紙の本
相変わらず人生の先輩
2021/05/27 20:51
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投稿者:わらび - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりに読みたくなり。30代、自分はこの先どうする…!?と悩んだときに読みたくなった、人生の先輩のエッセイである。
森鴎外の話と石牟礼道子さんの話が印象的。
石牟礼道子さんが「あなた私に似てます」と電話してきていたとは。 私も、二人の若い頃の写真見て、「似てる…よね…?」とずっと思っていたので、やっぱり本人や周りの人たちもそう思ってたのねー!とうれしくなった。
…比呂美さん、旦那さんが亡くなって、また恋人できたりしないんだろか…?
紙の本
いつもお世話になります。これからもどうか。
2019/08/30 04:24
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投稿者:***** - この投稿者のレビュー一覧を見る
「良いおっぱい・悪いおっぱい」を読んだころ、私も若くて自分が子供と暮らすことなど想定外だった。伊藤比呂美の作品が私を出産・育児に立ち向かわせたのかもしれない。
人生のちょっと先輩が辿って書いてくれる私とは違う、私とも重なる人生。もう本当に赤裸々で正直で、愛しまずにいられない。ハグして慰めたい。素手でなでたり揉んだりしたい。著者のことも自分のことも。
年を取るとたいていのことはわかってくるけれど、起こってみればどのイベントも自分には特別だ。
喜びにも苦労にも震えるこの生を響かせ合いたい。
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投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
まだまだだと勝手に思ってしまっているけれど、自分もいつか同じように老いてたそがれて、しかも自分は夫もいないだろうから、もっとたそがれているかも。
でも楽しくいきたい。
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私はまだ親も看取らず、犬も看取らず、もちろん夫も看取れず、まだ更年期にあえいでいる。
比呂美さん、先を歩いてくれて、ありがとう!
私もしっかりと、たそがれてゆく子さんになります。
作中で漢たちよ!と呼びかけられたら、
ハイそうです!と答えてた。
そうですそうですその通りなのです。
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自分はそうなれないものだから、キッパリ潔い生き方をする人に憧れる。その代表が伊藤比呂美さんだ。少しだけ年上である伊藤さんの書くものからは、子どもを育てていた頃も、中年を迎えた頃も、ずっと自分の芯となるようなものをくみ取ってきたように思う。著作の一つに「女の一生」というのがあるが、まさにその通り、「女」の一生の問題である恋愛やら子どもやら親との関係やらについて、いつもラディカル(根源的)に、かつ実感をもって語る姿勢を信頼してきた。
そして今回は「自分の老い」である。うーん、来ましたね。自分もそろそろそのとば口にさしかかってきたなあと思う今日この頃。どう老いに向かっていくか、切実な問題になってきた。巷にあふれる「いつまでも若々しく」「美しく老いる」なんて掛け声にはケッと思うが、じゃあどう身を処していくか、なかなか難しい。
伊藤さんも「思いも寄らないことが起こる」と嘆いている。これまでだって思いも寄らないことはたくさんあり、「おたおたしながらもそれを切り抜けてきたわけだ。今回もなんとか切り抜けてはいく、でも切り抜けたら、そこは死だ。そこが、ちょっと今までと違う」とあって、ほんとにねえと思う。その違いは大きいなあ。
それでも、「あたしのことだから、もう数年くらいしたら、これも自分なりの生き方を見つけて楽しむと思うのだ」ともあって、ああ、やっぱり先輩は頼もしい。
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タイトルもいいなぁ。「閉経記」から5年も経ったのか。
これからもずっと背中を見ながらついていきたい。
16の性格診断を思わずやってしまった。
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自分に起こったいろいろを、かなりハッキリ正確に書いている。ごまかしてないので、今後の自分の起こるかもしれないことが予測できる。
読みやすい本。
