紙の本
商学のテキスト
2021/10/28 01:15
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投稿者:花華 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファイナンスは初めの部分で、あとはコーポレートガバナンス系の内容です。ファイナンス部分ではすこし大雑把なところがありますが後半はとても読みやすいです。具体的に数値を上げているところがポイントだと思います。
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素人向きではないが、ためになる一冊。
特にグロービスでファイ基礎やったけど、イマイチ腹落ちしてない方々には、オススメかな
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ファイナンスの基礎が書かれてあるHBSで使用された本
第1章のような分析は非常にためになるので、独自でも取り組むと良いレベル
数値を見ながら業界や企業の分析を可能にする観点で書いてあるので1章および2章だけでも読むと良い
企業価値に関する内容も書いてありわかりやすいので、総合的には良書になると思う
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読み応えがありながら、ケーススタディを中心にファイナンスを学べる名著。読み応えがあるために、内容の理解はなかなか難易度が高い。
私は「MBAファイナンス」やグロービスの「ファイナンス講座」を受講しており、入門レベルは持っているため、なんとか読了することができた。最低でもこのレベルをもっていないと、読み切ることは難しいのではないだろうか。
また、本書の特徴として、各章末に練習問題が付いている点も良い。読み終わってから、実際に自分で思考する機会を与えてくれるため、より納得と自分の血肉にする事ができる。
第一章
「財務分析データから企業を当てる」
企業名を隠された上で、財務データのみから、該当の企業の社名を当てる問題。よくある問題だが、本書では、「BS」と「財務比率」のみから取り組むというひねられている。「PL」を含めた三表から読み取る問題は頻出だが、本書のみの構成は珍しく、かなり難しい。また、本書が提示している情報のみからの考察はより現実(キャッシュ)に則していると考えられるため、ファイナンス能力を育むという点では大変良い題材だろう。
第二章
「なぜファイナンスはキャッシュと将来にこだわるのか」
ファイナンスを学ぶ上で、ベースとなるファイナンス思考を学べる章。この章が存在するため、読者はこれから先の内容の理解をスムーズに行うことができる。この章で出てくる、EBIT、EBITDA、割引率、サンクコスト、NPVはファイナンスのメイン概念となる。よく理解されたい。
第三章
「資本市場の誰がなぜどのようにを理解する」
個人的にはこの章が最も興味深く勉強になった。資本市場のプレイヤーの紹介から、各プレイヤーの役割、そして、彼らの思惑をわかりやすく記述してくれている。経済学的概念である、情報の非対称性やインセンティブ、エージェントプリンシパル問題を用いながら、説明していることもあって、大変ロジカルに説明ができている。資本市場のプレイヤーに関して何も詳しくない私としては、大変役に立つ内容であった。
第四章
「リスク、コストの高い資本、価値の厳選」
本書で最も難しい章。著者も自らそう表現している章。企業価値を創出するには、「資本コストに勝つこと」「その勝利を長年続けること」「生み出した利益を再投資すること」が必要条件である。ここで、「資本コスト」という概念が生まれるが、その理解がかなりハードルが高い。信用スプレッド、リスクプレミアム、リスクフリーレート、CAPM、ベータ…などなど、ファイナンスらしい概念が湧き出てくる。ただ、本書では、概念式の説明が省かれていて、それらの概念の重要ポイント、本質のみを説明しているため、読む価値は高い。
第五章
「会社をどう評価するか」
評価は科学ではなくアートだ、と著者は言う。アートのため、腹落ちする点が少なくなるかもしれないと懸念していた。実際、他の章と比べて、納得しきれない点もあるかもしれない。例えば、本書ではマルチプルの説明や批判が書かれていたが、正直、よくわからなかった。しかし、アートである分、実社会での評価方法をよく理解する章にもなっていた。
第六章
「最も適切な資本配分とは」
この章も、第三章と同様に、初心者の私には大変勉強になる章であった。キャッシュフリーを配分する方法をディシジョンツリーで表し、それぞれの要素を丁寧に説明してくれている。例えば、配当と自社株買いは株主にキャッシュを配分する方法として紹介されているが、それぞれの理論的差異(実際は全くない!)と現実的差異(シグナリングによって株価が変わってしまう。)が説明されている。また、M&Aも簡単にフローと難しさが描かれているのも良い点だった。
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とんでもなく良書。
会社経営におけるそれぞれの数字、比率、指標の持つ意味を定性面から理解できたし今までのファイナンス基礎知識を腑に落とせた。
