紙の本
しずけさ
2020/11/05 21:48
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
亡くなった知人Oさんの話が印象的でした。
賑やかな日常と荼を前にしたしずけさ、どちらも作者の一部。
ここからあの作品が生まれてくるのですね。
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良き師に恵まれ茶の道に目覚めた著者が色々なお茶事に参加した様子、感想を綴ったエッセー集。描写や心の動きの描き方が抽象的すぎて、ちょっとわかりにくかった。
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先日、茶道の世界を描いた森下典子さんのエッセイ『日日是好日』を読んで衝撃を受けました。俄然お茶に対する興味が高まり、続いて本書を手に取りました。
いしいしんじさんのイメージと茶道って、はじめはシックリ繋がらなかったのですが、読み進むうちに少しだけわかったような気がしました。著者は茶道の中に死生観を見ておられるようです。お茶によって、時間と空間を行き来し、森羅万象、壮大な宇宙と繋がり交わることで、死を通して見た生きる形がそこにあると感じられたのではないでしょうか?氏の小説にもそのようなものを、そこはかとなく感じとることができます。
お茶を通して語られるいしいさんの体験には、この世に生まれ、生きていることの意味のようなものを垣間見ることができます。けれど、それでもやっぱりわからない。お茶そのものがわからないとおっしゃっています。いしいさんのついた先生は、わからないからいいともおっしゃいました。そうですね。わかってしまっては、面白くありませんものねぇ。
技に磨きをかけると術になり、術をさらに極めると法となり、法に精神性が加わると道になると、何かで読んだ覚えがあります。中国から伝わったお茶が、日本人独特の死生観、美意識によって、ここまで研ぎ澄まされたものになるなんて・・・茶の湯の世界って深く壮大なものなのですねぇ。いつか習ってみたいものです。
べそかきアルルカンの詩的日常
http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2
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ー且(しば)らく坐し医て茶を喫せよ
という意味であるらしいです
「喫茶」そのものが
お茶を飲む 以上の意味をたっぷり含んでいますよね
「茶事を重ねる」
「陽炎を割って炎が立ち上る」
形而上の比喩言葉がどっさり
立ち現れます
邪魔くさい文体といってしまえば
その通りなのですが
それでも
なんでしょうね
妙に心惹かれてしまって
とうとう 最後まで読んでしまいました
面白かった?
と言われれば
はい
ではあるのですが…
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衝撃を受けた。
作者の圧倒的な感受性の強さ、そしてその表現力に。
茶を通しての出逢いと気づきがエッセイ風に描かれているのだが、高尚な論説文を読んだかのような深みがある。ぜひ他の著作権も読みたいと思わされる一冊だった。また、最後まで詳しく描かれなかった「先生」の話もぜひ読みたいと思った。