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読了:2017/7/27
ところどころ、専門用語が解説なしに使われていたり因果関係がはしょられすぎて言ってることがよく分からない箇所もあったが、エビデンスを明示して簡潔かつ明晰に書かれているのでためになる本だと思う。
トラウマの定義としてDSM-5の「実際の死または死の恐怖、深刻な怪我もしくは性的暴力に直面すること」という被害体験や恐怖感のみを確信とみなす定義は十分でない。トラウマの本質とは「自己の物体化と基本的価値観の歪曲」に要約できる。
→ここはものすごく共感した…。意思や自由、尊厳などというものは自分にはないのだと、感覚的に染み付いていた。他者も自分も信頼してはいけない、それどころか他者も自分も存在しているかどうか曖昧な状態のまま生きていた。
カウンセラーの聞き方として、オウム返しはトラウマ治療の役に立たない。
PTG(Post Traumatic Growth)の要素としては「人生観の変化」と「家族との親密感」がある。
→前者はまだよくわからないけれど後者はよく分かる。自分で手に入れた生まれて初めての家族とはとても親密だ。