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更年期を乗り越え、両親を看取り、夫の介護そして見送り。
赤毛のアンじゃないけど、人生の道は真っ直ぐじゃなく、何度も曲がり、またその先にも道は開ける。
コヨーテの野生の呼び声に導かれて、歩き続けるんだろうなあ
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この本の前に「犬心」を読んだこともあり、頭の中ではすっかり「親しいお友達」気分(なれなれしくてゴメン)。
最後に詩人としての伊藤比呂美がバリバリ顔を出す感じだが、家族(特に夫)をめぐる出来事と、犬たちと見つめる外の風景、そしてこの人自身の心の風景がぎゅうぎゅうに入っている本だった。
料理のレシピも「すごっ!」という感じだが、糖尿病云々の話がそのあとに続くとは、まったくの予想外で笑ってしまった。
そして枝元なほみさんが親友っていうのがうらやましすぎ。
ちかごろは某M新聞紙面で枝元さんと西原理恵子の2ショットを定期的に見ているので、あの雰囲気の中に伊藤比呂美も並んだなら、なかなかの壮観だなぁ、と勝手に想像をふくらませてしまう。
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夫のER入院、新しい犬、遂に手にしたぽっかりとした自由。熱い支持を得た『閉経記』から五年、書くことで生き抜いてきた詩人の今。
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たそがれてゆく人生のエッセイ。
散文的に感じたけど、びっくりさせられたり、安心したりしながら読んだ。
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彼女を知ったのは、朝日ジャーナルの【若者たちの神々】。
それから何冊か読んだが、それっきり離れていた。
WEB検索していて、ふとしたことで、彼女の名が出てきた。
最近は何を書いているのだろうと、アマゾンで調べた。
それでこの本に出合う。
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私よりも18歳年上の伊藤さん。彼女の本を読むたびに、私の人生がこれからどうなるかをリアルに想像する。そして、どう生きるべきなのか、重要な指針を得る。
今度は、親やパートナーの介護、看取り、そして、子どもが独立した後の一人暮らし。
子どもを産んだあたりから看取りまで、大忙しな女の人生。生きてるって何だろうなと思うけれど、彼女の悟りは
「あたしはあたし(あなたはあなた)」
だそう。
私も大忙しの中で、色々な物事に振り回されつつ、自分がやりたいことを追求してよいのかな、って思った。
精一杯、体当たりな彼女が、こうやって自分の思うところを惜しみなく晒してくれることに感謝。これがなければ、私はもっと迷いながら生きていくことになっただろう。
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”道行きや”を先に読んだけど、順番からいったらこっちが先だった。
夫はがこのエッセイの途中で亡くなる。
アメリカ人の画家で籍は入れてなかったんだね。
カノコとサラは前夫との子で、トメは今の夫との子なのね。
全員が結婚し、同郷の朋友、石牟礼道子さんも亡くなり、
両親亡き、故郷の熊本にクレイマーと帰って週イチで早稲田大学の講師を(その時は親友の枝元なほみ氏のとこに泊まるらしい。)勤めることになったとこで終わる。
年齢的に私の約10こ上で、体のこととか周りの環境の変化とかすごく参考になる。
50代は楽しかったとある。コロナ禍であまり自由にとはいかないけど、いろいろ楽しもうっと。
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"夫のことは、死んじまえと何回何十回思ったかわからない。でもほんとに死んじゃったら、これがぽっかりと空虚なんだ。"
"生きているうちに大切にしとけということではない。まったくそういうことではない。
自分が生き延びるほうが優先事項だ。相手の言うままずるずると生きていったら、自分の人生なんかゴウもなくなる。相手のことなんか足蹴にして生きていいのだ。
それでも、死なれると、ただ、寂しい。"(p.59)
"ああ、食べるって、ただおなかを満たすだけじゃない。人との関わりだ。つながりだ。仏教でいったら縁起なのだ。"(p.63)
"父が死に、夫が死んで、もうだれもあたしを怒鳴らない。
平穏である。
もう二度といやだ。怒鳴られるのは。"(p.89)
"でも今は、捨てたい捨てたい捨てたい。捨て身で捨てたい。捨てきりたい。こう思うのは、もう捨てて困るものが何もないからかも。"(p.113)