紙の本
やる気のメカニズムを解明・タイプ別「やる気を出す方法」を伝授
2021/04/26 16:42
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
心理学者の著者が、まず心理学から動物(人間限定ではありません)のやる気のメカニズムをクールに解明しています。そして、それを踏まえてタイプ別「やる気を出す方法」を伝授しています。
紙幅がわずか183頁と薄く、かつ1頁当たりの文字数が大変少ないので、一気に読み切れる手軽な1冊です。紙と鉛筆を用意しながら読み進めると、当書の良さがさらに引き立てられます。多くの方々(特に子どもたち)に読んでほしいです。
紙の本
大人向けの通読書籍
2024/02/23 11:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
中々にインパクトのある書題の為、惹かれました。内容としては成程と頷けるものでした。大人が通読して、確かに・・と首肯するにはそれなりに良かったと思います。
勉強に限らず、人としての欲求に根差される要素があり、その点については『心の機能』として、有能感(自分は出来るんだ!)・関係性(自分以外の周囲の者と接する機会を持ちたいんだ!)・自律性(自分で決めてやりたいんだ!)が挙げられています。本書を読むと、勉強というのは一つの分野であって、他の事象(作業や仕事)にも相通ずるものだという事がよく理解出来ます。逆に把捉すると勉強もそのポイントをクリアすれば成績(=結果)向上に繋がる訳です。
他には無気力等にも言及されてあり、それなりに網羅された内容は興味深かったです。動物実験を引き合いにした論述もあり、人間も一動物である事を痛感させられます。
というような本書ですが、ターゲットにしている中高生(筆致もその層を意識した箇所があります)が本当に読むだろうか?という事については、未知数な気がします。本書を読む意識レベルであれば、既に何かしら手を打っていると思うので、本書を確認材料にすると有用だと感じます。
電子書籍
受験生にオススメ
2022/12/05 05:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
しかし、読んだからといって、勉強をやる気になるとは限りませんけどね……。この中に出てくる防衛的悲観主義という言葉は、初めて聞きました。決して、悪いことでは無いようです。こういう考えもあるんですね。
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やる気のコントロール、、、
わかったような気がするけど、実践できる気がしない、、、
あっ、真の悲観主義になっている。防衛的悲観主義になれると良いな。
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心理学の知識を使って自分の「やる気」を出そう、といざなう一冊。
「やる気(動機づけ)」を内からわくもの外からくるものにの分類してより続きやすいやる気は何か考えたり、誘惑への対処法、目標設定の仕方、友だちの存在や環境のとらえ方など、マシュマロ実験や井の中の蛙効果、セリグマンの犬の実験(学習性無力感)のような興味深い心理実験の紹介も交えて具体的に指南してくれる。「それはわかってるんだけど…」という声も聞こえてきそうではあるけれど、ちょっとJKの手にとってもらえそうなところに置いておきたい。
学生時代「悲観的に準備して楽観的に行動」というモットーをもつ知り合いがいたが、これは「防衛的悲観主義者」という、ネガティブに見えて実は成長していく上では悪くはないタイプなのだとわかった。
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YA向け。マシュマロ・テストが偏った集団に対してのテストだったので一般化して考えるのには難があるというのは知らなかった。「頭の良さではなく我慢強さが成績に関係する」「無気力な赤ちゃんはいない」という言葉は印象に残った。
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ポジティブ思考の人はリラックスすれば良い結果が出るし、ネガティブ思考の人は正々堂々とネガティブに考えれば良い結果が出るなど、色々やる気や心がけに関してためになる事が書かれていて良かったです。
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著者の研究テーマに関連する動機づけの基本的な心理学理論を高校生(中学生?)にも分かるように書いている。具体的な「やる気」の高め方(起こし方)も紹介されているので,試しにやってみたり,自分でもやっていたことを発見できる。心理学の入門段階にいる大学生も,難しい言葉を記憶して理解した気になるより本書のような表現を通して理解を深めた方がよいだろう。内発的動機づけと外発的動機づけ,自己決定理論,目標設定,井の中の蛙効果,防衛的悲観主義,学修性無力感。
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やる気のメカニズム
・内発的動機付け
面白く楽しいから
新しいことを知りたいから
