紙の本
無意識のうちに制限
2020/07/28 09:56
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
思い込みやイメージから、他者や自分自身の可能性を閉ざしていることを痛感します。社会の型にとらわれずに、それぞれが個性や実力を発揮する実践的な方法も提示されていました。
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女性は数学が苦手、男性はケア職に向いていない、白人は差別に鈍感、年寄は記憶力が悪い…
「できない」と言われると、人は本当にできなくなってしまう
社会心理学者が解明した、そのメカニズムと対処法。
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自分自身のアイデンティティとは?
ステレオタイプ(先入観、思い込み、固定観念、偏見など)が、人の心理やパフォーマンスにどのような影響を与えるかを社会心理学によって検証した一冊。
たとえば、才能が無いのだから、人の何倍も努力しなければいけないという考え方。ともすれば「やればできるはず」の根拠の無い根性論にも行き着いてしまう。本書ではこれもステレオタイプのひとつで、"過剰な努力"と表現している。
「自分はXXXだから」と、ひとりで結論づけて自身の可能性にブレーキを踏んだり、うまく行かない理由をステレオタイプと都合良く結びつけて、チャレンジすることを諦めていないだろうか。自分自身にそう問いかけずにはいられなかった。
また、たびたび登場するアイデンティティという単語が強く心に残った。自分とは何者だろうか?存在が、所属
を生み、ステレオタイプへと繋がっていく。
良書だと思うが、気になった点も2点挙げさせていただく。
1. 著者自身が黒人で、人種差別がアメリカで根深い社会問題であることは理解できるが、テーマであるステレオタイプへの考察が、人種問題からのアプローチに少々偏り気味なことは少し残念だった。
2. 帯で謳っている「男性はケア職に向いていない」「年寄は記憶力が悪い」は、本書では検証されていない。またカバーが白人の若い男女なのは、恐らくマーケティングの要素もあるのだろうが、ミスリードされて手にする読者もいるはず。
#StayHome
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【橘玲の日々刻々】2020年8月27日
https://diamond.jp/articles/-/246964
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ステレオタイプが、無意識下にまで
いかに影響しているか解き明かす本。
黒人は知的ではない、女性は理数系が弱いなどの
ステレオタイプが、余計なプレッシャーとなり
実力を発揮できないようにさせる。
環境によって脅威を取り除くなど、
対策編もとりあげている。
タイトルは原著の
「口笛でビバルディ」のほうが、
中味に合っている気がした
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結構日本でもステレオタイプって言葉を聞くことがあったので、興味本意で読んでみた。
解釈としては以下のとおり
やっぱりみんな、周りの人からどう思われてるかが気になるらしい。
ステレオタイプ(出身・性別・人種・理系や文系など)で人からネガティブな見かたをされると、それを感じとって良いパフォーマスが出来なくなるみたい。
でも
環境や考え方である程度その影響を受けにくくできる。
みたいな感じ。
感想としては以下の通り
とにかく説明が長い‥
著者が黒人のためか、人種の話しが多いかも‥
男女のステレオタイプ的な考えは日本でもよくある話しなので少しは役に立つかもと思った。
こんな人にオススメ
・職場や学校でマイノリティな人。
・人より努力しているのに結果が出ない人。
などは読んでみてもいいかもしれない。
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人をある種のカテゴリーで見る「固定観念」のことを「ステレオタイプ」というのですね。
例えば次のようなもので、発言する者にとって都合がいい「偏見」要素を含むものが根強く生き残っているように思います。
黒人はさほど知的ではない。
白人は運動神経がにぶい。
女性は理数系に弱い。
女性の方が保育士や看護師に向いている。
理系の人は空気が読めない。
女性はリーダーシップ力が欠ける。
子どもは女性が育てるもの。
男子は運動能力が高いはずだ。
太った人は自制心に欠ける。
慢性疾患者は生活がだらしない。
高齢者は記憶力が悪い。
これらの「ステレオタイプ」は当てはまった時に声を大きくして言われます。
当てはまらない時は何も言われないので、正しいような感覚が埋め込まれてしまいます。
実際にそう言われることで、そのような傾向に振れるということが確かめられているようです。
こうした「ステレオタイプ」の脅威は強力でしぶといため、我々の人生にひつこくつきまとっているのは実感できます。
近年は多様性とか個性という理解を深めようという機運が高まっていますが、社会的に刷り込まれた意識を変えるのは簡単ではありません。
日本では特に男女が必要以上に区別されやすい風潮はなかなか解決されないと思っています。
女子アナウンサー、女医、女子大生、女社長、肉食女子のような○○女子、歴女のような〇女、など。
「女のくせに」という偏見が(無意識に)あってこその表現だと感じます。
本書は、著者が黒人であるが故に白人とは差別された多くの経験をしてきたことが基になって書かれているようです。
ほぼ全編アメリカにおける黒人や人種に関する差別の問題と、それを解決する方法について語られています。
原書の copyright は 2010年なので、アメリカで初めて黒人の大統領となったオバマになって1年後に出版された本です。
著者は黒人差別の「ステレオタイプ」解消に追い風が吹いてきたと感じていたにちがいありません。
しかし、それから7年後に、はっきりと「偏見」を口にするトランプが支持されました。
こんなアメリカ社会をどのように見ているのか気になるところです。
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ステレオタイプによる付随条件によって人の能力が制限されることを科学的研究を論拠に解説。また、この対応としてカウンセリング的介入ではなく環境の変更によっても対応可能など現実的側面からの検討も興味深い。
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実際に差別されなくても、そういった恐れを想定することによりパフォーマンスが落ちてしまう、そのメカニズムがよく分かった。
「安全を確実に示唆するサインがあれば、多くの場合、ステレオタイプ脅威を示唆するサインの威力は抑えられたのだ」
引き算じゃなくて、足し算…!
