紙の本
主人公の登壇シーンに涙が止まらない
2018/09/30 18:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルを見たとき、『やさしい死神の飼い方』がよぎったのですが…
まったく違った良さがありました。
最初、玲の強引な性格に「う~ん…」となりましたが、タイトルやあらすじから「恐らく難病なのではないか」「だからこその行動なのではないか」とすぐに思えたため、あまり読むのに支障はありませんでした。
それより、どんどん惹き込まれ、気がついたら泣いてしまいました。
落語でこんなに泣かされるとも思わなかったし、文章のひとつひとつがキレイに心に入っていきます。
主人公がヒロインの代わりに、ステージ上に登壇して涙を流しながら落語を披露するシーンは、バスの中だというのに涙がぽろぽろ…。
本当にいい小説でした。
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陳腐といえば陳腐だけれど、きれいにまとまっているところや、結末に至るまでのエピソードの積み重ね方が好きです。
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序盤からなんとなくざっくりとした展開は予想できたのだけれど、主人公の気の弱いところ、女の子のまっすぐなところ、それぞれの素直な気持ちがとても愛おしく感じて、だからこそ、ラストは何度も胸が苦しくなった。
必死で、純粋な彼らに、幸せになってもらいたかった。でも、きっと、わたしの望む形でなくても、彼女は幸せだったのかもしれないし、彼は幸せを見つけていけるだろう。
タイトルのやさしい死神、その意味がとても好きだなぁ
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究極の恋愛小説って大袈裟な…と
思うけれど、染みるお話ではあります。
何冊も小説を読んでると
話の流れと言うか展開が少し読めることがあります。
今回も予想通りなところはありましたが
それでもこんなに暖かくなるとは、
という感じです。
素敵な話でした。
もっとハッピーエンドな展開も希望したいところではありますが
こうなったからこそ染みるものもあるのでしょう。
なんにせよやりたいこと、やるべきことは全力でやりたいな、と思ったし、
人の気持ちより自分の気持ちを考えること(自分勝手とかではなく、ですが、)も大事だと思いました。
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気の弱い主人公は小さいころのトラウマもあり、頼まれたことは断れない。
文化祭でも、手品部生物部文学部と自身の教室の企画に参加する一方、文化祭の事前企画で出会った彼女の落語の出し物につき合う羽目に。
優柔不断な主人公と思い立ったらまっすぐな彼女のやり取りがよかったです。
最後にわかる「やさしい死神」の意味もすごくよかったです。
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落語を題材にしているのは面白かった。
落語には他にどんな話があるのか・・・・
知りたいと思うきっかけを作ってくれたという意味では面白かったのだと思う。
ただストーリーとしては、可もなく不可もなく。
泣ける=死 というお決まりのパターン。
この手の作品がこうも多いと、泣けなくなってしまう。
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高校の文化祭でゲリラ的に落語をやろうとする美少女とそれに巻き込まれる主人公。突飛な設定なだけかと思っていたが、きちんと意味のある展開と回収がされていた。
根っこの展開は最近よくあるものではあるが、味付けで面白みを出している。主人公が抱える、自分がいま居る場所(コミュニティ)から弾き出されてしまうという恐怖感。それ故に彼は様々なものを抱え込んでしまうのだが、その結果の理不尽をヒロインが打ち砕く。したくないことに時間を費やすほど人生は長くない、というのは歳を重ねてより響く言葉である。
余談だけど。ワシは主人公の「嫌だ」と言えずに流されてしまう性格と、その原因となった“自分の我が儘(不注意)で人を傷付けてしまった”幼少期の出来事に(←ネタバレにならないようボカし気味)、自らを重ねて嫌な記憶がフラッシュバックしてしまった。
今にして思えばそれはさほど大業なことではないかもしれないが、幼少の自分の中途半端な知識では、自分の失敗によって家人が死んでしまう……と思い込み、その恐怖感は今に至るも自分の行動に制限を掛けてる場面があるなと思う。
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高校の文化祭、落語をやりたいツンデレ彼女と手伝うことになる僕.もちろんお決まりの余命半年,恋愛物.子供の時のトラウマから嫌と言えない僕の代わりにキレて,生物部,手品部,文芸部の面々に啖呵をきる彼女がとても格好良かった.
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彼女が隠し続けていた秘密。
いくら親しくなろうが打ち明けるには勇気が必要だが、あの時みたいに緊急を要した時は知っていたかったろうな。
まだ若いのに病魔に侵された状態で死神が来たと思ったら、何をするのも怖くなるだろうな。
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落語を題でストーリーが動いている。
あまり、面白くなかった。
落語についてよく知らないからなのかな?
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自分のやりたいことを、何としてでもやりたい。
だけど、自分のために誰かが犠牲になるのは耐えられない。
対して、
自分のやりたいことはさておいて、自分が犠牲になって丸く収まり、それによって自分が必要とされるなら、それは仕方ない。
そんな二人の考え方。
「自分のやりたいことはさておいて」おけるかどうかということなのよね。
「さておいて」おいてたもう永久にできないのに、それでも「さておいて」おけるのかどうか。
それでも「さておいて」おけるなら、それは、それこそがやりたいことに他ならないのだろう。
そうなったら、それを「犠牲」だなんて思わないだろうけどね。
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泣きたい、恋愛小説。というと、病気の主人公の話が紹介されました。個人的には冒頭の参加型推理ゲームを通して主人公とヒロインが出会うところが、高校生のみなさんならやってみるのかな~と思いながら読みましたが。「記憶に残るのならいいの。でも携帯とかで記録してると、皆安心してよそ見するでしょ。後でちゃんと見返せばいいや、なんて言いながら、結局見もしないでデータだけたまってくでしょ?それが嫌なの。私はいつも、目の前にいる私のことをみてほしのに」主人公とヒロインの花火をみる場面「肉眼で見る以上に迫力のある映像なんてないのに。掌に収まるくらいの映像を残すたまに、視界いっぱいの花火を見逃してどうするの」
スマホで写真撮って、あとでまた見返していないなあ。と改めて思いました。彼女が主人公に遺したかったもの。10代のみなさんも感じ取ってくれるといいなあと思います。個人的には落語が紹介されていたので、小説を通じて落語に関心を持ってくれる人がいるといいなあと思いました。
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素敵な考えをしている人が出てきます。
別れもあって悲しく、切ない雰囲気がありました。
心に残るシーンが多々ありました。
家とかで読んだほうがいいと思います。
電車など人の多いところであまり読まないようにするといいと思います。
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話の流れも結末も他の恋愛小説と大差ないのに、何故かすごく読むのが楽しかった。友達がオススメして貸してくれたのもあるが、2人の会話が目の奥に浮かんでいて自分までその場にいる感覚に陥った。
女の子の美園玲が口にした「人間いつ死ぬか分からない、明日死ぬかもしれないのに他人の機嫌をとるのはおかしい」って言う言葉が痛いほど胸に刺さった。また、落語は今まで全く興味がなかったが機会があれば見に行ってみたいと思った。死ぬ時に手紙で今までの気持ちを伝えんのもいいなと思った。
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終盤まで隠されてはいるが、死別で終る難病もの。露骨に伏線が張られているので、よほど鈍くない限り、かなり早い段階で気付くとは思うが。とはいえ無理矢理泣かせにくるような話ではなく、トーンも明るくて乾いているので、その手は苦手という向きも敬遠しなくてもいいように思う。少なくとも迂生は大丈夫だった。
物語の構造がミステリ的で、ヒロインの不可解な行動の理由が、細かく張られた伏線によって、終盤、一気に腑に落ちる感じが心地いい。