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投稿者:なま - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を読んで思ったことは、恋人たちって複雑だなあということです。話の展開が少しミステリアスな感じなので、一気に読んでしまいました。作者の次回作に期待しています。
紙の本
ワインバーっていいな
2024/03/20 06:35
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投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
亡くなった母親のワインバーを引き継ぐことになった女性のお話です。若くてきれいで、ちゃんとした会社の会社員な上にワインバーも経営していて、そして男性にも女性にもモテモテ。なんの不満もないでしょうと思いきや、なにかうつろな孤独な気持ちを抱えているのが、理解できるようなできないような感じでした。
紙の本
今までの世界が再び戻る事を願う
2021/02/14 17:47
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
母子家庭のワインバーを営む母が急な事故で亡くなった。
娘の葵は仕事を持つキャリアウーマンだが母が残した店を引き継ぐ事を決意する。
美味しい料理に、美味しいワインも次々に出てきて楽しめるが、葵の恋も次々に起こり楽しい。
愛人として生きてきた母親に対する思い、愛人の家族からの蔑み、そんなものが葵をしっかりした性格に育て、自らも一人で生きるんだと思い込んで生きていた。
多くの出会いにより、葵は自分の心の奥底に気付かされ、自分らしい生き方を望む。
しかし、母親の死に悲しみを感じなかったことに愕然とする。
自分に正直に生きていると思っていたのに、何かに縛られ、本当の自分の気持ちにはほど遠い気持ちだったと気付いて、落ち込む事も多い。
かなり安直な恋には無理を感じるが、一気に楽しめて読めたので、まあ良しとしましょう。
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わたしも、そして島本理生さんも、歳を重ねたんだなと感じさせられた。きっと最後の章加筆されたんですね、コロナ禍の世の中になるなんて誰が思ったかしらね。オリンピックなんて到底できず海外旅行も国内を自由に往来することもできなくなった2020年。まだ2020年を夢見ていたあの頃。著者のこういう回りくどいけど真っ直ぐで痛い感性がすごくすごく好きだったなと思い、そしてそれに違和感を覚える年齢になってしまったんだなと寂しくもなった。
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人と関わる最終目標は、相手を幸せにすること。
そんなことを、初対面の相手にさらっと言う松尾くんに心をつかまれました。
私も、大事のものを守るために「私」を手放さずにいたいです。
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お酒が飲みたくなるきっかけHALT
Hungry Angry Lonely Tired
この本でとても印象に残った箇所だ。
恋愛なんて怖いじゃないですか。
自分が、相手のことを好きじゃなくなる日の来ることが。
そんなに全身全霊で信じた感情があっけなく消えてしまうなんて、それほど怖いことってなくないですか?
これは芹さんの言葉。
今こんなに好きでもいつか気持ちが冷めてしまって、別々の人生を歩んでいくのかもしれないと思うととても怖い。
どれだけ濃い時間を一緒に過ごしても、別れてしまえばまるで他人のようにその後の人生を知ることはないかもしれない。
しなくてもいいのだ、と気付いた。恋なんて。
誰に強いられることもなく自分が望んだのなら、どっちだって。ましてや大事なものは一つじゃなくてもいい。
どうなるかわからない人生なんて嫌だった。
でも、生きていればこうも不幸も容赦なくやってくる。
だから、守ったり叶えたいな、、ただ一つ『私』を手放さなければいいのだ。
この本は出版された時から気になっていた。
私より先に読んでいた母と祖母は口を揃えて面白いと言った。
女性は好きな話なのではないだろうか。
今回は綺麗めな話かと思えば、やはり女性に起こり得るどろっとした気持ち悪い要素が含まれるのが島本理生さんだなと思った。
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キッパリしてて自立してる主人公の女性が同世代なのもあって凄く魅力的だった。
胸を打つ表現も多く物語に引き込まれた。
「便利で機能的で速度重視の未来を追い求めた先には、なにが待っているのだろう」
新たな出会いは無くなっている一方で、目まぐるしく価値観や常識が変化していく日々。自分の選択では無いところで変わることへの怖さ。ホントになにが待ってるのか不安だと共感した。
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出てくる男性がみんな気持ち悪い笑
部長がまともかと思ったら、出会ったばかりの瑠衣にやたらスマートな小慣れ感が気持ち悪い笑
幸村さんはなんでダメなんだろうと、序盤不思議だったけど、後半怖い!
