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紙の本
句会からはじめる
2010/11/23 08:54
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
俳句の世界に句会というものがあるというのは知っているし、参加したいという思いはあるのですが、はてさて、なかなか上達しない素人の身にとって、句会のような場にでるのはいかがなものかと尻すごみする人は多いのではないでしょうか。
かくいう私もそういう一人で、ネットで句会の紹介などを探してみたりはするのですが、はじめの一歩が出ません。
そういう人にお薦めなのが、この本、俳人長谷川櫂さんの『句会入門』です。
長谷川さんは「俳句を実践するにはどうするか。句会にゆくのがいちばん」と書いています。そして、その雰囲気を理解するために長谷川さん主宰の俳句結社「古志」のメンバーと実際に句会を開いて、その実況中継? のような形で、春夏秋冬そして新年と、計10回の句会の模様が紹介されています。
そもそも俳句結社というだけで、なんだかプロ集団のような感じをうけますが、この本の句会に参加しているのは「二十代の大学生から六十代まで、俳句をはじめたばかりの初心者から大ベテランまで入り交じっての句会」ですから、気軽に参加する気持ちで本を読んでいけばいいと思います。
「句会では世間での地位や肩書は意味がない。句会では社会のしがらみを捨て、自由な「ただの人」になって俳句を楽し」めばいいと、長谷川さんも本書のなかで書いています。
句会は最後に先生が「講評」という選評を行うのですが、この本では参加者全員の合評がされていて、その評価もさまざまで面白い。時には先生である長谷川さんに盾突く? 参加者もいたりして、その自由さが楽しめます。実際には先生の「講評」だから、そういうことは少ないのかもしれませんが。
それに、評価を読むとその俳句の出来不出来がわかったりして、俳句上達のヒントともいえます。俳句を詠むというのは、自分の推敲の目を確かなものにする必要がありますが、えてして自分の俳句を過大評価するもの。それを句会という場で、他人の評価を受けることで冷静に作品をみることができるような気がします。
俳句は「習い事ではない」と長谷川さんはいいます。句会を通じて、自分の俳句を磨く、そのことが大事なのです。
◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。
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