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ファイナンス分析を分かりやすく解説した本。
さすが、ハーバード・ビジネス・スクールの講座だけあって、つまらないと思いがちなファイナンスをアマゾンやフェイスブックなど、具体的な企業の実例を見ながら、ゲーム感覚も取り入れて説明。
ただし、進むにつれて説明が早くなるので、付いていくのが困難になるのが少し残念でした。
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所要:3時間
ケースと理論のバランスがよくさっと概要を思い出すのに最適
「価値評価は科学ではなくアート」
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良著との話を何かで目にして、ファイナンスの振り返り、実務への接続強化を目指すべく読書。
お金に関わるさまざまなステークホルダー関係性、インセンティブ、リアルの一端、全体感を学べる良著。
メモ
・銀行はスプレッドビジネス。短期資本を長期資本に変える、信用供与の部分が価値部分。資産と負債のミスマッチ、高いレバゆえミスが許されない。資産の質に疑念を持たれてしまうと、資金が逆回転して破綻につながる。
・価値を創出する方法
資本コストに勝つこと
長年にわたって資本コストに勝つこと
成長を通じて利益を高いレートで再投資すること
・WACCを使う際の過ち
一つの資本コストをすべての投資に利用する
もっと債務を利用してWACCを下げる
WACCを勝手に応用する(資本コストを対象資産で決まることを忘れる)
・バリュエーションのミス
インセンティブを無視する(関係者インセンティブの存在)
シナジー誇張し、統合コストを無視する
資本集約度を過小評価する(成長に必要な設備投資を過小評価する)
・実務家は永続価値の全体に対する依存度を常に意識する。事業売却の部分を重要視する。
・資本配分の過ち
意思決定を遅らせる(アクティビストリスクも)
自社株買いで価値創出
手っ取り早い買収を優先する
楽だからという理由で自社株買い選好する
現金再投資して大きな事業構築を好む
短期投資株主を満足するため過剰現金分配する
・ファイナンスは本質的にプリンシパルエージェントの問題、所有と経営の分離といった近代資本主義の根深い問題を解決しようとするもの。
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ケースを基にファイナンス理論を学べる本。ある程度の知識か実務経験がないと読み切るのに多少骨の折れる本であると思う。
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最近製薬業界の負債比率が上昇している。
大手製薬会社はバイオテクノロジー企業から技術を買うことによって、研究開発のリスクを下げているため、大きな負債に耐えられるようになっている。
LBOの対象となりやすい業種は?
安定したビジネスモデルで顧客が固定化している会社が標的になりやすい。
タバコ会社、ゲーム会社、電力会社など。
売掛金の多さは
BtoB企業が一番多い
ROEのレンジはなぜどの会社も似たような数字になるのか?
株主へのリターンがあまり大きく外れると、資金がよりよい業績を上げているところに移ってしまうから。
銀行はレバレッジ比率高い
インタレスト・カバレッジ・レシオ
「金利負担率」=営業収益が金利支払金額の何倍になるか
フリーキャッシュフロー
=営業利益−税金+減価償却費−運転資金の増減−設備投資
ROE=純利益÷自己資本(純資産)
全体の3分の2は1標準偏差に入る。
成人男性の平均身長は172センチ、標準偏差は6センチだとすると、3分の2は166センチから178センチの間に入ることになる。
シャープレシオ=一単位あたりの超過リターンを測るもの。
年次平均リターン÷年次平均標準偏差
株が市場に連れてどの程度変動するかを測るのは、「ベータ」と呼ばれるもの。
ベータが高い企業は高い加重平均資本コスト(WACC)を負うことになるので、会社の価値は低くなる
ベータが低い業界は不況に強い。(日用品、ガス、生活必需品)
ベータが高い業界は不況に弱い。(テクノロジー、エネルギー、その他金融など)
株価収益率などのマルチプルは同じ事業同士でしか比較できない
NPVがプラスのプロジェクトは価値を創出する。
現在価値は価値創出については何も教えてくれない
「配当」は税金の高さや投資戦略がないことの表れだと思われネガティブ。
「自社株買い」はこの会社が過小評価されているという強いシグナルを送る。
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ファイナンスにおける基礎の重要ポイントが学べる、具体的な会社の事例を通して知識を身につけられる点で分かりやすいと言える。ただ、基礎の知識があってもまだ理解しきれていない箇所もあり、読み返して勉強が必要。特に、ファイナンスを実行するときの、人の心理面についての考察が注意深く描かれており、意思決定は単純計算、合理的な計算だけでなく、人の感情や心理面による非合理な意思決定があるということが学びとなった。
実務的というより、基礎理解という位置付けで貴重な本だと思う。