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旅ごころはリュートに乗って:歌がみちびく中世巡礼
著作者:星野博美
発行者:平凡社
タイムライン
http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
誰もなし得なかったキリスト教の源淵へ迫る。待望のノンフィクション
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まだ途中ですが。
エッセイはこの人、っていうほど全部読んでるし、他の人はあまり読まない。
音楽と西洋と歴史と。ちょっと現実逃避できる楽しい内容。著者は日本人の西洋かぶれみたいなものに非常に手厳しいけれど、対極にあるものって憧れるものなのだ。特に小学校の音楽室の音楽家のポスターやクラシック音楽重視という音楽教育への批判があるが、ああいう教育があったから、多くの日本人が広く音楽を知り、楽しめることができると思う。最近は音楽の授業に和楽器もよく導入されるし、部活動でお琴なんていうのも結構アリなのに。
各章のタイトルが曲の題名なので、すぐに検索して音楽も楽しめる。
ありがとう、YouTube。
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リュートが好きなのでタイトルに惹かれて読む.
著者はリュートを習っていて,「モンセラートの朱い本」から中世にひかれ歴史の旅にでる.「聖母マリアのカンティガ」の紹介をしはじめてからはリュートは関係なく,歌詞の背景にある歴史に深入り.というところで私は途中挫折.
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(借.新宿区立図書館)
星野博美さんも少年使節からキリシタン殉教そしてリュートと進み、さらにスペインを中心とする中世ヨーロッパにまで至ってしまった。「モンセラートの朱い本」とか「聖母マリアのカンティガ」など興味を持つ人は日本にどのくらいいるのだろう?(私は面白かったが)
なんかさらにアラブのウードに進みそうな感じもしないではないけど。
ただ、最後の2章のキリシタン殉教比較の部分は異質。宗教研究の本ならともかく一般向けの本としては読むに堪えないような殉教の姿が。個人的には狂信的宗教の怖さを感じさせるだけなのだが。こういう殉教はキリスト教だけではないだろうし、日本やローマだけではないから。
なお、全体には関係ないが「ウスクダラ」について別ブログで考えたことを書いた。興味ある方はどうぞ。
http://blog.livedoor.jp/haute_contre/archives/52002754.html
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星野さんの著作はハズレがない。今作、途中の章はYouTube再生可能な環境で実際にCantigaを聴きながら(ありがたいことに細密画も再生される!)読み進めた。聴くと洋画のBGMで聴いたことがあるような?と感じるものが多いことに気が付く。キリスト教徒の方たちにはある程度親しまれているものなのだろうか、と思いを馳せる。そこから禁教下の日本の信徒の心情まで、後半は辛くもグッとくる。
楽器からここまで広がる(掘っていける)のが素晴らしい。「みんな彗星を見ていた」とセットで読み返したい一冊。
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私が留学時代に感じていたことと全く同じことを文章にしていて、一気にお気に入りの先生になった星野博美さん。
好きなことを好き、というのは意外と難しいのだが、星野さんはそれを簡単(そうに)やってのけるのも非常に心地よい。
ただ、本書はテーマが少しマニアック過ぎて、ちょっとついていくのが難しかった。
次は『コンニャク屋漂流記』かな。