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紙の本
「タクシン兄妹と軍部」と改名した方がいいのでは?
2018/08/18 22:46
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題と違って、内容はタクシン・インラック兄妹と軍部との対立がバンコクを中心とした今までの受益層とタクシン支持者との溝がタイを分断して、それに加えて先王ラーマ9世の高齢化と何かと問題の多い現国王ラーマ10世への王位継承が重なってしまった。
タイの不敬罪は外国人にも適用されるので、慎重になっているのかもしれないが、著者はタクシン寄りらしく、それが文章に滲み出ている。タクシン・インラック兄妹が軍部などからは嫌われているにしろ、合法的に首相の座に就いたわけだから、消滅したタイ共産党あたりとは違うはずだ。よく言えばポピュリズム、有り体にいえば人気取りで税金をばらまいて支持層を作り出したタクシンの手法が貧困層の支持を集めたにしろ、この本にも出て来るように、かつては国王と王室を前面に出したサリット元帥の手法ではないか。
「タイ王室に批判的な著作で知られる」元ロイター通信記者の書いた記事の要約が172頁に引用されているが、ウボンラット王女は離婚したアメリカ人男性との結婚で王族ではなくなっている。現国王の姉妹は独身のシリントーン王女以外は結婚した時点で王族ではなくなって、離婚歴がある。だから王位継承権はシリントーン王女だけが持っている。天皇制批判のライターの書く作文には、例えば天皇や皇族には納税の義務がないといった自らの間違いによって批判をするものだが、この記者もそういう人なのだろうか?
この本でも書かれているようにピブーン元帥を中心とした人民党革命とラーマ7世の退位が王権の失墜につながったが、人民党もタイ軍が中心となっているから、今の軍部との連続性があるはずなのに見えてこない。ピブーン元帥をクーデターで追い落としたサリット元帥が中心となって、専制王制を廃した軍部が「国王を中心とした民主主義」体制を作り出し、自らが失墜させた王室の権威を反共の名の下に復権させたた事になる。
タイの軍部が不敬罪を乱用するのは、まだ話が分からないでもないが、隣国のカンボジアはポル・ポト派の幹部から粛清を逃れてヴェトナムで救国戦線を旗揚げした現人民党は不敬罪を成立して、救国党を解党に追い込んだが、これはタイの真似なのだろうか?
紙の本
プミポン国王とタクシン首相
2019/05/06 18:37
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投稿者:にま玉子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
20数年前タイを訪れました。当時、シーナカリン太后が亡くなったばかりで喪服を着た女性を数多く目にしました。二度目はプミポン国王50周年の年、バンコク(グルンテープの方が正しいか?)は言うまでもなく、アユタヤやスコータイもお祝いムード。そして、バスやデパートなど公共の場は言うまでもなく一般の家庭でもプミポン国王夫妻の写真、肖像画が飾ってあるのを見て、話でしか聞いたことのない、戦前の日本みたいだなと感じたものです。
この本を読んで久しぶりにタイに触れたわけですが、私は概ね良い本だと思います。背丈にあった暮らしを民衆に促すプミポン国王、それに対し経済的恩恵を施し貧困層の支持を集めたタクシン。国の重したるプミポン国王が亡くなっても新国王の元でのタイが幸福な国であってほしい、そう願います。
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