紙の本
とてもわかりやすい
2017/03/05 11:03
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投稿者:素敵な楽園 - この投稿者のレビュー一覧を見る
鴨長明の方丈記の 『行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。』 で始まる一節は誰しも聞いたことがるだろう。 しかし古典を読むのは難解で読むこと事態なかなか辛いものだ。 しかし、本書は超口語訳に現在の言葉に訳しているのでとても理解しやすい。 鴨長明の生きた時代は、貴族の時代から平家へそして源氏へと変わる時代である。 彼の親が亡くなってから恵まれていた環境から追いやられ、希望する官職にも付けず、悶々と苦しんだ中で人間の生き方を悟りつつ、矛盾した現実の欲求と語り合う姿は現在の我々にも役に立つと思います。 あっという間に読むことができました。 日本三大随筆と言われる、清少納言の「枕草子」や吉田兼好の「徒然草」の超口語訳もあれば是非読んでみたいと思いました。
紙の本
原文の美しさ
2023/01/08 09:26
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投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
有名な鴨長明の方丈記の現代語訳と言うか 解説と言うか エッセイである。エッセイとして読むのが一番適当な気がする作品であった。それにしても鴨長明の原文の美しさ 言葉として口に出したときのテンポの良さ 響きの美しさ 良さを改めて認識させられた。
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わたしは好きではなかった。何より著者の方のコラムというか、挟まれる「長明さんはこう思ったのですね」みたいなのが合わなかった。決めつけっぽいところもあるし。
あとは、超口語訳の微妙なかんじ(わたしは古文詳しいわけではないけど、ここはこの語はどうだろう?と思うことがある。超口語訳と言うわりには、わかりづらいところはそのままの堅い口調や語だったり、逆にラフにしようとしすぎているところもある。超口語訳というのはバランスがものすごく難しいだろうから、難しいなら口語訳、くらいにとどめておいて、無理にラフにしすぎなくてもよかったのではないかなと思う。超口語訳にするなら、長明がもし現代人だったらくらいの訳にしてほしい。イケイケドンドンって……)
鴨長明の「無常観」、もともとわたしは全く正反対の考えなのもあるけど、無理に「今の時代にまさに必要な考えですよね!」と説得力のない説得をされているようで冷めてしまった。鴨長明の人生についてちょくちょく紹介されるけど、裕福な家庭に生まれ、がんばろうとしたけどうまくいかなくて、どうせ権力や財なんて、と「酸っぱいブドウ」と思っていじけたように思えてしまった。もちろん考えたことを書きとめているのは理解できるし、貴重な文献だとは思うけど、無理に「尊いことを言っている!」という論調でいって、最後のところだけ「人間だからやっぱりこう考えることもある」という単純な追従みたいな文章ではなく、「鴨長明は無常観とか言っているけど実は人間らしくて、こういう目にあったりしたから学んでいったんだよ」と初めから見据えた流れのほうが良かったなあと、個人的な好みながら思います。
あとは、コラム的な文章で挟まれるエピソードがあんまり適していないように思えたり、アンケートの結果が突然出てきたけどどこがやった調査なのか触れられてなかったりするところもちょっと好きではなかった。
文学部卒なのにちゃんと内容を覚えてなかったので、内容に触れられたのは良かったです。
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鴨長明さん代表作の方丈記を超現代口語で、とのことで、
口語訳→原文→解説コラム の基本構成。
が、訳文が、若者も親しみ易い超のつく現代口語かと言われるとそうでもなく、
いっそ原文の儚さ朴訥さなどの味が損なわれる様な口語体で味わいがあまりないように思います。
却って解説コラムは著者の知っていること調べたこと知識経験を余すこと無く発揮されておりどことなく超過気味…。
鴨長明さんの方丈記そのものの雰囲気を味わいたい方よりは、知識として入れたい方向けかと感じられました。