紙の本
見た目は厚いけどあっという間に読み終わる。
2019/04/22 06:47
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投稿者:豆 - この投稿者のレビュー一覧を見る
物理的には、分厚いですが、一度読み始めると引き込まれて、
気がつくと読み終わってしまいました。
ネタバレを避けるために語れませんが、
劇中劇と、現実とのリンクの下りが好きで、
この巻で本編が終わっても良いと思うぐらい良かったです。
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読了後の激しい違和感は何なの…。
友崎くんは、始めからどちらを選ぶかなど考えていない。
迷い悩むようなことは一切しない。
ここがまず激しい違和感。
菊池さんとはページのほとんどを費やして理解を深めて、最後にひと悶着はあるものの、あっさり決着。
文化祭イベントで盛り上がって付き合うといった非常にあっさりとした流れに見えてしまう。
一方、みみみは、友崎くんへの思いやり、意外な包容力を見せるものの、扱いが軽すぎた。
(日南はもっと空気だった。ひとつ闇伏線を張ったが)
いつも、ラスト近くに闇伏線を張るのに、今回は楽しいデートで終わり。
でも、本当にこれでいいのか?
この巻で、菊池さんは、クリエイター特有の面倒臭さ、思われても相手に応分のものを返さない危うさが見受けられた。
みみみと真逆の特性だ。
今後、菊池さんとの別れを描くとしたら、本作は神シリーズになるかもしれない。
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報われない思いはどこに行くのだろう?
自分が好きな相手が
自分のことを好きになってくれることって、どれくらい奇跡的なことなんだろう?
どれだけ相手のことを想ったとしても、その想いが返ってくるとは限らない。
ギョーザを一緒に食べることで、
ラーメンを一緒に食べることで、
何度も一緒にご飯を食べることで、
報われるくらいの想いなのか。
それくらいのこと言って、
自分は自分として報われたかったのかもしれません。
お互いの思い出をどれだけ重ねてきても、
選ばれない時に選ばれない人は、選ばれません。
自分の想いは自分で選ぶことはできますが、
相手の想いは自分で選ぶことはできません。
相手が選んでくれることを願い祈るだけなんですが、
その祈りや願いが届かない時の、自分の気持ちはどこへ?!
あーぁって言うしかないのか・・・。
そうなんでしょうね。
自分が想った人が、他の人からも想われている。
どちらが先か後かでもなく、
どちらが勝利が敗北でもなく、
自分の幸せよりも、自分が想った相手の幸せを願っている。
その時の自分の幸せは、どこにあるんだろう。
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感情を不誠実とした菊池さんと理想を不誠実とした文也。文化祭の劇を題材に2人の想いが飛び交う描写は細かくて読み応えがあった。
そしてみみみはなんて不遇なんだろうと思った。できることなら報われてほしい。
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【誠実に向き合うからこそ知る、彼女の本当の気持ち】
文化祭の準備と並行して、風香の脚本を演劇に改稿していく物語。
みみみの告白を受けて、友崎に与えられたのは付き合う事の意味を考える事。
人によって千差万別の考え方がある中、見つけ出した答え。
それは他じゃ代わりのきかない関係を築く事。
それに気付いた友崎はたった一人を選ぶ為に模索する。
そして、風香を選ぶ決断を下した友崎は、劇中の結末で玉砕した事を知る。
しかし、悲嘆に暮れる友崎の背中を押したみみみ。
理想と感情について、異なる考えを持つ彼らは良い恋人同士になれるだろう。