紙の本
世界的競争に勝つためのプラットフォームの構築戦略を解説した書です!
2018/11/27 11:25
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、現代の世界的な過酷な競争に巻き込まれるビジネス界にとって、勝ち残るためにはプラットフォームの構築が重要であることを説いた書です。世界的に急成長を遂げている企業や組織は強力なプラットフォームをもっており、それによって数々の喫業競争に打ち勝ってきたと言えます。では、そのプラットフォームを構築するためには何が必要か。どういう戦略が求められるかを丁寧に解説した画期的な書です。
紙の本
プラットフォーム企業について
2018/08/31 16:24
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:凄まじき戦士 - この投稿者のレビュー一覧を見る
プラットフォーム企業の成功を例に挙げて、プラットフォーム企業がなぜ成功するのかを解説した本となっています。
正直な話、プラットフォーム企業が成功したという結果論からのみ論じているので、少し微妙な点が多いと思いました。
また、プラットフォーム化が難しい企業はどうすればいいのかなど、様々な点についても書かれていないのは残念だと思います。
投稿元:
レビューを見る
プラットフォーム革命」「最新プラットフォーム戦略 マッチメイカー」に続いてのプラットフォーム本。今年はプラットフォームに関する翻訳がなかなかに豊作のようで。しかし、同じ年に「プラットフォーム革命」と「プラットフォーム・レボリューション」が出るのはさすがに紛らわしい。
「プラットフォーム革命」がプラットフォーム≒マルチサイド・プラートフォームとして範囲を狭めに議論を進めたのに対して、こちらはもう少し定義を広く取った印象。その分広範な議論ができている面もあるが、ちょっと焦点がボケてしまった感じがしないでもない。
この点、プラットフォームの定義という意味では、監訳者が独自に定義した「交流型」「交換型」「交差型」という3類型がわかりやすい。とくに3類型めの交差型は、これまで微妙に位置付けにくかったプロダクトを上手いこと整理しており、この分類はなかなか使えると思う。
また、「プラットフォーム革命」が収益化の議論がほとんどなかったのに対して、マネタイズの方法に1章割いているのもひとつの特徴だと思う。「最新プラットフォーム戦略 マッチメイカー」でも収益化の議論があったが、それよりもさらに踏み込んでいて3冊の中では一番良かった。
あと、KPIの設定に関する章も、話としては地味だけど、実務家にはすごく役立つんじゃないか。
これだけ読んでおけばプラットフォームにまつわる論点はすべて網羅してます的な包括的なものはまだないので、複数読み比べてみるのが良いかと。
投稿元:
レビューを見る
・ プラットフォームの全体的な目的は、ユーザー間でマッチングを行い、製品やサービス、社会的通貨を交換しやすくし、あらゆる参加者が「価値創造」できるようにすることである
・ プラットフォーム・ビジネスは、自らが所有やコントロールをしていない資源を用いて価値を創造するので、従来の企業よりもはるかに急成長を遂げることができる
・ ネットワークの成長の為に、片方のサイドの集客にお金をかけることもある(バーの女性無料は男性を引き込む効果がある)
・ サイド交代:プラットフォームの片方にいるユーザがもう一方のサイドにいくことでプラットフォームが成長する(エアビーのゲストがホストを行う)
・ プラットフォーム上で相互に関わり合うことは、生産者と消費者の間で「情報」「製品やサービス」何らかの形の「通貨」という3つのものを交換する。
・ 成功しているプラットフォームでは、組織化されていない市場を集約することでも、あらたな効率性を生み出している。市場の集約とは、プラットフォームが中央集権的な市場を提供し、広く分散した個人や組織にサービスを行うプロセスをいう。これまで場当たり的に取引を行っていたユーザーに、プラットフォームを用いて情報や権限を提供するのだ(たとえばインドのバス会社の情報をキュレーションして提供するなど)
・ プラットフォームビジネスにとって、ユーザの登録や購入ではなく、ユーザの参加や積極的利用が顧客獲得の真の指標になる。ユーザをインタラクションに有機的に結びつける為に、プラットフォーム上で可能になるようなインセンティブが必要になる(マスよりもクーポン)
