投稿元:
レビューを見る
自分は完全に美紀側の人間で、東京育ち且つ自分の世界がそこだけだと思ってる華子には序盤これだから自分が恵まれてることにも無自覚な金持ちは…とか思っちゃったけど、誰にも自分の出自は選べない。けれどどう生きていくかは選択する自由がある。ほんの小さな勇気を心に。
これだから東京出身のボンボンは!という書かれ方がされていないのもよかった。彼女たちには彼女たちの大事なコンプレックスがある。与えられたレールの上を疑いなく歩いてきて気づけば何にもない人間になってしまったことへの焦燥感。妙齢にて未婚であることのプレッシャー。身に覚えのある感情たち。
結婚に拘って慣れない婚活に心身ともに憔悴していく華子も痛々しかったし、慶應内部生コミュニティに憧れてながらも地方出身という引け目もあり結局学校に馴染めなかった美紀、両方に感情移入できた。相楽さんはナイスな友人だった。結婚もいいけど、結婚以外にもその人が輝ける転機はきっとある。
雨宮まみの書評が解説として掲載されているのが切なかったなあ。
投稿元:
レビューを見る
途中モヤモヤしたけど、読後はすっきり。
この人の作品でなにが好きって、
押し付けがましくないとこ。
幸せの形は人それぞれでいい。
投稿元:
レビューを見る
あぁこの妙な口に残る苦味というか、喉に小骨が刺さったかんじ、すごく山内さんらしいなぁ。
正直、登場人物の誰にも共感はできないのだけれど、こういう女いる!というリアリティはさすが。
そして、幸一郎みたいな男も然り。
女の人って、女同士で仲良くできないようにされてるんだよ。
その一文に、背筋がのびた。
それでもわたしは女でいることをやめられないし、友は大事にしたいのです。
投稿元:
レビューを見る
文句なしに面白かった〜暫定2019年No.1です!笑
女対女かと思いきやそんなことはなく。帯に書いてある林真理子さんのコメント通り、自分らしく生きることの大切さを凄く感じた。
華子みたいなお嬢さんですら、婚活は大苦戦していて自立している女友達からの紹介のいわゆる【良い男たち】は家事手伝いの華子に引いてる感じが、今の時世をきちんと反映してるなぁと。笑
そして、最終的には華子も美紀もきちんと自分の足で自立していて、それが女友達との縁での仕事なところが上手いなぁ〜と。
映画化するみたいなので、これも楽しみ^^
誰が演じるのかな…全然検討もつかない。笑
投稿元:
レビューを見る
とても救いのある本だと思う。
女性誰しもではないと思うけれど、クローズドな世界に生き、憧れたことのある女性には、突き刺さる本だと思う。
華子の気持ちも、美紀の気持ちも、つい共感してしまうこの作品。
まるで華子を現実にしたような人に、どうか救いがあって欲しい。窮屈で、心理描写を見ていて、こちら側が辛くなる。世界を知らないことは、それだけ思考の幅の狭いことに繋がる。
自分を自分1人で支えるという意志をもてるようになったらいいのに。皮肉にも、この種の女性達は、こういう限られた世界をふと客観視できる程には、つまりそこにある価値観に縛られる”自分”の哀しさを理解できてしまう程には、賢いから...。
投稿元:
レビューを見る
華子…甘えてると思う、あまり共感しない
美紀…自立した女性
全体的に、結婚の話題、あまり興味のない境遇だったけど、
最近のドラマになりそうな話だと感じた。
投稿元:
レビューを見る
ジェーン・スーさんつながりで初・山内さん。
この本で一番よかったのは、女たちがいがみ合っていないところ。
男に対して共同戦線をはっているところが、まーこんなこと滅多ねーけどな、とは思いつつも小気味よかった。
女は変化に順応できる生き物。
男は変化が苦手な生き物。
投稿元:
レビューを見る
わたしのなかでかなりトレンディな内容だった。
(女の)幸せとは、自分らしく生きるとは。
私も見つけていきたい
投稿元:
