電子書籍
タイトルが?
2021/05/18 18:16
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投稿者:AR - この投稿者のレビュー一覧を見る
人生の意味論が素晴らしい。ただ、フィンランド人の著者というだけでこのタイトルはいただけない。
紙の本
自己実現と他者貢献がもたらす、人生への意味。
2021/05/21 18:18
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゲイリーゲイリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
「世界一しあわせなフィンランド人は、幸福を追い求めない」というタイトルから、フィンランド人の国民性をテーマとした作品と思われる方が多いのではないだろうか。
しかし、本書ではフィンランド人の国民性について触れられているのはごく一部に過ぎない。
本書は、フィンランド出身の新進気鋭の哲学者で心理学研究者である著者による、より意味深い人生を送るための方法論を説いた作品だ。
そのため、フィンランド人の国民性について知りたいと思い、本書を手に取った方は思っていた作品とは異なるかもしれない。
タイトルに若干首を傾げるも、本書の内容は非常に素晴らしいので、多くの方におすすめできる。
ショーペンハウアーやキルケゴール、サルトルといった誰もが知る哲学者の思想や、様々な心理学の実験結果に基づき、人生に対する認識と人間との関係性を3部構成で説明している。
第1部では、そもそも人間はなぜ人生に意味を求めるのかという基本的な問いから出発。
お金と幸福の関係性や、幸福という概念のはじまり、生物進化学的見地から人類が内省という能力を得るに至った経緯など、様々な学問を用いて非常に読み応えのある分析が行われる。
第2部では、人生の意味に対する移り変わりを、人類の歴史と共に振り返っていく。
宗教による超自然的な世界観が日常だった過去や、それらの世界観を壊すきっかけとなった科学の発展などを中心として描かれている。
第3部では、現代人が人生を意味深く捉えるため、具体的にどういった行動をとるべきかが述べられていた。
自己実現の重要性や、他者貢献など一見当たり前のことだと軽視しがちなそれらが、
我々の人生観にとって如何に重要な効果をもたらすかを科学的根拠に基づき説明しているので、非常に納得できた。
自らの人生に意味を見出せない、何のために生きているのか分からない方にこそ読んでいただきたい作品。
どんな状況に陥ろうと、自らの解釈即ち主観次第で、人生に意味づけができるということが学べるはずだ。
より多くの方が本書を読むことで、前向きな世界、前向きな未来が望めるだろう、希望に満ちた良書だった。
紙の本
題名は内容と合っていないけど面白かった
2023/02/04 10:08
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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
題名から、フィンランド人の考え方の特性について分析されている本かと想像していましたが、もっと普遍的に人生に意味はあるのかという哲学的な考察をした本でした。この題名で読者を引き寄せておこうという著者又は編集者のあざとさを感じましたが、内容的には古今東西の名著に言及しつつ、人生に意味はなさそうだけど、それでもやっぱり意味を見出して生きていくに足りるのだという結論が導かれているようで、真面目に書かれている本だと思いました。
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まさに幸せについて本気出して考えてみた本。
生き方、考え方を見直す。
個人主義的な利他主義や、信仰と宗教の関わりについて考えさせれられる。
自分の中の確固たる価値観や目標とは何か?
自分のこと。
家族のこと。
ワークライフバランス。
仕事のために生きたくはない。
楽しいことのために生きたい。
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近代化によって全ての人に問われるようになった「生きる意味」。これについて様々な哲学、文学、心理学の知見を基に論じている本。読んでいる序盤は、本当にこんな難題に応えることができるのだろうかと半信半疑だったが、読み終えてこんなにもスッキリとするとは思わなかった。
唯一不満があるとすればタイトルや帯が内容とかけ離れていることだろう。原著名は「A wonderful life: Insights on finding a meaning existence」であり、生きる意味への洞察を述べた本書の内容通りであるはずなのに、日本語タイトルではフィンランド人がいかなる過ごし方をしているかのような内容だと誤解を生む。確かに著者はフィンランド人だが、フィンランドを殊更に取り上げてもいなければ、帯にある幸福度ランキングも国別の比較も本書では触りに少し出てくるだけだ。
本書は生きる意味に関する洞察を巡らせ、より多くの人に納得のできる思考を展開している良書だけに、その部分だけ大いに気になってしまった。
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哲学者や主義、宗教の考え方を過去から遡って現代の幸せの感じ方を説明する内容。
昔の科学が発展する前の考え方からの移り変わり等、なるほどと思う部分はあったが、例えばの話が多くクドく感じてしまった。
ざっくりの結論としては
いつ死ぬかわからないから全力で生きること。
善行を行い他者に貢献すること。
日々の些細なことに驚きを見つけること。
自分の成長を感じれる。能力を発揮できる場所を見つけること。
が大事。
