紙の本
プレゼントは人を幸せにする
2009/03/24 00:09
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト館 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人間として、何ももたずに生れてきて。
そして誰しもが、名前という贈り物にはじまり、
さまざまなものを得て、贈り、贈られて、
そして何ももたずに死んでいく。
そんなシンプルなできごとに、
感謝をおぼえられる小説集でした。
別れの話もあり、
もう二度と手にできないプレゼントの話もあります。
でも、なぜかハッピーな話ばかり。
悲しいことも、辛いことも、
何かからの贈り物なんじゃないだろうか。
そんな風にも思える。
角田光代といえば、どこか人間の嫌なところをしっかりえがいた
どろどろしたものもたくさんありますが、
同じだけ人間のいいところも、控えめだけれど見ている、そんな本でした。
またがんばってみようかな。
贈られたものは、自分が思っているよりたくさんある。
そして、たくさんそれを返せるように。
今回この本をよんで決めた、抱負。
紙の本
読後感のいい、ほっこりする話ばかりです
2023/04/05 18:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編が12編収められています。また、各短編に松尾たいこさんの絵が添えられています。短い話ばかりなのですぐ読めます。プレゼントがテーマになっています。とても読後感のいい、ほっこりする話ばかりです。それぞれの短編に繋がりはありませんが、最後の「涙」は、最終話にふさわしいとてもいい話でした。超お勧めです。
紙の本
プレゼントしたい本
2016/02/29 10:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:秋桜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
題名そのものが内容を表している本です。
短編で構成されており、それぞれ全く違うお話ですが、時系列になっていて全体を読み終わった後に1つのストーリーを読み終えた感じです。
作者の角田さんであれば内容的には重たくもできる題材もあるのですが、あえて爽やかな読み味になっているように思います。
本自体の装丁や挿絵も素敵で、友人などにプレゼントするのもいいかなと思いました。結婚祝いや出産祝いなどおめでたい時に贈りたい一冊です。
投稿元:
レビューを見る
生まれて初めての贈り物は名前
いろんなモノや心を贈り、贈られ人は生きていく。
当たり前のことだけど、それってすごく素晴らしいんだな
って気づかされた短編集でした。
(09/02/26読了)
投稿元:
レビューを見る
k_78: 何気ない日常に幸せはある。そんなストーリーの数々。なんとなく懐かしい感じがしたり。この本の前に「トリップ」を読みかけたけど挫折。今の気分だとちょっと駄目。「Presents」の方が好きです。心がほんわかあたたかくなれる。絵も素適です。^^
投稿元:
レビューを見る
今までもらった贈り物で一番心に残ってるものは?
うーん、なんだろう。「物」として覚えているのはあまりないけどそのときの気持ちは覚えてるなぁ。
女性が一生のうちにもらう贈り物がこの本のテーマ。12コの贈り物の話。
”料理”には、病気のときに作ってもらったおじややりんごのすりおろしの話が出てきた。「あ、同じだ」ってすごく懐かしく思った。
”ヴェール”の中で高校の友人が言った言葉「なんで私たちがずーっと一緒にいるのかは、きれいと思うこと、美しいと思うことが一緒だから。」「許せないのはその美しいところを大事にしない人、踏みにじろうとする人だ」失恋して荒れて自分を大事にしない主人公に言う。もっと自分を大事にしてねっていうメッセージがこめられてる。友達の顔が浮かんで涙が出た。人は誰でも贈るより、贈られるもののほうが多いのだろう。笑い、思い、勇気、力、希望、色んなものを友達からもらった気がする。自分が贈るものは何だろうな〜
投稿元:
レビューを見る
すごく素敵な短編がたくさん。女性の一生をプレゼント、という切り口で。特に変わった話ではないのだろうけど、その分身近に感じられてとても素敵なお話ばかりでした。
投稿元:
レビューを見る
いっこいっこがとっても短いお話で物足りないって時もあったけど、全体的にこの長さでもバッチリおさまってる! っていうかんじがしました。(なんか意味不明)松尾たいこさんも角田光代さんもだいすきで、その二人がコラボって夢のよう! すてきな「プレゼント」でした♪
投稿元:
レビューを見る
思い出さなくても覚えている記憶もあるけれど、
たまに思い出さないと忘れてしまう過去もある。
大事なことだから覚えているだろうということであっても、
思い出せないことがある。
でもそれって大事なことじゃないのかな。
投稿元:
レビューを見る
全編を通して優しい光に包まれているけれど、じわじわと黒い部分も見えていく分リアリティがある。
主人公それぞれが、何かしらの絶望の中に身を置く中で、あるきっかけによって生きる希望・活力を取り戻していく様に勇気づけられた。
その「あるきっかけ」が、その人にとって最高のプレゼント...
その「プレゼント」に人が過去を振り返らずに前を向いて歩いていける理由、強くなれる理由が込められていたように思った。
「人生は、幸せなプレゼントであふれている」
沢山の哀しみも、悔しさも、裏切りも、時間が経てば、幸せなプレゼントに姿を変えているかもしれない。
松尾たい子さんのイラストもきれいだし、いつ読んでも優しい気持ちになれるので、心が疲れた時に何度も何度も読み返す自分の姿が頭に浮かぶ。
投稿元:
レビューを見る
09/??/??
高校時代からとても好きな作品。
待望の文庫化だったので書店で見つけたときは嬉しかったな。
投稿元:
レビューを見る
心に残る贈られたもの、誰かの心に残ってるかもしれない贈ったもの。
何があるかな。
電車の中で大分泣いてしまいました…(2009.5.7.)
投稿元:
レビューを見る
12人の女性が貰った素敵なプレゼント。
それは具体的な物ばかりではなくて、親から貰った名前、大切な人たちからの涙など様々です。
これらを年齢と共に追いながら、12編の短編から成っている1冊。
どのお話もプレゼントを通じて心が暖かくなるものばかり。
その中からとくに印象的なものを書いてみます。
1話の「名前」。
春に生まれたから「春子」なのだと母に言われ、その単純さにますます自分の名前が嫌いになった主人公。
でも、自分が子供を生むために病院に向かうタクシーの中から見えた桜から、自分の名前の大切さと、名づけてくれた親の思いが痛いほど伝わってきたというもの。
名前はまさに、その人がその人であるために最初に与えられる親からのプレゼントなんですね。
続いて「鍋セット」。
東京の大学に進学するために、一人暮らしを始める娘。
そこは思い描いていた一人暮らしの家とはあまりにも違いすぎる6畳の1室。
そんな娘にあれこれと世話を焼いていたお母さんが、帰りがけに買ってくれた鍋セット。
その時はそんな母の気持ちをうっとうしいと思っていた娘でしたが、その鍋が将来の仕事に結びついて…と、ちょっとやりすぎかなぁとは思いましたがこれもいいお話でした。
他にも「うにせんべい」がお勧め。
これ、田畑智子さん主演でドラマ化してはどうでしょうかというお話。
どの作品も心のこもったプレゼントが溢れていて、幸せな気持ちになりました。
投稿元:
レビューを見る
短編集なので読みやすく、カラーイラストもカラフルで見ていて楽しいです。
内容は楽しくなかったりもするけれど、どれもじっくりと読める。
その中に共感する一部分があったりします。
投稿元:
レビューを見る
人っていろいろな人からいろいろなものをもらって生きている。つまり人生はプレゼントに満ちているって実感できた。
すばらしい一冊。
感動してうるうるした。