・ プラットフォームは事後分析の支援も行い、フィードバック価値をもたらすことで、サービス品質の向上を支援できる
・ オープン性にレベルで差別化する。ウィンドウズはSDKを無料で後悔し、多くの開発者を惹きつけて魅力にした
・ エコシステムの優れた3つのガバナンス
1) ターゲットとする消費者の為の価値を常に創造する
2) 自社に有利なルールへと力づくで変更してはいけない
3) 公正な富の配分を超えて獲得してはいけない
・ プラットフォームは、自分たちのリスクを最少化することよりも、むしろリスクのプール化や保険のような市場メカニズムを用いて参加者のリスクを軽減し、それによって全体的な価値創造の最大化を図らなければならない。優れたガバナンスとは、エコシステムのパートナーの健全性に配慮することを意味するのだ。(エアビーやウーバーの保証の例)
・ 片方のサイドの参加者が多くなりすぎないようにコントロールすることで(キャンペーンなどによって)、参加者の離脱を防ぐことができるため、参加者の比率には注意する必要がある
・ 最重要指標は至ってシンプルだーネットワークの全サイドの顧客のうち、正の価値を創出するインタラクションに何度も参加し、その頻度が増しており、満足している人がどれくらいイルカである。
・ プラットフォーム���業は競争のルールをひっくり返し、経営の影響が企業の境界線の中から外へと移っている。このため、企業はもはや単独ですべての新しい機会をつかむ必要はない。エコシステムのパートナーがほかの機会をつかむのを手伝い、共同で生み出す価値をパートナー全員と共有することができる
・ 政府の規制機関の役割は、市場へのアクセスの原則を確立することよりも、事後の透明性の要件を確立し、実施することだ
・ 過度に情報の非対称性があった市場はプラットフォーム企業に機が熟している
・ パイプライン型とプラットフォーム型の組み合わせ。パイプライン型(例えばパッケージツアーのような付加価値性の高い旅行商品)を集めたプラットフォームをつくる。事業の目的により、パイプラインのどこを切り取ったプラットフォームになるかが異なる
投稿元:
レビューを見る
プラットフォームというビジネスモデルについて考察した本。プラットフォームビジネスがなぜこんなに早くスケールするか、少ない従業員で良いのか、原則は何か、成功する企業と失敗する企業の違いは何か、などが書いている。
事例も多いけどここは都度飛ばせば良いと思う。
投稿元:
レビューを見る
所謂「GAFA」のような大御所から、それに続くAirbnb、Uber、アリババといった新興勢力まで、供給者と消費者の「ツー・サイド」をマッチングすることによって価値を創出するプラットフォーム型ビジネスモデルのメカニズムと、その成功の要諦や課題を網羅的に整理・解説したビジネス書。
ITの発達によって情報の集約が容易になったことを背景に、成功するプラットフォーム型ビジネスモデルでは、運営者は自ら在庫を持つことなく、供給側と消費側を効率的に結びつけることで、取引量(インタラクション)が持続的に増加するネットワーク効果を生み出し、好循環が回り続けるようになる。そのためには、データを活用した適切な「キュレーション」(情報流通の交通整理)を行うことでマッチング品質を高めることや、プラットフォームのオープン化とクローズド化のバランスを常に意識することで供給側・消費側双方で参加者数を拡大させる仕掛け、さらにはプラットフォームの競争優位性を維持するためのガバナンスや評価手法が必要になる。
本書ではそのようなプラットフォームの構築について、豊富な事例をもとに旧来のビジネスモデル(パイプライン型の直線的なバリューチェーン)と比較しながら、マーケティングや経営戦略の観点だけでなく、マクロ経済やテクノロジー、さらには個人の働き方といった多様な視点も交えて解説される。ここまで網羅的な解説書が発行される時点に至って日本企業の事例の少なさ(というか皆無)には落胆と焦りを感じざるを得ないが、現時点でプラットフォームを扱う書籍としては決定版といえる充実した内容の一冊といえる。
投稿元:
レビューを見る
レビューはブログにて
https://ameblo.jp/w92-3/entry-12457230642.html
投稿元:
レビューを見る