レビューを見る
結末がすごくよい。これが十年前ならこうはいかなかったかも。ある意味すごく女性らしい女性の、決断の物語だとわたしは思う。与えられた場所で、ただニコニコしていればよかった今までの人生から脱した華子の、自分で選んだ自分のやりたいこと。人から求められることのやりがいや喜びが、生き生きとして伝わってきた。
投稿元:
レビューを見る
この国は階級社会であるということは非常に共感しました。
しかし、筆者自身が地方出身者であり、所謂上流階級の人たちに対して誤解しているからかリアリティに欠けている部分も多々感じられてそこが残念でした。
主人公が成長していくので読んでいて元気がもらえました。
投稿元:
レビューを見る
婚活に焦ったりだとか、出自の核に学閥、教養の無さに負い目を感じたりとか、自分と重なるところが多くて胃の中掻き回されたみたいに途中気分が悪かった。
憧れの女の子眺めてる時に自分の中に数パーセントある嫌な気持ちを煮詰めたみたいな。
オチが、周りからの期待やこれまでのレールから外れて一人で生きていくのが大切です!ってあっけなくてありきたりだったのが残念
投稿元:
レビューを見る
格差社会とかなんとか、今は問題になっているけれど、それをありのまま描いています。主人公は東京生まれでエスカレーター式のお嬢様学校育ちの華子。
お見合いでは自分と同じ種族じゃないと、最初から対象外。紆余曲折の末、同じようなエリート一族の弁護士と知り合う。
その男は大手企業の創業家の跡取りで、幼稚舎から慶応で、ゆくゆくは代議士になることが運命づけられている。自分の結婚相手は当然同じ境遇に生まれ育ったお嬢様であると、なんの疑問も抱かずに決めている(らしい)。
私は地方育ちなので、こんな社会があるのかー…、間違って東京の大学なんか行かなくて良かった!と心から思った。地方から猛烈な受験勉強をして慶応に入った、準主人公の美紀が東京で苦労する様子を読むと、私が間違って東京の大学に行ったりしたら、こうなりそうだな、と切実に思った。
東京で、生まれながらに恵まれた環境に育って、高尚な文化に触れ本当に上質な料理を食べて育った人は、底辺の人の生活を想像することもできないし、もし個人的に好意を抱いても結婚相手には選ばない。人種差別とか、そういうつもりもない、議論にも上らない。最初から自分たちにとっては存在しないも同じこと。それが現実。
逆に言うと、地方都市で生まれ育った私には、華子みたいな種族の人たちは存在しないも同じこと。もし東京の大学で出会っても、友達にはなれないかも。価値観が違う。
でも、その男を通してまったく違う環境で育った二人が出会う。
私としては、華子と美紀が意気投合して友情を育むストーリーだったらもっと面白かったと思うけど、実際に意気投合したのはその中間的な友達だったのが残念。意気投合とまではいかないけど、華子は初めて自分が育った環境とはまったく違う世界があることに気づき、アラサーながら人として成長し始める。
あくまでも小説だけど、「格差社会」とか言って騒ぎ立てる政治家も、多分ほとんどの人があちら側の人たちなのよね、という社会問題に訴えかける内容でもあり、おもしろかった。
投稿元:
レビューを見る
普段サラサラ読みやすい本ばかりチョイスしているので、途中で挫折しかけましたが、最後まで読んで良かったです。
なかなか楽しい。
ただ、主人公2人とも共感出来ませんでした。
投稿元:
レビューを見る
華子が自分の無力さに気付き、自分の意思をはっきり言い、自分の力で立とうと変わろうとした心情の移り変わりがよかった。
投稿元:
レビューを見る
社会人になって東京で暮らすようになって10年。田舎育ちの美紀が自分と重なるところがあって感慨深かった。田舎で育った過去と都心のマンションで暮らしてる今を比べると東京に染まっている自分がウソな気がしてきて、でも現実で。