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紙の本

社会主義から学ぶべきものは何か。

2006/06/01 23:50

12人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和田浦海岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

池田潔著「自由と規律」(岩波新書)がありますね。
最近その本のレビューを2つ読みました。そしたら、
私が連想したのは池田清著「海軍と日本」(中公新書)なのです。
そう、池田潔と池田清というキヨシの連想でした。
司馬遼太郎の、街道をゆく42「三浦半島記」がありますネ。
そこにこんな箇所があります。
「余談ながら、
【比較躾(しつけ)学】ともいうべき貴重な経験をした学者がいる。池田清氏である。1925年、鹿児島県うまれ・・江田島の海軍兵学校を出、中尉のときに敗戦をむかえた。戦後、七高から東大法学部を出、一時期、大阪市大法学部で教えた。その大阪時代(昭和40年代)奇縁を得て、英国のオックスフォード大学に研究留学した。寄宿舎に入った。三、四人が同室で、室での起居のマナーが、パブリックスクールそのままだった。同室の若い学生たちが、日本からきた老学生の身ごなしのよさにおどろいた。同室のイギリス人学生たちはふしぎに思ったらしい。『われわれでも、ここでのマナーは厄介なのに、君はその日からやっている。どういうわけだ』いわれてみて、すでに四十代になっていた池田清教授は、自分が経た江田島の海軍兵学校での起居のマナーとそっくりであることに気づいた」
こうして
司馬さんの余談は旧海軍の話に入ってゆくのでした。
(ちなみに司馬遼太郎さんは1923年生まれで陸軍)
ここから、池田清氏の「海軍と日本」を話します。
そこでは、海軍にひそむ体質的欠陥が遠慮なく指摘されております。
「短剣と白手袋に象徴されるスマートな清潔さの奥に潜む、このずるさと無責任さとひよわさには、明治以来の日本の知識人一般と相通ずるものがあるように思われる」とはじめに語っております。
たとえば、昭和17年8月8日の第一次ソロモン海戦をとりあげて、「ここには、まる二日にわたる七段がかりの執念深い追撃線という日本海海戦の戦訓はまったく忘れられており・・異常なまでの淡白さと性急さがうかがわれる。当時、南東太平洋方面最高指揮官のハルゼー大将は、この海戦の直後、『日本人は勝ったと思うと引き揚げていく。決して追撃して来はせんから心配するな』と・・語ったという」(p46)
だいぶ「余談」の
寄り道をしすぎたでしょうか。
今回紹介する鼎談本は、少しずつ題名を変えてこれで3冊目。渡部昇一氏は「私は、大切なことは何度でも繰り返し主張すべきだと思っています」(p32)と語ります。
私は、ここで鼎談を読みなさいとは薦めるわけではありません。ですが、「淡白さと性急さ」を持つ日本知識人一般の側にたって、愚直に繰り返している渡部昇一氏の主張を嘲ってはならない。
と申し上げたいのです。そういう嘲笑に含まれる「ずるさと無責任さとひよわさ」をもうすこし自覚しようではありませんか。
渡部氏はこうも語っております。
「私はこれまで何度も繰り返し述べてきましたが、『朝日新聞』やNHKがこの事実を取り上げるまで何度でも述べたいと考えているのが、1951年5月3日に米上院軍事外交合同委員会で・・マッカーサーが語った次のような一節です」(p149)
この一節は、渡部氏の読者なら先刻ご承知のことでありますし、まだ確認しておらなければ、注意が必要な、受け止めるべき問題なのです。
渡部氏は最後に
「かつてハイエク教授がこう呟いていたのを思い出します。
『社会主義者からわれわれは学ぶものは何もないと思っていたが、たった一つあった。それは彼らが、繰り返し語ることだ』われわれも彼らに倣って、繰り返し語ることにしましょう」
こういう学び方が、体質的欠陥への一番の処方箋じゃないでしょうか。そう私は思ったわけです。

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