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僕の入淫生活(フランス書院文庫)

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紙の本

入院よりも大きな設定がある

2018/05/01 20:13

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る

表紙カバーイラストからも一目瞭然だが、入院して淫らな生活を送るから『入淫生活』とのタイトルである。しかし、そんな入淫生活は中盤以降であり、終盤では退院している。タイトルにする程の存在感とは言い難い。と言うのも叔母と実母とのちょっとした確執、その理由の方が物語の大きなポイントになるからである。旧作のテイストを知る御仁ならば古式ゆかしい設定と感じるであろう。これをリバイバルさせたという意味ではイイところを突いてきたと言えるのかもしれない。叔母からさらに禁忌の背徳2段構えになるからである。

人気のニュースキャスターは奔放な叔母【藤子】34歳
序盤から登場し、紙面を最も占めている藤子は予想以上に奔放なキャラとして描かれている。いわゆる「一竿」至上主義な御仁には受け入れ難い場面まであるのは、これも旧作へのオマージュだろうか。枕営業とまではいかないものの保身のために軽薄なプロデューサーへ身を任せているのだが、この奔放さは過去においても一貫しており、物語の核となる要素を導いている。中盤以降ではやや影が薄くなってしまうが、本作のメインヒロインと言えるだろう。

思いのほか清純な未亡人ナースの実母【小百合】42歳
妹たる藤子と距離を置こうとするのは息子を溺愛しているからだけではなく、最大の秘密があるから。あるいは墓場まで持参するつもりだったかもしれないが、その真相は明らかとなる。ただ、そこから小百合が主人公と結ばれ、オンナが目覚め、程々のM性を伴って傅くようになるまでが唐突で性急な印象。主人公も呼応するように居丈高な振る舞いを(そういったプレイの側面があるにせよ)見せることもあって、急な立ち位置の変化にややもすると置いてけぼりを喰らうかもしれない。

自由を謳歌するナース見習い看護生の実姉【恵】21歳
主人公の入院より登場の恵もまた藤子に負けぬ開放的な奔放さを有しており、不倫期間があったなどと弟たる主人公にあっけらかんと話している。故に主人公へも割と積極的な態度を見せ、不自由な状態の主人公を弄ぶような手淫・口淫から自身の肉欲を晴らすように結ばれていく。ただ、後に秘密を知らされることから、藤子や小百合では辿り着けない関係を結べることも判明するのは絶妙な展開だったものの、2人に比べて存在感で一歩劣る恵がそのポジションを得るのは違和感を覚える。良い落としどころだっただけに恵を今少し前面に出した方がスムーズだったかもしれない。

2作目にしては緻密な設定とストーリー展開が堪能できる良作だと思う。官能場面も多く、描写も申し分ない。今後に期待する官能小説家の1人に加えたい。

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