投稿元:
レビューを見る
ちょっぴり辛口、でも雑誌への愛に溢れたコラム集。
この本を読んで、自分が雑誌を好きだった、そしていまも好きであることを再確認できた気がする。
かつて雑誌を隅から隅まで読んだ経験のある人にオススメしたい1冊。
投稿元:
レビューを見る
名前だけは知っている、存在すら知らなかった雑誌を
知ることができるだけでも十分おもしろい。
1つの雑誌につき、数種の同カテゴリの雑誌も紹介されているので、
「この雑誌も読んでみたいな」と、ついついメモが増えた。
文章はやや辛口とはいえ、不快になるようなものではなく、
なるほどと思える内容だと思う。
追記:恥ずかしながら、ジョブズのスピーチで有名になった
'Stay hungry. Stay foolish.' が
The Whole Earth Catalogという雑誌の引用であったことを
この本を読むまで知りませんでした。
投稿元:
レビューを見る
中俣さんの雑誌愛が伝わる。
普段読まない雑誌も気になるし、久しぶりにスペクテイターが読みたくなった。
ジョブスのスピーチが元は雑誌のキャッチコピーだったことに驚き。
投稿元:
レビューを見る
カルチャー誌や文芸誌から女性誌にリトルプレスまで「いま雑誌はどうなっているのか?」を、雑誌愛に満ちた筆者の視点で検証。意外と知らない情報も多くカタログ的に楽しめます。紙面のレイアウトも秀逸。
投稿元:
レビューを見る
「STUDIO VOICE」も「ぴあ」も休刊し、「BRUTUS」も最近はめっきり買わなくなり、「TV Bros.」と「サッカー批評」ぐらいしか毎回読まなくなった自分の状況について、何となく納得。雑誌ガンバレ!
投稿元:
レビューを見る
1/8付日経新聞 SUNDAY NIKKEI「活字の海で」で取り上げられていた。たぶん、小田光雄の出版業界分析本とジャンルは同じ。
投稿元:
レビューを見る
面白いのでちょっとずつ読んでます。一見読みにくいサイズなんですが、意外にも読みやすい。用紙のおかげかな?
投稿元:
レビューを見る
装丁、文章レイアウト、構成と読みやすくスラスラ読めるのですが、内容は、ちょっとドライ。雑誌の置かれている現状を知るには手ごろ。
投稿元:
レビューを見る
2/14(火)にあったトークイベントのテキストです。
遅くなりましてすいません。ようやく書きます。
以下、本文の目次です。
目次
本書のまとめ
ローカル雑誌が気になる!
装丁が面白い
最後に
目次
まず、目次と主に取り上げられた雑誌です。この雑誌以外にも本文外に小さく取り上げられている雑誌が多数ありますので、是非読んで確認してみて下さい。
1.「カルチャー誌」を超えて
POPEYE
BRUTUS
WIRED
Pen
spectator
Esquire
2.「読む」雑誌の現在
真夜中
yomyom
ユリイカ
群像 新潮
考える人
思想地図β
3.「なんとなく、メジャー」なジャーナリズム雑誌たち
文芸春秋
週刊ダイヤモンド
週刊文春 週刊新潮 週刊現代 週刊ポスト 週刊朝日
AERA
COURRIER japan
4.「趣味」と「実用」のはざまで愛をさけぶ
Number
TVBros.
rockin'on
AXIS
鉄道ファン
5.「女子」雑誌が面白い
ランドネ Hutte
sweet
Mart
OZmagazine Hanako
6.グローバル化の時代に、ローカルに行動せよ
GRAPHICATION
kate paper
あとがきに代えて
Meets regional Lmagazine ぴあ CITY ROAD
編集者対談
その他、多くのコラムあり
本書のまとめ
本書は、以上のように現在(休刊したものもあります)の雑誌に関して意見を一つずつ述べていきます。そのことで、雑誌の未来を語るというよりは、雑誌の「現在」をあぶり出すという内容となっています。
「雑誌はきっとこうなるよ!」ではなくて「今ある雑誌はこんなだよ!頑張れよ!」というメッセージがこもっているように感じるのです。
だからこそ、「再起動せよ」とタイトルに付けたのだと思います。
さて、構成ですが、大きな流れとして「批判→希望」となっています。
雑誌市場の縮小が続く中で、カルチャー系雑誌やメジャー雑誌の停滞や衰退を挙げ、その中でも頑張っているような文字系雑誌や女子雑誌、ローカル系雑誌を挙げていく。
もちろん取り上げた雑誌一つ一つについて著者の分析が入っており、一概に「批判→希望」という流れではありませんが、最後の「6.グローバル化の時代に、ローカルに行動せよ」や「あとがきに代えて」では、明らかに著者なりの希望が見えている文章となっています。
冒頭に挙げたトークショーで著者が言っていましたが、雑誌愛を前面に押し出すというより、愛を持ちながらも「雑誌媒体が今後どうなっていくかを俯瞰的に分析する」といいった内容となっています。
自分が知らない雑誌。読んでいない雑誌もありましたが、雑誌が元気だった時代を生きた著者だからこそ書ける内容も多くあり、「今の雑誌が昔と比べて面白いのか」「今、注目の雑誌は何か」などなどが分かり、雑誌好き、出版好きが読むと面白いと言えるでしょう。
ローカル雑誌が気になる!
