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独学の精神 みんなのレビュー

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みんなのレビュー21件

みんなの評価3.9

評価内訳

21 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

日本人として生まれた者が人として生きるとはどういうことか、身にしみて考えるために。

2010/07/25 16:25

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サトケン - この投稿者のレビュー一覧を見る

 自分の身ひとつを通じて、自らの意思によって、自分の身ひとつに身につけたものこそ、本当に生きるために必要なものである。それこそが本当の学問であり、職人の手技であり、コメ作りに代表される農業である。そして、これを可能とするのはただひとつ、著者のいう「独学の精神」のみだ。

 著者は最初の二章で、二宮尊徳、本居宣長、僧契沖、伊藤人斎、中江藤樹、内村鑑三などを引き合いに出し、論理や理屈をもてあそぶ「からごころ」ではなく、人間として必要なものは二宮尊徳のいう「中庸」の道であり、本居宣長のいう「まごころ」あるいは「やまとごころ」であることについて考える。
 この最初の二章は引用が多く読みにくいかもしれないが、腰を据えてじっくりと。これら古人のいうところを味わってみたいものである。
 つづく第3章で、昔ながらの職人の手技を重んじる大工の手仕事、第4章で宮崎安貞に代表される、コメ作りを代表とする日本の農業のもつ意味について考える。この二章は、経験のもつ意味について考える文章であり、比較的読みやすいはずだ。

 しかし思うに、著者の説くことを実践するためには、「学校という近代制度」ほど馴染まないものもあるまい。可能であるとすれば、第1章と第2章に登場する古人たちのように「私塾」という形で、あるいは「職人として」師と弟子の関係になるしか方法はないのだろう。自分が生きるために必要なものを、真似び、盗み、そして生きた手本にしたがって繰り返し、繰り返し鍛錬するよりほかに方法はない。芭蕉のいうように、「古人の求めたる所を求める」ことを通じて独学するのみである。
 著者の説くところをさらに敷衍(ふえん)すれば、私見だが、現代人であるわれわれに可能な方法は、コメを中心とした和食を、日々の料理として作って食べることではないかと思っている。料理もまた素材から味を引き出すための手技であるから。

 本書にあと一章欲しかったとすれば、それは著者が鍛錬してきたという新陰流剣術などの武術についてだ。本書ではまったく語られていないが、著者が本書に述べた見解を持つように至ったのは、剣術の鍛錬が基礎にあるからだろう。武術の鍛錬もまた、日本人の「独学の精神」を作り上げてきたものだ。著者は言外にそう語っているのだと私は思う。無駄をそぎ落とした、まさに抑制の美学である。

 新書本にはあるまじき内容の濃い一冊である。現代という時代に疑問をもち、本来あるべき姿に一歩でも立ち戻るためには、どこから手をつけたらいいのか、模索している人にはぜひ手にとってみてほしい本である。
 日本人として生まれた者が、人として生きるとはどういうことか、身にしみて考えるために。

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紙の本

「エセ学問」を斬る凶暴なナイフ

2009/03/05 21:02

6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Kana - この投稿者のレビュー一覧を見る

ひとが自分の意志で「身ひとつで」まなぶ,それが学問のすがたであり,それを役にもたたない本を読む二宮金次郎が体現しているのだと著者はいう.著者もそういう独学の精神でまなんできたゆえに,この本にあらわれているような「独創性」があるということだろう.

しかし,独学にはやはり独断と偏見の危険があるようにおもえる.同意できない部分も多々あるし,論理的にはよわい.日本の学校教育のやりかたを否定し,会社や役所の仕事のやりかたを否定しているが,それは極論だとおもう.しかし,現代日本にはびこっている「エセ学問」を斬るにはこのくらい凶暴なナイフのほうがよいのかもしれない.

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2009/02/20 22:44

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2009/03/29 13:30

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2009/04/20 18:33

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2009/06/17 12:58

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2010/02/06 13:12

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2010/07/06 21:19

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2010/09/04 08:18

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2011/02/22 00:23

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2011/06/02 13:58

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2011/06/12 15:57

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2011/11/10 23:58

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2012/11/08 18:26

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