紙の本
若手詩人、最果タヒ氏の初のエッセイ集です!
2020/05/17 11:14
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、詩人として活躍し、近年、第一詩集『グッドモーニング』、第二詩集『空が分裂する』、第三詩集『死んでしまう系のぼくらに』、第四詩集『夜空はいつでも最高密度の青色だ』を次々に発表し続けている最果タヒ氏の初のエッセイ集です。同書には、最果氏の世界が満喫できる「友達はいらない」、「宇多田ヒカルのこと」、「最初が最高系」、「ガーデニング不条理」、「きみが友達との楽しい時間のために、ひねり出した悪意について」、「過去にないもの」など45篇が収録されています。ぜひとも、若手詩人最果タヒ氏のエッセイを同書で十分に味わってみてください。
紙の本
肯定されているような気がした
2019/09/21 10:45
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
エッセイといえばエッセイだし、頭から流出した思考を覗き見てるような感覚でもある。職業詩人(?)の最果タヒさんの思考の一部が文字になると、こうなるのかと面白く読めた。段落が少なくて、一貫してるのに蛇行してるような素の感情が溢れ出している。
嫌いな食べ物の話をする時の、遠慮のない負の感情の発露が好き、っていう件がこの人らしいなと思った。人間の負の感情を肯定していて、私もナス嫌いだしねってさらっと言っちゃうのが堪らなく好き。
紙の本
わたしには…。
2021/01/15 16:40
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投稿者:pomme - この投稿者のレビュー一覧を見る
読みづらい文体ですが、仰っていることは解る。、といった感じです。
紙の本
頭の中を覗かせてもらった。
2019/09/30 12:16
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投稿者:ら君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろいろなことを考えてこられたのだなあ、頭の中を覗かせてもらったような本でした。
思春期のもやもやした時期に読めていたなら、すごく救われたと思います。
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一度読んだらもう戻れないんだろうなと思ってずっと頭の片隅に置いたままにしていたのが最果タヒ。そんなある日エッセイを読むことに決めたのでした。エッセイの感想を書きたいと思っていて、それでも読中読後、頭に浮かぶのは自分のことだった。エッセイがそのまま自己に直結する感覚が新鮮です。彼女はこう考えている。では私は?共感していた矢先に少しのズレを感じる。たぶんそれでいいのだと思う。溢れ出すマシンガントークのような言葉に置いていかれないように気を付けていた。ぜひ今度は詩集を読んでみたいです。
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エッセイを読むのがあんまり得意ではないのですが、最果先生のエッセイはすんなり読めました。なんとなく共感できるというか、遠い人の言葉ではなく近い人の言葉に思え、てしらじらしくなくて好きです。読みやすいとかではないのですが、最果先生の言葉が好きです。どうしてああいう詩が書けるのかな、という一片を垣間見れたような気がしました(著者にしたらこういう共感とかいらないのかもしれませんが、わたしはそう思ったという感想です)
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読んでいるうちに、うんうん、と首肯したり、逆に首を傾げたり。そんな自由な空間を味わう…。
どこから読んでもいいのが、エッセイの魅力だと思います。
最果タヒさんの表現力の豊かさ、言葉選びのセンスはものすごく羨ましくて、そんな「らしさ」がギュッと詰まった濃縮果汁のようなこの本(しかも文庫本!)は、表現力が枯れた時に、それを潤すための栄養のようなものだと感じています。
個人的に最もシンパシーを感じたのは、「作りましょうましょうましょう」。
自分が作ろうと思ったものは、頭の中で出来上がっていても、いざ手を動かしてみると、思っているほどうまくできなくて、こうして幻滅を繰り返す。
ただ、「思ったようにできない」が、ときに「予想とも理想ともかけ離れた偶発的にできたもの」を作り出すこともある。それが楽しい。だから作ることはやめられない…。
なんか言葉にできないけれど、とにかく書く、と決めて、ひたすらに書き殴るように綴ると、後から見て、ほとんどは意味不明だったりするけれど、予想外の出来栄えに驚くこともあります。
この、狙っていない偶然のヒット、もしくはホームランが、文章を書くのが下手な自分にとっても嬉しくて、そんな、打率を上げたくなってまた書いています。
もう一つのお気に入り、「最初が最高系」にもありましたが、やろうと思った瞬間が楽しさ最高潮なのは、自分も同じで、書き始めた時の気持ちは続かないものです。
だから、なかなかモチベーションを保つのが難しいのです。
ただ、そう考えてみると、自分の本棚は、読みたいと思った時の、最高潮が集まった本棚なのかも知れません。
それってなんだか素敵ですよね。
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どのエッセイから読んでも面白いです。タヒさんの詩のエッセンスとか感じ方が凝縮されていて読み応えがあります。やっぱりタヒさんが好き
