投稿元:
レビューを見る
タイトルのとおり、単純にデザインをいじくるのは良しとせず、ブランドを構築するという目的のためにデザインという手法を用いていることが端々から伝わってくる。また、手掛けた仕事について、顧客と共に振り返る構成になっているのも面白い。なんとなく、デザインなんて感性の世界だろうなぁと思っていたけど、必ず他社を含む既存の商品について実地・実物でリサーチを行い、ドレスコードを理解したうえで、相対的に自分達をどこに位置付けるのかという手法をとっていたところが興味深かった。
投稿元:
レビューを見る
よくあるブランド書籍とはちょっと違う視点の本だと思った。
ブランディングする際に「フォーカスRPCD」という手法を用いて
R:リサーチ P:プラン C:コンセプト D:デザインという過程を経てブランディングを完結する方法は新鮮。
通常いわゆるデザイナーはRとPをさらりとおさえてすぐにCに入っていくことが多いと思う(あくまでも私個人の場合)。あまりそこをがっちりやりすぎると遊びがなくなりロジック感の強い面白みの少ないデザインになってしまう気がして…。
しかし著者の作品はそうではなく逆に核になる部分をがっちり押さえているからこそ、その後のデザインにおける遊びがより引き立ち「遊べているな」と感じるのかもしれない。
現状把握とワードにおける方向性の吟味等々、作る前にしっかりと定義してその後の作業につなげていくことの重要性を再認識!
またところどころ心に刺さった部分を抜粋すると
・「良いところ探しと違うところ探し」
・「企業と消費者の間にある不断のコミュニケーションプロセス」
・「価値あるものにはwillingness to pay(喜んでお金を出す)」
・「ブランディングは差別化である」と言い切ってしまうあたりも巷にあふれる小難しいブランディング本とは違いもったいぶってなくていい。
ビジュアル一発的な感じでなくしっかりと地に足のついたクリエイティブでいいビジュアルを生み出す姿勢に驚嘆。
この考え方を日常のデザインに活かしてみようと思う。
投稿元:
レビューを見る
単なるデザイン事例にとどまらず、ブランドを構築していくプロセスが紹介されており、デザインが本職でない我々にも分かりやすい内容。
「デザインは、言葉で説明できないといけない」というのは、目からウロコだった。デザインというのは視覚的に訴えるモノだとばかり思っていたので。根底には論理性が潜んでいたのね、と。
ブランドをまずは言語化して、さらにそのコトバをアイコン化する、2つのプロセスは想像以上に難しい。言語化の時点で、適切に、分かりやすく表現しなければならない。さらにアイコン化では言語化された表現と整合性のある、なおかつ洗練されたデザインにする必要がある。
訓練を積んだプロの人と組まないと、余程のことがないと成功できないかもですな。
投稿元:
レビューを見る
実例集の形式で、プロジェクトの立ち上がりから成果までを追いながら、デザインが導き出されていく過程を丁寧に解説してくれる。
投稿元:
レビューを見る
デザインの開発本かと思っていたが、ブランディングを念頭においたデザイン開発を説明してくれる本。
事例の紹介において、プロジェクトの発足から過程を辿り、結果を記述しているので分かり易く、読み易い。
投稿元:
レビューを見る
F-PRCDという考え方。
ブランディングデザイン教本として大変分かりやすい。
でも実践はなかなか難しい・・・日々悩んでいます。でもその壁を乗り越えないとせっかく出来た素晴らしい商品も効果半減に。
確かに豊富なモノの中から、「選ぶこと」が当たり前の昨今。
そのモノを得ることで「得られる体験」が重要視される時代。
選んでもらう努力、選び続けてもらう努力。
ブランディングデザインをきっちりやることで、日本のいいものをアピールしていけるように努力することは本当に大切。日本製品の高品質さは世界中に評価されているのだから。町工場や日本の伝統製品といった分野ではよりもっとこういう努力を現段階でしないと、失ってから後悔するには惜しい技術があふれてる日本だな、と痛感。この国の重要資源の一つは「連綿と受け継がれた国民の個性」と「(伝え続けられてきた)技術力」だということに、ちゃんと国として気付いて、方針を固め、守る努力をしてほしい。でもそのためには消費者もきちんと「よいものを選ぶ努力」「使い続ける努力」をしないとね。
投稿元:
レビューを見る
ブランドをデザインするというよりは、デザインという手法でどのようにブランディングするかについての本。
投稿元:
レビューを見る
ブランディングの観点からデザインを解説している本。
商品の付加価値を上げ一つのブランドを確率するために戦略的にデザインを作る手法が、プロジェクトの発足から商品化するまで自身の事例と共に紹介されている。
リニューアルや今後の商品展開の可能性を予測しながらブランディングしていく事例こそ知りたかったのでとても参考になった。
改めて、ブランディングデザインとはブレの無いコンセプトの共有からしか生まれないと感じた。
-------------------------------------------------------------------------
・発展・拡張に強いロゴデザインにする。
・構造を持ったロゴを作る。
投稿元:
レビューを見る
最初から、重要箇所に黄緑の蛍光マーカーで印をつけたような印刷になっている。
現在の成熟した市場では、CIによる「変わらないイメージ」と同じくらい
「変化するイメージ」が求められている。
ブランディングとは、
ある一定の方向性を作り出すことで他者と差別化すること。
差別化の第一歩は、「良いところ探し」と「違うところ探し」。
この二つの重なるところにフォーカスポイントがある。
価値あるものしかブランドにできない。
差別化のポイントに一点集中するこそがすべてのフェーズの基本。
他社が出したコンセプトを後追いしてもブランドは作れない。
その市場における「らしさ」という「コード」から離れすぎず、
でも他とは違うギリギリを狙いデザインする。
チェックポイント
市場で差別化されているか?=ブランドの競争力。
コンセプチュアルであるか?=デザインを言葉で説明できるか?
シンプルであるか?=フォーカスされているか?
メジャー感があるか?=きわどいデザインはニッチ。ブランドにとっては損失。
ディティールの完成度が高いか?=ブランドの品位を作る。
(株)エイトブランディングデザイン代表
KOEDOビール、6代目生茶、HIKARIMISO、ドトールコーヒーなどのブランディングデザインを担当。