紙の本
イランの世界観をどっぷりご覧あれ
2021/02/17 17:34
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投稿者:漂白 - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編それぞれに独特な癖があり、一つの映画を見終えたような読後感がある。なにより藁半紙のようなざらざらしたカバー、横書き(にした理由はわからないけれど)、白いスピンが魅力的。
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横書きの意図は?意図があるはずだよね?
下ネタ多めだなあと若干引きながら読んでいたが、『セックスとコメディ』での、コツコツと積み上げた赤裸々からの爆発、には笑ってしまいました。
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手違いゾンビが面白かったです。自分の力ではなく、誰かのSNSでエキストラが注目され、その人はもうエキストラには戻れない。それでいいはずでは?と思うものの、一気に注目されると、自分の過去まで他人の共感を得るよう脚色され、一生別人を演じ続けなければいけない。辛いことです。
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はじめ、わ、横書き! とおどろいて、それから後書きにお母さんが寄稿していることでまたびっくり。
よみすすめていくと、けっこう母親との相克を題材にした作品がちょこちょこあるので(キョンヒ台風とか)それはきっとテーマのひとつなんだろうなと思い、そうなるとあとがきがまた、いっそう重く感じられたり(^_^;;
じつは、毎日、お風呂に入りながら一編ずつ読んでいたのだが、どこからでも読めるし、それぞれの作品の感触がちがって、全体としてとてもよかった。
表題作の「アヒル命名会議」は、大丈夫なの?と思うくらい神がひどい(笑) 神がこしらえたアヒル様生物を命名することになって、サタンがduckはいかがでしょう? というと、ラファエルら太鼓持ち一同からいっせいに総スカンをくらい、神からは「なにさまのつもりなんだ?」と言われる始末。で、ラファエルがdamnはいかがでしょう?と提案すると、おっ、いいねと決まってしまう。よりにもよって(笑) なんちゅー話だw
「手違いゾンビ」「韓国人の韓国の話」「おまえのすべての動きを認知せよ」(新手の詐欺?)「キョンヒ台風」あたりがおもしろかった。
そうそう、あとがきに母親が寄稿しているのがすごくめずらしいなとびっくりしたのと、「キョンヒ台風」など、強い母親に苦しめられる話がいくつかはいっていたので「んん??」と思っていたのだが、『マザリング 現代の母なる場所』(中村 佑子)にあるイ・ランのインタビューをちらっと読んだら、父がDVの人で母は暴力をふるわれていた人だったんだ。だから母に自分の物語を取りもどしてほしかったんだね……。
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短編小説集には外れもあるけど、おもしろかった!
珍しいサイズで珍しい横書きで進む、新世代価値観の物語。
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何なのだこの本は。フィクションなんだけど、どこかで私たちが思ってる「あれ?これっておかしいのでは?何かちょっと違う?」みたいなことを、不思議で可愛くユーモラスに書かれている。
私が感じている違和感を、数々の登場人物が一緒に持ってくれる。そしてその違和感は、決しておかしいことじゃなくて、それを限りなく自分の世界へと落とし込んでくれる。
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短編集11篇+2篇
神と天使達の会議「アヒル命名会議」エキストラのまさかのブレイク「手違いゾンビ」コンドームの誤配達のドタバタ喜劇「後で来てください」が好みです。
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韓国人作家の小説はいくつか読みどれも挑戦的な内容でしたが、本作も然り。
フェミニズム、キリスト教、貧困がブラックユーモアたっぷりに表現されていた。
女性が描く女性性の問題提起だからか、同性の私は共感できるものがあった。これが男性側からのメッセージだったら、きっと頓珍漢で憤りをもよおさせるものになったかもしれない。
どんな人もお互いに尊重して気持ちよく生きていける社会になれたらいい。