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当時の技術水準
2023/11/21 21:00
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投稿者:sas - この投稿者のレビュー一覧を見る
日常的に乗る電車の経路にも歴史やドラマがあることがよく分かりました。
当時の技術水準ゆえに直線で線路を敷けなかったなど、時代背景を考えながら読むと面白いかもしれません。
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この作者、東京が絡む本を出すとメインが地形であろうと鉄道であろうとお屋敷の話を延々とする癖があるので回避していたのですが、twitterでこのシリーズを評価している人がいたので読んでみました。なんと今回は東京なのにお屋敷が出てきません。おかげで大変に読みやすかったです。
この本は都内の鉄道路線で地図を見ると妙に曲がっているように見える箇所について、その理由を地形などから説明するものです。地形で説明しすぎではないかと敢えて違う説明に挑む箇所があるなど、作者がちゃんと調べている様子が見えて好感が持てました。
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・大江戸線を環状線にしなかったのは世紀の愚策
・山手線と接続する私鉄(東武東上線、西武池袋線、西武新宿線など)が急カーブな理由⇒もともと目指していた先が違っていた
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表紙の路線図がモロ最寄り駅だったので、思わず手に取りました。
本書で取り上げられ表紙にもなった不思議な駅は東武伊勢崎線(スカイツリーライン)の「堀切」です。
駅は荒川の土手にへばりつくように造られています。
「なぜ、こんな所に駅が?」と不思議に思っている人はきっと多いでしょう。
しかも、この「堀切」駅は足立区にあります。
葛飾区の堀切は、荒川を渡った向こう側です。
本書を読んで、その理由がわかりました。
その他、
・なぜ東中野~立川の中央線はまっすぐなのか?(JRの章)
・なぜ青山通りを銀座線と半蔵門線が並走するのか?(地下鉄の章)
・なぜ東武と京成の都心の線形はY字なのか?(私鉄の章)
など、これまでなんとなく疑問に思っていたことにも触れられていました。
大阪篇とか出ても私はきっと読まないので、東京の電車を利用している人向けの本ですね。
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面白すぎる。東京の鉄道、その線形や駅名の「なんでそうなってるの?」を解き明かしてくれる本。ワシはどうにも鉄道を基準に地名を把握しているが、地名ありきで駅名が決まっているという当たり前のこと(その逆もあるけど)に気付けたりする。
地形、特に武蔵野台地と低地部や、水の街東京の縦横無尽な川や水路は、路線ルートの決定に大きな意味を持つけど、それのみならず、政治や、林立した鉄道会社の合併劇から起こる悲喜劇こもごもあり、好奇心が刺激&満たされまくる。
鉄道好きはもちろん、地形や産業史好きも楽しめる一冊。
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普段何気なく乗っている鉄道路線、だけどそもそもなぜ、この電車はここを通っているのか。東京都内の膨大な路線網から、不自然な経路を片っ端から調べ上げて、その建設経緯を克明に記した力作です。
この手の話が大好きな自分としては、知っていた話もあり、初耳の話もあり、自分の認識が間違っていた個所も、ここは作者の解説違うのではないか?と首を傾げる部分もあり、とにかく盛り沢山で楽しかったです。地形図に断面図、航空写真まで引っ張り出してマニアックに巡る東京。ある意味、ちょっとした小旅行です。
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鉄道の不思議物は、結構読んでいるんですが、この本は、これまで読んだものとはちょっと違う本。鉄道の線路が、なんでこんな線形になっているの?という事を解明した本です。“解明”といっても、推定の域を出ないものもありますけどね。
確かに、世の中には「え?なんで遠回りしているの?」という鉄道線路が少なくありませんが、その理解がちょっとだけ進んだ気がします。
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国会議事堂前駅付近の道路変遷に関しては、納得の行く説明だった。この手の書はトンデモ本になりがちだか、そうなっていない点に好感を持った。
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首都圏編が面白かったので、東京編も手に取ってみた。
東京編も既知のこともあったけど、でも実際に乗って、現地に行ってみたくなった。
掲載できなかった妙な線路はまだまだあるそうなので、続編を期待したい。
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この連休を使って山手線の池袋から大崎まで運行停止。
どうしてかというと、重機が入る隙間のない渋谷駅の線路を人海戦術で移動している。
山手線の路線図を見ると特徴がある。それは、大崎から品川を見るとかなり曲がっている。どうしてそうなったのか。
品川~池袋は、1885(明治18)年に開通したが、この路線は日本初に私設鉄道の日本鉄道によるものだった。
日本初の新橋~品川間は、1872(明治5)年に開通したが、官設鉄道。
当時の列車の速度は時速30キロ程度と言われていて、この区間の曲線が問題視された形跡がないそうだ。
官設鉄道は予算を確保するのに苦しんでいて、新橋~横浜間の路線を払い下げようとしていたくらいだ。
どうしてそうなったのか不思議だったのは、西武鉄道にもある。西武池袋線と西武新宿線は所沢駅で交差する。
その理由はもともと池袋線も新宿線も違う会社のものだった。
しかも、犬猿の仲だった。その跡が鉄道会社が発行する路線図にある。両社とも相手の路線を全く掲載しないという徹底ぶり。
ここまで来ると相当なものだ。
西武になったのは堤康次郎の力が大きかった。
深さで印象的なのは、JR京葉線の東京駅だ。山手線などの他の路線から離れたところにポツンと一軒家いや、一路線。
どうしてそうなったのかというと、もともと成田空港へ走る成田新幹線を計画していたが、1983年5月に用地買収のめどが立たないので、成田新幹線の工事が凍結した。
同年7月に京葉線の東京~新木場間の工事が認可された。
ここから今の京葉線へとつながっていく。
この京葉線は新宿まで延伸する計画もあったそうだ。
どうしてここはこのような所に駅があるのか、どうしてこのような形になったのか、知られざる歴史があった。
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鉄道路線を等高線を意識して確認することもなかったし、そもそも戦前からの計画線まで知る由もなく、「妙な線路」とも考えていなかった。時間切れになって今は実現されていない計画線の影響で現在の線路が敷設されているということを知り、目から鱗の新認識に至り、何とも不思議な充実感を覚えた一冊。
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東京都内のJR、私鉄の線路をよく見ると、「なぜこんな形、こんなルートを辿っているのか?」と疑問が湧いてくるとのことで、その歴史を紐解いている。
地形がもちろん大きく影響するが、私鉄各社とその関係者達による思惑も大きな要素になっている。地下鉄なのに地上を走る区間が多いものなどもその理由が解説されている。
大江戸線や半蔵門線・有楽町線の一部区間では、駅前後で「身体が浮く、押し付けられる」感覚があるという。これは発進・到着時の電力を抑えるためにすり鉢状に駅を作っていることかららしい。意識して乗ったことはないが、今度機会があったら確認してみたい。