ジェフリー・G・パーカー、マーシャル・W・ヴァン・アルスタイン、サンジート・ポール・チョーダリー著、妹尾堅一郎監訳、渡部典子訳『プラットフォーム・レボリューション PLATFORM REVOLUTION 未知の巨大なライバルとの競争に勝つために』(ダイヤモンド社、2018年)は新しいビジネスの仕組みであるプラットフォームを取り上げた書籍である。GoogleやAmazon、Microsoft、Uber、Airbnb、アリババなど世界を席巻する企業の多くはプラットフォームを展開している。
原始的な企業は商品やサービスの提供者であった。しかし、現代で競争優位に立つ企業は、商品やサービスを提供する場となるプラットフォームを提供する。商品やサービスはプラットフォームの参加者が提供する。自前主義からの脱却である。自社で商品やサービスを提供するよりも、多数の参加者が商品やサービスを提供した方が充実したものになる。プラットフォーム・ビジネスが優位に立つことは当然である。
本書はプラットフォーム型ビジネスの性質としてオープン性、評価指標として流動性を指摘する。プラットフォーム型ビジネスに対して巨大な独占企業に囲い込まれるという恐怖感を抱く向きがある。しかし、昭和的な事業者の既得権維持の業界横並び体質よりも、オープン性や流動性がある点で消費者主権に利するだろう。
投稿元:
レビューを見る
パイプラインからプラットフォームビジネスへ。膨大なアンケート、調査を基に、プラットフォームビジネスの定義から、設計、市場への導入、マネタイズの方法、戦略、ガバナンスなどビジネスの仕組みが網羅されている。
投稿元:
レビューを見る
「プラットフォームは技術で人を結びつけ一緒に価値を創出するのに役立つツールを提供」は自分の業務にもつながる。この切り口でリフレーミングしてみるとシンプルに重要な部分だけを抽出して考える助けになりそうだ。全体としてはまだ消化不良だが、コア・インタラクションと適切なフィルタリングとマッチングを意識して考えるようにしてみたい。
投稿元:
レビューを見る
プラットフォームビジネスに関する知見を深めるべく読書
メモ
・変化のパターン
規模への効率的対応
価値創造と供給の源泉開拓
データに基づいたフィードバックループ
プラットフォームは起業を展回させる
・4種類のネットワーク効果
同一サイド効果 同種ユーザー増によるユーザー便益が増えること
クロスサイド効果 他サイドユーザー増加でもう一方ユーザーの便益が増えること
それぞれ正負両面存在する。
・かつては供給サイドの規模経済だっが、近年需要サイドの規模経済が巨大企業を可能としている。
・負のネットワーク効果を抑えるには、マッチング率を高める高品質のキュレーションが重要。
・何を交換するか。情報、製品サービス、通貨。
・コアインタラクションを増やす鍵は誘引、促進、マッチング。
・プラットフォーム主導による破壊
価値と資産の分離 エアビー
仲介機能の再構築
市場の集約
・8つの市場導入戦略
フォローザラビット まず価値創造の足場うさぎをつくり、片側ユーザをひきつけるプラットフォームを設計、オンボーディングを進める
便乗戦略 他プラットフォームのユーザーからの誘導を促す。
種蒔戦略 自ら生産者となり価値創造の課題を解決ふる。その後の生産者への道を作る。
看板戦略 重要なユーザー層をひきつけるインセンティブを提供する。
シングルサイド戦略 一方のユーザー層に当初集中する。その後もう一方を開放する。
生産者エバンジェリズム戦略 生産者が顧客に対してユーザーになるよう働きかけてくれるように設計する。
ビッグバン適応戦略 複数のプッシュマーケ。
マイクロ市場戦略 極小市場から攻める。
・収益化策
取引手数料
アクセス課金
アクセス強化策課金
キュレーション強化策課金
・競争戦略
アクセス制限でマルチホーミングを防ぐ
イノベーションを促進し、その価値を獲得
データの価値を活用
m&aの再定義
プラットフォームの封じ込め
プラットフォーム設計の向上
投稿元:
レビューを見る
2020年代を予見する最重要戦略書
メーカー、小売り、サービス、物流、金融、エネルギー、教育、医療、政府・・・・・・
ビジネスの急激な変化のメカニズムが、すべて本書で解明される!
MITに結集した世界最高の研究者によるプラットフォーム時代の戦略ガイド
世界10カ国で大ヒット! 話題のベストセラー【ついに邦訳】
なぜ、プラットフォームは既存のビジネスを打ち負かすことができるのか? なぜ、こんなにも速く、大きく成長できるのか? 世界を席巻するプラットフォーム企業に共通する戦略を解体する!