他者と関わって生きている以上、不便さを0にするのは難しい。
それでも、安全や信頼を自分で見出したり周囲から与えてもらったりできれば、能力を十分に発揮して、納得のいく働きができるようになる。
実践しやすそう。参考になる。
苦戦して当然。いい学習の機会になるから、過度に恐れることはない。って助言も、その言葉を読んだだけで肩の荷が軽くなったような気がした。
自分は誰かを指導したりマネジメントしたりする立場ではないけれど、セルフケアだったり、これからのために覚えておきたい。
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人の内面にあるステレオタイプ脅威なるものが、無意識のうちに自分にプレッシャーをかけることによってパフォーマンスに影響を与えているという事実を、多数の実験を通して実証的に検討していく内容だった。
内容としては非常に興味深く、自分のこれまでの経験を通しても納得のいくものだった。偏見とは違う形でステレオタイプとして扱うことで、より本質的な考察が出来ているように思えた。
主として伝えたいことは理解しやすいが、多くの実験が絡まり合った構成になっており、すこし頭を整理しながら読んでいく必要があった。忙しい人は、序文と1~3章、11章を読むだけでおおよその筋はつかめると思う。
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人種に対する偏見と差別。この本はアメリカ在住の、主に白人及び黒人学生が被験者となり、ある一定の条件下でそれら学生が個々の能力が人種、性別等の違いが関係なく発揮出来るか等の実験がされ、その結果が書かれております。数学や陸上競技、バスケットボール、音楽について、人が持つステレオタイプとそれに苦しむ各人種の人々。一方、黒人差別を是正する為に白人及び黄色人種に対する理不尽である意味差別的な措置。トランプ大統領が誕生した社会的背景についても書かれておりますので、気になる方は是非読んでみて下さい。一方、黄色人種(アジア人)についての記載は殆どありませんので、別の本を探して読んだ方が良いと思います。
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7月7日新着図書:【ステレオタイプが私たちの人生と社会にどのようにして影響を与えるのかというメカニズムの解明と対処法を解説しています。】
タイトル:ステレオタイプの科学 : 「社会の刷り込み」は成果にどう影響し、わたしたちは何ができるのか
請求記号:361.4:St
URL:https://mylibrary.toho-u.ac.jp/webopac/BB28184942
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この手の本を2冊購入した。
アンコンシャスバイアス、無意識の認識。
思い込みが強い人とどう付き合うか?
2冊の著者は、社会心理学の研究者で、2人とも黒人。
彼らは生まれた時から不躾な視線を向けられ、自分の中でどう折り合いをつけているのか。
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黒人である筆者が自ら体験してきた差別をきっかけに、ステレオタイプの脅威を人種や性別、病気の有無などさまざまなカテゴリを通して心理学者として丁寧に研究している。
「(女性にのみ)早く帰って子供の面倒をみなくて大丈夫?」といった配慮の言葉も時として差別を助長することもある、というエピソードが心に残った。
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データが豊富で示唆に富んでおり、ちょうどよいくらいに、分かりにくい。
これが自分自身の体験を考え直す機会を与えている。
以下、要点抜粋。
・ステレオタイプが効くのは、上位者にも顕著。ステレオタイプを覆さなくては、という無用のプレッシャーでパフォーマンスが下がる
・ステレオタイプを覆そうという努力は、成績下位者にはプラスに働くこともあるが、限定的。
・直前にステレオタイプを否定的するだけで、効果は無くなる(数学のテスト)。反対に、ステレオタイプを起こすアイデンティティを喚起するだけでも悪影響が出る。CM・クイズなど
・脅威にさらされる、自分に悪影響を与えるアイデンティティが現れると、それでアタマが満たされる。プラスや中立のものは意識されない
・クリティカルポイントがあり、特定の人数以上となると、キレイに思い込みは心配にならなくなる
・自分が本当にどのアイデンティティを重視しているか、思い出させる。かつ、その安全な環境が信頼できると、重視していないアイデンティティのステレオタイプはなくなる
・ステレオタイプに相対することは学習なんだ、という信頼で、接触のキッカケは増える
・運動テストでも「運動神経」と「スポーツインテリジェンス」で、全く正反対の効果