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イギリスへ密航までして、鉄道を学んだ井上勝が、日本に鉄道を引くために奮闘する話。ここから世界に誇る日本の鉄道が始まったんだと思いました。
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「井上勝(以下、野村弥吉改め井上勝とする)」って、あまりに雑すぎやしねえかい?
冗長な船上の会話シーンが長々続くと思ったら、改名というおそらく個人にとっての一大イベントが一行足らずで流されるというバランスの悪さがほぼ全編続くので、これならWikipediaで井上勝の項を見た方が早いんじゃないかなという気すらする。
例えば線路幅(ゲージ)を決めるシーン、いやまさにこれこそこのあと百年以上に渡って日本の鉄道を縛り続ける重要な決め事だというのに、採用した理由が、英国人技師モレルが「どうしても狭軌がいい。時間がない。早く決めろ」と迫るのでそれを信じた、という調子である。いいのかこんなので、となる。思わせぶりな青白い表情を殊更に強調しておきながら、後々それが伏線として回収されることもない。
2016年後半から2017年初頭にかけて連載されたとのことで、おそらく「海賊と呼ばれた男」あたりの伝記モノのヒットに便乗してきたのだろうし、よく調べはしたのだろうけどいかんせん会話文で物事を進めすぎる。横軽の苦難とか、なんかもうちょっとこう、データというか、うーん、みたいな流され方なのである。
「一番偉い人が現場でツルハシ振ってる」という工事現場で一番あってはいけない状況を美談みたいに賞賛してるのも個人的に受け付けない要因かもしれない。もし史実なら仕方ないのだが。
あとこれは「海賊と呼ばれた男」でも「江戸を作った男」でも思ったのだが、主人公を全般的に善人に描きすぎる。いやいやもっとえげつないことやってたでしょう当時なら、という気持ちになるのだ。
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幕末、伊藤博文らと密航してロンドンで学んだ井上勝は、明治新政府のもとで鉄道の敷設に邁進する。日本を欧米諸国の植民地にさせないためにも、流通を活性化し国力を高めることが早急な課題として、勝の肩にのしかかる。
漱石や鴎外のように、明治になってから欧州に留学した人材は多いが、幕末にイギリスの大学で学び、その強い信念を一生貫いた姿が感動を与える。また、東洋の果てからやって来た彼らを暖かく迎え、支援したイギリス人の姿が美しく描かれている。
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2018.07.13
明治維新の頃だとすぐに政治に意識が向くけど、こういう人が居たんだと感心した。「高島」のいわれが材木商だとは。井上勝、大先輩に感謝。