ちょっとしたホラーだった。
松尾くんが1番安心する。
葵は色々理屈を捏ねて、気難しくしてるけど、簡単に恋が出来てモテて羨ましいー。
そこがなんだかちょっと、簡単すぎて共感が得られないかなぁ。
千駄ヶ谷とかちょっとおしゃれな感じだけ味わえた。
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やっぱり島本さんの描く女の人ってどっか自分に似てるんだよなぁと思ってしまうんだけども。読者として客観的に見てみると、イラッとする部分もあって、自分も他人からこんな風に思われてるんだろうなって嫌でも思わされてしまった。
個人的に一番好きだったのは松尾君。瀬名さんと海伊さんとの出会い方は素敵だったけど、その後はガッカリ。港はちょっとかわいそうだったかも。幸村さんは気持ち悪い。そして部長しか勝たん。最後の話はなんか取ってつけたような感じがしてしまったのは私だけでしょうか。
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「こんにちは。運命です。やっと会えたね。」みたいな出逢いって、ほんとにあるのかな?
って、誰かの心の声がたまに聞こえてくるんだけど、そんな語り口。
恋もそうだし、仕事も家族のことも、来た球はちゃんと打っているけれど
いつもそこはかとない孤独感があって、それでも日々を生きていくという主人公。
すごく等身大で、会話と心理描写も身近に感じたので、ぐんぐん読みました。
【出版社紹介より】
前原葵、34歳。同棲していた恋人に別れを切り出され、今は叔母の家で暮らしている。会社員をしながら、亡くなった母が新国立競技場の近くに開くはずだったワインバーを継ぐことになった。会社に店にと忙しい日々の中で、母と古い知り合いの経営コンサルタント、情報誌の副編集長、近所の小料理屋の店主、会社の上司など、タイプのまったく異なる男たちが、葵の周囲を通りすぎてゆく――。「婦人公論」人気連載、待望の書籍化。
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島本さんの小説はやっぱり好きだ。複雑に絡まる感情を言葉にするって相当難しいと思う。普段自分が考えている事を客観的に見つめることがどれだけ難しいか知っているから。だから島本さんの小説で登場人物の感情に触れるとなんだか「なるほど」と思う。こういう感情があるのかと。一種の納得とか発見になるのかもしれない。こういう本の読み方は面白い。
主人公の葵は永遠の愛とか信じられないんだろうな。人間は本質的に孤独ってことを分かっているし、永遠なんてないと思っているのでは。かなりの現実主義だと思った。でも、魅力的な男性を前にして、葵の女性性が現れるところがやっぱり恋愛のもろさ、危うさ、幻想などを感じさせる。自分の中の相反する感情に折り合いをつけて生きていくことって難しいよなって思った。
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別れて付き合って別れての繰り返し
生産性のない人生だと思いつつも
そうしかできないのがもどかしい
自分は強いと思いつつどこかで求めてしまう
大人の恋愛でした私も10年後こうなるのかなぁ
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感情をなかなかにはっきりと描写する作家さんだなと思った。婉曲的な表現はあんまりなかったかも。それゆえに主人公の気持ちが結構ストレートに刺さった。そういう女性として描きたかったのかも。めちゃくちゃ共感!というわけではなかったけど、自分だったらどうだろうと恋愛観を見直すきっかけをくれた感じ。
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この人の本は毎回止まらなくなる。なんだか読んでてフッと悲しいような寂しいような気持ちになる。気がついたら男性に依存してる、本人気づいてないのかもな、、、笑 無意識のうちに出会って別れてを繰り返して毎回最後だと思いながらもまた繰り返して、、っていうのなんかわかる。
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島本さんの書かれるかっこよくてだけどどこか脆い女性と、周りの年上男性が相変わらず魅力あふれていて素敵だなーと思った一冊。今回は年下のはっきりした松尾くんもよかった。
自分を持っているようで脆くて、不安定でもあるけど一人でも生きていくことはできて、そういうバランスの表現が本当に素敵。
見知った景色とか、今の世界とかの描かれ方が、今まで読んできた中で一番作り物感しなくて、奇妙な読後感でもある。