Google, Amazon, Microsoft, Uber, Airbnb, アリババ……世界を席巻する現代の企業の多くは、単に商品やサービスを提供するだけではなく、 ビジネスの仕組みそのものを提案する「プラットフォーム」を展開している。プラットフォームという概念は急速に一般的になり、ビジネスのみならず私たちの生活や社会を変えようとしているのです。
本書は、大量の最新事例を紹介しつつ、読者が自らのビジネスにプラットフォームのコンセプトをどう取り入れ、いかに激しい競争に勝つかを詳細に説く戦略書です。著者3人ははそれぞれMITなどでデジタルビジネスの研究を進めている世界最高峰の学者たちで、プラットフォームをあらゆる角度から学術的に分析した成果を平易に解説する初めての戦略ガイドです。
デジタル化の進展によって、強力なプラットフォームを持つ企業が世界的に成功を収める状況がますます広がっています。同時に、本書では、系列や伝統的な企業グループの力を削ぐ能力をプラットフォームは構造的に持っていることを示し、これは日本企業の多くがプラットフォーム企業に対して不利な状況にあるという現実とも合致しています。
プラットフォームの周辺でどのような力学が働くのか、明快に理解できます。
はじめに ── なぜ、プラットフォームは、既存のビジネスを打ち負かすことができるのか
CHAPTER1 プラットフォーム・ビジネスの現在
プラットフォーム革命にようこそ/プラットフォーム革命と変化のパターン/プラットフォーム革命にどう対応するか
CHAPTER2 ネットワーク効果 プラットフォームはなぜ強いのか
低すぎたウーバーの価値/需要サイドの規模の経済/ツーサイド・ネットワーク効果/ネットワーク効果と成長促進策/ネットワーク効果を拡張する ── 参加しやすさと拡張可能性を高めるツール群/負のネットワーク効果 ── その原因と対策/4種類のネットワーク効果/構造変化 ── ネットワーク効果は企業活動を正反対に変える
CHAPTER3 アーキテクチャ 成功するプラットフォームの設計原則
どこから設計を始めるか/コア・インタラクション ── プラットフォームの設計目的/3ステップの設計方法 ── 誘引、促進、マッチング/重層的なインタラクションの拡張/エンド・ツー・エンド原則の適用/モジュール方式の力/プラットフォームの再設計/反復的な改善
CHAPTER4 プラットフォームによる破壊 転換を迫られるオールド・ビジネス
圧倒的産業変革力の源泉/���ジタルによる破壊の歴史/劣勢に立たされるパイプライン/価値創造、価値消費、品質管理への影響/ビジネス全体への構造的な影響/既存企業の反撃 ── プラットフォーム化するパイプライン/破壊の主因は技術ではない
CHAPTER5 市場導入 8つの立ち上げ戦略
ペイパル創業者たちの初期の挫折/プル型マーケティング ── バイラリティの拡大/既存企業の優位性 ── 現実か幻想か/多種多様なプラットフォームの立ち上げ方/ニワトリと卵のジレンマを打破する8つの戦略/ユーザー・ツー・ユーザーの立ち上げメカニズム
CHAPTER6 収益化 価値を求めてネットワーク効果を強化する
あるプラットフォーム起業家の収益化計画/価値の発見 ── 数字だけでは不十分/収益化策① 取引手数料を取る/収益化策② アクセスに課金する/収益化策③ アクセス強化策に課金する/収益化策④ キュレーション強化策に課金する/課金対象を誰にすべきか/無料から有料への移行
CHAPTER7 オープン性 プラットフォームの利用範囲を規定する
ウィキペディアのトラブル/オープン化とクローズド化の綱渡り/エコシステムとオープン性の種類/管理者とスポンサーの参加形態/開発者を参加させる/何をオープンにし、何を所有すべきか/ユーザーの参加を促す/オープン性のレベルで差別化/段階的なオープン化 ── メリットとリスク
CHAPTER8 ガバナンス 価値向上と成長強化のための方針
コミュニティを怒らせたキューリグ/国家としてのプラットフォーム/市場の失敗とその原因/ガバナンスの4つのツール ── 法律、規範、アーキテクチャ、市場/賢い自己ガバナンス原則
CHAPTER9 評価指標 プラットフォームが問題にすべきこと
過去のリーダーはどんな評価指標を用いたか/新しい評価上の課題/ライフサイクルと指標の設計/ステージ① 立ち上げ段階の指標/ステージ② 成長期の指標/ステージ③ 成熟段階の指標/スマートな指標の設計
CHAPTER 10 戦略 プラットフォームによる競争の変化
アリババが示したプラットフォームの世界の競争/20世紀の戦略 ── 歴史のおさらい/3次元チェス ── 競争の複雑化/競争戦略① アクセス制限でマルチホーミングを防ぐ/競争戦略② イノベーションを促進し、その価値を獲得する/競争戦略③ データの価値を活用する/競争戦略④ M&Aの再定義/競争戦略⑤ プラットフォームの封じ込め/競争戦略⑥ プラットフォーム設計の向上/勝者独り勝ち市場の持続的優位性
CHAPTER 11 政策 プラットフォームに対する規制
ニューヨーク市にとってエアビーアンドビーは恵みか/規制をめぐる課題 ── 古いルールの改定/プラットフォーム革命の負の側面/規制に対抗する方法/プラットフォームの成長に伴う規制問題/規制2.0時代が到来?/規制当局へのアドバイス
CHAPTER 12 プラットフォーム革命の未来
プラットフォーム革命にどう備えるか/教育 ── 世界の教室としてのプラットフォーム/ヘルスケア ── 扱いにくいシステムのパーツをつなぐ/エネルギー ── スマートグリッドから多方向プラットフォームまで/ファイナンス ── お金のデジタル化/物流と輸送/人材紹介サービス ── 仕事の特性を再定義する/政府機能のプラットフォーム化/IoTのイン��クト/挑戦的な未来
解説 ── 妹尾堅一郎(産学連携推進機構 理事長)