紙の本
うたかた
2019/07/17 23:39
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投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「ななつのこ」のようなミステリーか?と思いましたが、そうではなく、護と徹子の二人が主人公の少し不思議な物語。
シリーズものではなく、独立した作品です。
「フラット」と「レリーフ」という二つの作品が収録されていますが、前編-後編のようなものではなく、いわば表と裏、相互が補う形の小説です。
一気に読みました。傑作だと思います。
紙の本
やはり素晴らしい作品
2022/02/07 21:38
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投稿者:ぼちぼち - この投稿者のレビュー一覧を見る
図書館で借りました。前半は徹子の風変わりな性格をこれでもかと言うほど描かれていましたが、途中から「え!?そっち!?」と思う間もなく別世界にいざなわれました。そして最後の感動の渦に巻き込まれるまで一気読みでした。やはり有名な作品だけあって素晴らしかった
紙の本
誕生日に読む本として選びました
2020/08/29 21:03
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投稿者:うーよー - この投稿者のレビュー一覧を見る
今日は誕生日。夏休みをとって、時間を確保して、読んだ本は「いつかの岸辺を跳ねていく」。 1年前の夏に読んだ本、誕生日に何を読もうかと考えたとき、真っ先に思い浮かんだ本、素晴らしい本。この物語に出会えて良かった。何度も目頭が熱くなる。 いつか、映像化されて、更に多くの人の心を浄化し、勇気を与えていくのだろうなと、思う。
電子書籍
泣ける。ささらさや好きな人には特におすすめ。
2020/07/22 23:08
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投稿者:りー - この投稿者のレビュー一覧を見る
泣いた。ささらシリーズでもおなじみの、加納氏の死を見つめる優しい眼差しが僕は好きだ。少し不思議系の日常SFで、ミステリ要素は特にないけれどもそっと伏線を張って気持ちよく回収するので万人にお勧めできる良い小説。
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この物語に出逢えてよかった。号泣。
フラット と レリーフ
平面 と 浮彫り
幼馴染みの護と徹子の2人の視点からなる2つの、1つの物語。護視点(フラット)を読んだ時と、徹子視点(レリーフ)を読み始めてすぐの、あまりにも違う温度差にびっくりした。え?って。
護の人生はいかに平坦で恵まれていて穏やかだったなと。そして徹子はずっと苦悩。特殊能力の話から、一気に加納朋子さんワールド全開。途中何度も泣いてしまった。見えてしまう未来を変えたくて、助けたくて、翻弄されていく徹子の人生が、自分のためのものじゃなさすぎて苦しくなってたときに、護の存在が…徹子のことが大好きなみんなの存在にくらくらした。
いつかの未来はそれはいずれ経験する己のいまになる。報われてよかった。
あなたの未来を祝福します。
ああ…こうやって終わりを迎えたいなぁ
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読み終えて、こんなに心を揺さぶられたのは久しぶり。
やっぱり、加納朋子さん、最高。
最初、熊さん似の青年護が語る徹子が微笑ましくて、
ずっと彼女を見てる護もやっぱり微笑ましくて。
もーーーー、2人ともーーー。
なんて感じで読んでいて。
後半、語り手が徹子に変わって、一気に空気が変わって。
ええーーー。そういうお話なの?!って思っていたら。
ぐんぐん、ぐんぐん、それまで以上に引き込まれていった。
クライマックスは、もう、最高!
ああいう展開、だーいすき!!
ラストは、もっと、もっと最高で。
あんなに素敵な奇跡はない。
奇跡を呼んだ2人に心から祝福を。
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加納朋子さんのことが大好きで、いつも初版を購入しますが勿体無くてしばらく読めません。
外出自粛のなかようやく読むことに。
あーーーほんとに大好きです!
どうしてこんな物語を生み出せるんだろう。
救えなかった命を思うとハッピーエンドではないけれど、一緒に生きていく人がどういう人かで人生がこんなにも違うなんて。
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生真面目だけど時々突拍子もない行動をとる幼馴染とのほのぼのとした長い長い物語、の第一章。
そこから一転。突拍子もない行動の、本当の意味が語られる幼なじみが語る第二章。前半を読んでいる間のほんわかとした笑顔が凍り付いていく。なぜ…そこまで…。ずっとそばにいてくれた幼馴染に相談すればいいのに…でもできないよな…と、もやもやいらいらしながら読む。
最悪の展開を想像して憂鬱な気分でページをめくっていくが、そこはやはり加納朋子。
鮮やかにスカッとさせてくれるクライマックス。あぁ気持ちいい。なんていうか、「情けは人の為ならず」加納バ^-ジョン、って感じ?