僕が本書を読んでいて気になった雑誌はいくつかあります。BRUTUSやpen、spectator、真夜中、思想地図βなど。
その中でも、気になったのがkate paperやMeets regionalなどローカル系雑誌です。
以前、スタンダードブックストアで行われた10時間コミュニテイトークショーや、山崎亮さんのコミュニティデザイン。同じくスタンダードブックストアでのトークショー『”コミュニティと都市再生”』。大きなところでは地方主権、東日本大震災における地域の力など昨今、コミュニティの重要性が叫ばれて久しいです。
(佐々木俊尚さんが言うマジックミドル(=中間共同体)の構築とも関わって来そうな議論です。)
どういうコミュニティが最も機能するのか。どうやって作ることができるのか。などなど議論は尽きませんが、未だ明確な答えはないと思います。それもこれも地域によって状況によって全く答が違うのだから当たり前なのだけれど。
雑誌がそんな中で効果的に働ける位置づけはどこかと言えばそれがローカル系雑誌だと思うのです。
地域に根ざした雑誌を作ること。
しかし、その雑誌が当該地域のみのためである必要はありません。インターネットが発達した今。簡単に距離が離れた場所にもその雑誌の情報は発信することができます。さらに、アマゾンもありますし取次の流通網だってあります。
そうやって情報を流通させることで、その地域が、近代以前の閉鎖的で排他的なムラ社会ではなく、地域の文化に根ざしながらももっと開放的な新しい共同体が作れるのではと期待するのです。
そういう意味で本書で取り扱われている雑誌や、ナガオカケンメイさんのd design travel、IN/SECTSなどは要注目な雑誌だと思うのです。
そこに2/14(火)にあったトークイベントでもあったビジネスモデルの話を組み合わせると、今までにない面白い雑誌が生まれてくるのではとさえ思えるのです。
著者も「路字」というフリーペーパーを作ってみたことがあるそうですが、もし雑誌に興味がある方ならば、仲間と一緒にでも一人ででも良いと思います。きっと自分で雑誌を作っていけば面白いことに出会えるかもしれないと思うのです。
具体性をもったローカルな足場から発信され、グローバルに読まれる雑誌が日本から生まれるという夢を、私はいまだに諦めきれずにいる
(本書より)
装丁が面白い
余談ですが、本書の装丁も面白いです。雑誌名は全て実際のロゴに近い形の文字にし、色遣いもカラフルで面白い。著者が、トークショーで言っていましたが、雑誌風にすることを意識した様です。
確かにそう考えて、あらためて読んでみると雑誌のようなごった煮感を感じますね。
雑誌の本を雑誌風装丁にするというところは単純ですが、素敵な考えだと思います。
最後に
そんなこんなで雑誌の現在と未来について、考えさせられる本書。雑誌好き。本好き。出版好き。分化好き。色々な人に読んでもらいたい一冊です。
投稿元:
レビューを見る
超良書。雑誌ってなんだっけ、価値、今後について考えさせられた。なにより、筆者が一番雑誌を愛してるんじゃないかなあとおもった。たぶん、また読み返す。
投稿元:
レビューを見る
国内外・過去現在と多方面にわたる様々な雑誌。その運命や移り変わり、行く先について独自の視点で語る。
雑誌を再起動させる足場が、ローカル「地域」にあるという。そこにもうひとつ「個人」というキーワードもあるのではないかと。装丁も工夫されててgood 。
投稿元:
レビューを見る
タイトルと著者の経歴から、雑誌の現状分析や(説教くさくても暴論でもいい)閉塞感を打破する提言を期待していたのだけれど、完全に肩すかし。雑誌好きの懐古趣味、愛情語りでしかなかった。雑誌産業が崖っぷちに立っている今、業界内の人間がビジネス上の視点なく雑誌の現状を語ることに、もはや現実的な意味はないと私は思う。少なくとも「再起動せよ」なんて銘打つのなら(ノリは「再起動してほしい。そう私は祈っているよ」くらいの感じだろう、これだと)。
この本の唯一の収穫は、そもそも雑誌好きによる雑誌語りが成立すること自体、メディアとしての雑誌の衰退を象徴していると実感できたこと。かつて雑誌とは、多くの人にとって「別段好きというほどのことはないし、語るほどの思い入れもない。それでも読んでいるもの」であったはずなのに。特定の雑誌がではなく、雑誌というメディア全体がニッチ産業になったということだ。
投稿元:
レビューを見る
エディトリアルデザインの世界の片隅に片足突っ込みながらろくに雑誌を読む習慣を持ってこなかったけれど、雑誌のカタログのような本書を通読して、気になる雑誌5、6冊、まとめて取り寄せて執筆姿勢からデザインまで改めてしげしげと見て見たくなった。
投稿元:
レビューを見る
【雑誌の今昔を知ることの出来る1冊】
平成生まれの自分には知らない時代も多く、かなり勉強になった。
雑誌好き・編集志望の方にオススメ。
投稿元:
レビューを見る
ここ数年来、出版不況と言われ続けています。特に雑誌は元気がなくて明るい未来が見えねえわけですが、特にずんどこだった2011年に日本のいろんな雑誌を取り上げてレビューしたのが本書。
名前はよく聞くけど読んだことのない雑誌の雰囲気がわかるので、けっこう興味本位が満たされます。
本のタイトルから「再起動せよ」と煽られているとおり文章には危機感があるのですが、個人的には消費が活性化すれば、雑誌は存外あっさりと復活するんじゃないかなと楽観しております。。。