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人生とは。そもそも人生には意味があるのか、意味がないとしたら、どのように意味を持たせて生きていくのか。読んだものよりも、自分はどのように思う?を考えさせられた本だった。人種関係なく、人生に意味があると思う人と、ないと思う人はいるけど、その根拠には国民性や人種の違いがあるのだろうと思った。キリスト教など西欧の宗教に親しみのない日本人にこの考えは親しみが持てるのだろうか、他の日本人がこれをどう読むのか、気になる。
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幸福は求めるものでなく、不幸を取り除く
選択=意味を求めることの弊害
→社会福祉により選択(出費の判断)が減る
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人生の意味には2つあり、普遍的なものと個人的なものに分けられる。普遍的なものの追求の先には答えはないという事。自分の人生の意義を深めることが大切であり、世で娑婆の中で生きる事なのだと理解した。
人は隣人のために生きなくてはならない。それが自分のために生きることなのだ(セネカの手紙紀元前65年)
紀元前から人間は「人のために」生きることの大切さに気付いていた。ということ。
人生の意味という壮大な命題に右往左往する前に、今の自分にできることを、自分の意思で、人生の意義を深める生き方をしたい。と思う
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幸せについて本気出して考えてみる前に読むことをおすすめします。ありがちな「幸せになれます本」とは違って、たった一つの考え方に偏らず、哲学、歴史、宗教、科学、文学、映画、社会、心理、あらゆるリファレンスを総動員して、人そのものを見つめた上で、生き方の提案をしている。はじめてこういう本を読む人は、一度では納得できないかもしれない。しかしこれを出発点にして人生を旅すれば、いつかどこかで、ああそういうことか、と思える日が来るに違いない。そう確信できる内容だった。
たとえ人間にとって、意志がもたらす影響は小さかったとしても、刺激に反応するだけの生命機械ではない存在と信じて自らを変えながら、いまこの瞬間の人生を味わい続けたい。
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日本語タイトルが気になって買ったので読了直後はは「あれ?フィンランドどこ行った?」と思ってしまったけど、原題見るとたしかにフィンランドがどうこうという内容ではなかったので腑に落ちた。
内容に対しては、ちょうど、何のために仕事をするのか悩んでいたので、考える道標をもらったように感じた。
独身だろうが何だろうが、人と関わる方法はいくらでもあるけど、受け身では実現できず弱る一方だから、考え続けて行動に移さなければいけないと思った、
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\こちらの本はブクログ様のキャンペーンで、有り難く受領させていただきました。/
全体の内容としては、題名の和訳よりも、英題の方が遥かに近いような気がします。
"Insights on finding a meaning of existence "
の通り、著者が「人生の生きる意味」をあらゆる角度から多くの論文やデータを基に模索、研究し、作り上げた作品です。
まず驚いたのが原注や参考文献の量。約15ページにわたって小さい文字でズラーッと論文や文献の解説がされている。ここを見るだけで、何十冊もの論文と書籍を一挙に見られる気がしてお得感満載。←
推薦図書も数多く掲載されているがほぼ英語の論文や書物なので、私はまずフランクルの「夜と霧」を読もうと思う。
宗教や科学、哲学、倫理学など多方面から「人生の意味」を思考していて、かなり学際的なアプローチが多く、丁寧に、意味を考えながら読む文章が多い。
あらゆる箇所に心に突き刺さる言葉が散りばめられており、とくにフランクルとアリストテレスの言葉の引用が印象的だった。
あと、最後の謝辞に感動を覚えたのは初体験。
著者にとっての「生きる意味」がここに全て記されている。
人生の岐路に立った時、自分がしていることが分からなくなったり、意味を見出せなくなった時、自分を見失いそうになっている時に、何度も読み返したい。
「日本では西欧とは逆で、人生に意味を感じている人ほど、さらに意味のある人生を送るにはどうしたらいいかをよく考えると言う傾向。人間は常に発展途上の存在であり、進歩の余地があるもの。今の自分を見つめて、さらにその先を追求していいものだ」
フランクル「夜と霧」より…
「大事なのは、人間の持つ最高の可能性を見出すことである。それこそが個人の悲劇を勝利へと変え、その人の苦境を偉業へと変える。もはや自分の置かれた状況を変える術はないというときであっても、私たちは自分自身を変えることができる」
「私たちは、人生の根源的な意味を考えるよりも、人生に自分で意味を見出すことを考えるべきだ」
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人生を意味のあるものにするには
どうしたらいいのか、が沢山詰まっている
その問いかけをされたとき
漠然とした答えは用意できるかもしれないけれど、基礎となる知識があるだけで少し答え方が変わるような気がする
少しでも人生が楽しくなる知識をくれる本
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他者貢献することが自分の幸せにつながる
自分の能力を伸ばし、生かすことの幸せ
つまり自己実現と他者貢献が幸福につながると言うこと。
また、選択のパラドクスには満足化が有効
ある程度以上、いいと思えるものがあれば即それを選ぶ。
あまりに細かく選ぶとストレスになり、後悔も増えると言うことを知る
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他の方も書いているように、タイトルから期待する内容ではありません。
フィンランド人の生き方というものではなく、たまたまフィンランド人の著者の考える幸せな生き方の本です。
書いてあることはかなり当たり前なことではあります。