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紙の本
大変勉強になった&盛りだくさんの内容
2019/12/08 16:50
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
大変勉強になりました。日本社会独特の「タテ社会」を分かりやすく説いているのも良かったですが、外国の社会に対する視点も養えたのは予想外の収穫でした。これは、実際に購読していただいて得てほしい視点です。
また、著者が52年前に刊行した前作を著した際に最も参考にした『中央公論』の作品が、当書後半に原文ママで掲載されていて、1冊で2冊分の内容がある、非常に盛りだくさんの内容となっています。いわゆる、コスパに長けた1冊です。
紙の本
タテ社会の人間関係の現代解説
2020/11/03 13:32
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:だい - この投稿者のレビュー一覧を見る
○日本の先輩・後輩の関係
集団が形成される“場”に最初に着いたAを頂点とし、次のBはその下位となり、Cが続く
これがタテの関係であり、変更を許さないシステムを生む集団形成の原則となる
○タテの関係とは?
人間関係を分析するカギは“資格”と“場”
資格
社会的個人の特性、その人が持っている特性
場
一定の枠により一定の個人が構成している集団
タテの関係
上下の権力構造を言うのではなく、上と下が組み合っている関係を表したもの
ヨコの関係
同質のもの全体が大きな階層という同じ枠の中におさまっている状態
日本社会の特性
・小集団が数珠つなぎ(タテの原則)
・小集団が封鎖的(仲間意識)
ウチとソト
1 同じ場を共有する小集団(ウチ)
2 1を取り囲む人々(ウチ)
3 他人(ソト)
○タテ社会と「いま」
集団封鎖性の慣習
天下り
タテにつながる知己を頼るのが一般的という日本ならではの事情
非正規雇用
場を重んじるために正規・非正規の区別ができる
正規雇用という格(ステータス)の維持意識が強い
場を重視する日本社会では、新入りが下っぱになるため、“長時間労働”や“いじめ”が起きやすい
○「タテ」の発見
タテ社会(小集団)のプロトタイプが「家」
存続すべきは「家」であり、タテに連なる親子の線を重視する(養子もいとわない)
つまり、日本は血縁が重視されない国である
イギリスやインド、中国で階層(ヨコ)が強いのは、血縁を重視しているため階層が形成されやすい
○これからのタテ社会
日本社会では構造的に小集団(ウチ)を前提とした相互扶助が行われるが、ソトの人々は対象外となり、セーフティネットを受けにくいシステムになっている
日本以外の国では、共通の社交の場があるが、日本にはそのような場がない
タテの機能が弱くなると、社交の場もなく、孤独を感じる人が出てくる
小集団の閉鎖的・封鎖的な部分を意識的に変えるために大きな集団を志向する必要がある
大きな集団になればヨコの関係ができ、タテの中でできることが増え、タテの弱点もカバーできる
女性が組織のリーダーになれない理由は、日本では上層が形成されないためである
上層ができるとその中にいる女性は地位も権力も得やすくなる
日本ではそれぞれの組織でピラミッドしかできないので、トップになっても頂点(点)だけができ、まとまった層にはならない
○場はひとつとは限らない
日本人は会社や学校などの“場”に属している
会社や学校にできる“場”というのは、家(ウチ)をより大きくしたものではなく、もうひとつのウチである
学校の友人や会社の同僚との付き合いを大事にすれば家族が犠牲になる
日本社会において、2つ以上の集団に同様なウエイトをもって属するのは困難である
日本のタテ社会は、ネットワークの弱さを抱えている
その弱さをいかにいかに補完していくか、複数の居場所をいかに見つけていくか、高齢化が進む現在、そうしたことを考える時期にきている
電子書籍
このタテ社会で
2021/02/16 01:55
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:このしろ - この投稿者のレビュー一覧を見る
時間がない人にはこの一冊で十分かもしれません。現代の事例をタテ社会で説明してくれているので、日本社会を見直すきっかけになります。時間がある人は『タテ社会の人間関係』『タテ社会の力学』もぜひ。
紙の本
「タテ社会の人間関係」から50年
2019/11/23 08:03
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kaz_p206 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「タテ社会」の弊害が現代社会の問題にどのようにかかわっているのか?日々の息苦しさをやわらげるヒントになるかもしれない1冊。
紙の本
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
2020/02/07 10:41
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投稿者:とめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
働き方改革やいじめ問題への対策に追われている昨今、場の共有を重視する日本社会、更には個人の優秀さよりも成員の一体感の重視といった法制度よりも社会慣習を大切にして成長してきた日本を見つめ直している書。