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20191124 立ち読みで惹かれて買ってしまった。感情や人格を言葉で表す事が出来る人とできない人。感覚で話すことを許してくれない怖さ。今更ながら楽に生きてきた自分で良いと思うけど、そこにごまかしを感じてるから、詩人の本を読みたくなるのかも。
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人のスタンスとか思考の向きに興味があるので、こういうスタンスつらつらのエッセイやブログけっこう好きです。
年齢も近いし、あんまり人と行動しないタイプなので共感できるところも多かった。「優しさの天才ではないわたし」で「途方もない優しさの天才を人間の基準と信じて生きてしまうと、自己嫌悪と他者への軽蔑が止まらなくなり、結果的に誰より優しくなくなってしまう」っていう話に確かにそうだなと思う。
宇多田ヒカルのことを「聴く人それぞれの個人的な体験として」聴かれると書いているけど、確かに彼女の歌って、近づきたいよきみの理想に、って歌い出したら即彼女と二人の世界に落とされるみたいな引力があって納得かも。
たぶん皆の子供時代に、最果さんにとっての宇多田ヒカルがいるはず。
私自身は子供の頃から何事も好き嫌いがはっきりして孤立気味だったので、流行についていかないと、とか、「どこまでも誰かとの関係性っていう揺れ動く水面みたいなところにしか立つことができなくて、『私』が日に日に曖昧になった」っていう話が面白かった。私がたまに水底からまぶしく眺めたりした水面ってそういうところでもあったのかしら。
でも一人でいることは私も怖くないし大体そうだけど、めんどくさいとか、浅い関係でいたいというのは、私とはちょっと違うな。でも、自分のこれをなんて言っていいのか分からない。これから考える……。
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チェリーボムボムみたいな、きらきらひかる個装のお菓子を、これはどんな味がするんだろうって一つずつ手にとって、開いて、ゆっくり味わう、みたいに楽しい本。
最果タヒの思想をだーっと羅列したような文章の書き方、抵抗があったけど、途中からはそんなに気にならなくなった。
悪意とネガテイブ・ポジティブについての話が好き。
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自分を伝えること、他人を理解することの困難さ。
わかる人だよと伝える、わかる人だと理解するためにも、たくさんの事柄をお互いに共有しなくちゃいけない。まったく異なる他者と。いちから。ほんと気が遠くなる。
自分や他人をわかるためには、目の前から出てくる言動だけでなく、出てこないそれらも意識しなきゃいけない。なんでそんなコトバしか出てこないのだろう?行動しかできないのだろう?ってな具合に。だけど所詮、言葉はさんかく心は四角。そのときのコトバや行動にその人の全てが宿っているわけではない。
けど、知る手がかりにはなる。わからない言動であればあるほど、その人はその人の人生を生きてきたんだと、はっきりと知ることができる。だからこそ、いろんな人と何言ってるのかわかんないよって笑っていたい。人が自分とはまったく違う人生を過ごしてきたんだということを大切にしたい。全てを理解などしたくもない。わからないぐらいがちょうど良い。
ただ、どうしてもわかってほしい、伝えたい自分という存在に疑問は出てくる。そんなにたいそうなものか、自分はと。それに、いつも笑っている人ほど過去に辛い経験をしていたりするし、普段愛情を口にしない人ほど一途だったりするし、あまり喋らない人ほどいろいろな事を考えていたりするし、見た目が派手な人ほど孤独を感じていたりするし、良い人ぶっている人ほど自己中だったりするから、目にうつるもの耳に届くものだけが全てじゃないっていう。
書かれていた内容にプラスαで自分が考えたこと
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率直でリズム感のある文章で単純に読みやすい。Twitterで分かる!と感じる文章を見つけた時のような軽い感動ではあるけれど、それがずっと続くような感じ。全篇にいいねを押したい。
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2020.6
いい。えぐられる感じとなでられる感じ。心の奥にもやもやと潜んでた本音にそう!と光を当ててくれた。浅さ、偏り、あいまいさ。30代になったってそんなん。繕わなくてもういいし。
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20/07/04
エッセイ集を読むことがひさしぶり。そして、歳下の方のそれを読んだのはおそらく初めて。
よかったもの。
宇多田ヒカルのこと。
「わたしは彼女の歌をとても好きになったけれど、彼女に詳しくなりたいとは思わなかった。(略) 彼女の歌は、私の子供時代とどこまでもくっついていて、私にとってはどこまでも、私の人生の一部でしかなかった。」
そう、私にとっては社会に出るまでの学生時代にくっついていた。ミスチルでもスピッツでもあゆでもなく、わたしには宇多田だった。
POPとは出し抜くことと見つけたり。
ポップ、ポピュラーの定義として適切すぎる。
アイスクリーム・イン・冬
好きな食べ物、という問いかけは私も苦手です。卵焼き、を見出して、友人に言われて気づいたのだけど、楽になりました。神戸住みたい。