・外発的動機付け
自分の能力を高めたいから
知識を得ることで幸せになりたい
夢や目標のために必要だから
良い学校に入りたいから
勉強できないと恥ずかしいから
良い成績を取りたいから
先生や親に叱られるから
先生や親に褒められるから
スタンフォード大学
マシュマロの誘惑
…我慢出来た子が成功しやすい
ただし、スタンフォード大学の併設の保育所に通う子供たちでは。あらゆるサンプルで調査すると、違う結果になる。
7つの最上位目標
1経済的成功
2社会的承認
3魅力的外見
4親和
5健康
6社会的貢献
7自己成長・受容
挑戦的かつ実現可能なレベルの目標
→どちらかに偏ると成長・達成のいずれかが難しい
→他者との比較ではない目標が望ましい
「井の中の蛙」
格言…狭い世界の蛙は広い世界の蛙を知らない
心理学…レベルが高い集団に属すと有能感が低下し、レベルが低い集団に属すと有能感が高まる現象。
←ただし、意図的にレベルの高い集団に属する場合は効果が違ってくる。切磋琢磨。
同じく、意図的にレベルの低い集団に属すと格言の「井の中の蛙」になりがち。
自分自身を比較対象にすることで、ブレ幅が小さくなる。
有能感=自己肯定感とやる気は比例する。
ポジティブもネガティブも個人により、成功と失敗が分かれる。
防衛的悲観主義と悲観主義。
無気力は学習される。
「いつも」「けっして」という言葉は危険。
「たまたま」「時々」といった一時的なものに変えていく
「限定的」「全般的」
〇身近な事柄で学ぶ心理学入門でした。中学生・高校生に程よい量と内容に感じる。進路に悩んでいる子にもすすめたいかな。
解決には至らない(これは当たり前)が、解決への糸口やヒントになりそう。自分はどのような思考のメカニズムを持っているのか。
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実は知らない事が書かれているわけではない。感情(やる気)の制御の仕方を学問的(心理学ですね)な裏付けとともに体系立てて説明するもの。
なかで新鮮だったのが、ポジティブシンキングが等しく有効ではないということ。悲観主義だからこそ成功するパターンも紹介されている。当たり前だけど人によるわけだ。
こうなると何が正解かは言えず、そも正解なんか存在するのかまできちゃうけど、「行動と結果の随伴性が高ければ動機付けにつながりやすい」という古典的な「目の前のニンジン」が残るだけ。ニンジンが何かも人それぞれだもんなぁ。まだまだ分からないことのほうが多いんだね。
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新しい実験の知見も入っているので、動機の心理学としても読みやすく、これで興味を持てば、参考文献から卒業研究を行うことができるであろう。
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子供向けの本ということもあり、とてもわかりやすかった。時間つぶしにと娘と2人で出かけた図書館でたまたま手にした本だったが、まさか自発的にメモを取りながら読書をすることになるとは…。
内からのやる気•外からのやる気
最上位目標と下位目標の設定
有能感・関係性・自立性の欲求
他にも多々あったと思うが、明日からの生活や仕事に活かそう。
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心理学の側面からやる気について分かりやすく書かれているが、どうしても自己啓発的な文体で引いてしまう。こういうテーマは、自己啓発的な物にアレルギーがある人に向けてどのように書くか難しいと思った。
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中学生向けなので基礎的な内容。一般的に誤解されていることが多いマシュマロテストをちゃんととりあげているのがいい。防衛的悲観主義も興味深い。
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[読書]6 勉強する気はなぜ起こらないのか 外山美樹(2021)
第一章 やる気は内からわくのか、外からくるのか
第二章 なぜ誘惑に負けてしまうのか
第三章 目標設定で差をつけよう
第四章 やる気を左右する周囲の存在
第五章 ネガティブでも大丈夫?
第六章 やる気がなくなったとき
国木田酒任とmaimaiとのちくまプリマー読書会の課題図書。
「やる気」のメカニズムが簡潔に書かれている一冊。
自分の勉強が続かないことに落胆している方、子どもたちの勉強に対する意欲を引き出す声かけにヒントが欲しい方におすすめでございにゃす。
「あ〜これ他の本でも読んだことある」ってこともいくつかあるけど、これが一番簡潔にまとめられているなぁ〜って思いにゃした。
久々の星5!
「やる気の分類」やる気を出す理由が、先生や親に叱られるから・褒められるからっていうのは典型的な外からのやる気であって、自律性(自己決定性)は一番低くて、自己実現のためのやる気は自律性が一番高い。
今、目の前の子どものどのやる気に火をつけよとすうるかによって、こちらの声かけや方策も変わってくる。
学年によって、その子によって今適切であろうやる気は変わってくるってことがわかりにゃした〜