それにしても護くん、いいねぇ。こういう幼なじみ、欲しいよ。そしてなにより、根津君、カッコいいじゃん。グッジョブだ。
何もかもが終わる、その時の、あの一瞬、とある絵本を思い出しました。自分も誰かに見守られているのかもしれないか、なんてちょっと思ったりなんかして。
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やっぱり加納さんの書かれるお話好きです。
優しくてあたたかくて、思いやりが詰まっているような。
「レリーフ」は読み進めるのが辛くて、でもまさにヒーローが助けてくれて。
温かいものがじんわりと広がって、 気がついたら泣いていました。
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つながった光景の美しさが、長く心に残る。
大切な人の幸せのために、私ができることは、私が幸せになること・・・それは目新しい考えではないけれど、護の気持ちをなぞってきて思うと、心から「そうだよね」と頷ける。
未来が視えるかどうかの前に、徹子自身が善き人であればこそ、「あなたが幸せでないとダメなんだ」と言ってもらえる。人の価値、という言葉は必ずしもポジティブなものじゃないけど、「こいつのいいところなんていっぱいありすぎて絞るのが難しい」という護の言葉がとても、とても心に沁みた。
前半『フラット』の穏やかさとは一転、後半『レリーフ』の暗雲垂れ込める雰囲気は、伏線が少しずつ回収されていくのにちっとも晴れなくて、こわいけど読むのをやめられない。人の未来は、人の性格は変わるのだろうか、という期待を、徹子と同じように抱きながら読み進んだ。その期待はカタリの長い長い演説で打ち砕かれるが、そこからラストまでの回復の仕方もまた、思いがけないもので面白かった。
描かれてはいないけれど、カタリには彼の過去が当然あり、最後にそれを否応なく想像させられることで、因果関係というものについて考えてしまう。
それは徹子の悩みともリンクする。ある出来事があったから、次の出来事がある。ではそれが起こらなかったら、あるいは起こり方が変化したら、その先はどうなるのだろう?カタリの性格は変わっていただろうか、護は本当に甲子園を目指しただろうか。
未来は視えないから、分かりっこないのだ。だから思いがけないことが起こるし、人生は面白くなる。私自身は運命なんてないと思う人間なので、いっときの選択によって決まる未来も、消えてしまう可能性なんてのもないんだよと、徹子に言ってあげたい。選択の後にあるのは、その直接の結果だけ。
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もし、神様がいて
未来が見える力を与えてあげようと言われたら
私は全力で断るだろう。
だって、楽しいことが起こるなら先に知りたくないし
悲しいことが起きてしまうなら、
それこそギリギリまで知りたくない。
不思議な能力を持つことで、子どもの頃からたくさんの悲しみを抱えてしまった主人公の徹子ちゃん。
それでも徹子ちゃんは自分の力を精一杯人のために使おうとする。
そんな徹子ちゃんを近くで見守る護君。
未来が見えようが見えまいが、誰かを大切に思い続ける心があれば人生は愛おしいものになるのだろう。
読み終えた今、徹子ちゃんが見せてくれた友情に
胸がいっぱいになっている。
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新聞の広告で出ていて気になった1冊。
未来は変えられる。何かのきっかけで。恣意的には難しいけれど、良くしたい、大切な人のために誰かが動くことで、少し変わっていく。
かたりさんが何をしたかったのか、私には今でも理解できない。わかるのは、ただただ孤独だったということだけ。そして、きっと誰かに大事にされてきたことがない。もしくは大事にされていることを信じられなかった結果なのだろう。
だから、私は小さき人たちを大事にしたいと思った。
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幼なじみの護と徹子。前半「フラット」は護による一人称で、社会人となった2人の関係が、ある時点で変わっていくまでを、後半「レリーフ」は徹子による一人称で、護の語った出来事の裏に潜んだ真実が明かされていく。前半のなんてことない青春小説が、後半でガラッとひっくり返される展開はなかなか面白かった。
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徹子と護の幼馴染の物語。
二部構成なので、護から見た徹子の言動が後半できちんと回収されていきました。
とにかく二人とも素敵な人。それぞれの優しさを持っていて、二人一緒の場面は温かい気持ちになりました。徹子じゃないけど、護が出てくると本当安心したなあ。笑
「この人といれば大丈夫」という人生を歩んでいけたらいいなと希望をもらいました。
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いつかの岸辺に跳ねていく
「王様のブランチ」不気味さを持ったファンタジーぽい小説。最近には珍しいと思います。