紙の本
名付け親ってどう思う?
2022/02/23 16:14
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投稿者:みっつー - この投稿者のレビュー一覧を見る
フリーランスで働く女性作家が出産し、なおも働き続ける姿に元気が出ました。小説が好きなので、大御所の女性作家陣と出産したばかりの女性作家との対話が一番面白かったです。ザワザワザワっとした場面なんですけど、内容は読んでのお楽しみ。
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松田青子さん好きなんだけどちょっとこのエッセイはそこまで感銘受けなかった。
というのは、わたしはここまで、強い思いが全くないどころか、違和感すら感じたこともないからな…結婚して、当たり前に旦那の苗字になり、それに馴染んでるしなー。
でも、無痛分娩を希望してるのでそういう点ではとても勉強になったり、いろんな価値観の中で、私自身何も考えてないんだなと不甲斐なさを感じたり、とても考えさせられた一冊。
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読み応えばっちり!
妊娠、出産に関するあれこれが飾らずありのままに書かれていて、なんの予定もないけれど、妊娠、出産はこわいよと思ってしまいました。
結婚や妊娠、出産に関しては人それぞれの考え方があって、正解なんてないとわかっていても結婚せず子供もいない自分は女として失格なのかなーとモヤモヤしてしまうこともあるわけで。
妊娠、出産にまつわる本を読んだりすると、母になることはすごくて(大変でもあるけど)、そうじゃない自分は周りから見るの楽に見えるのかなーとかモヤモヤ。
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“もし男性が妊娠する側だったら、もし男性が今の女性と同じくらい育児をしている社会だったら、液体ミルクなんてとっくの昔にコンビニで買えるようになっていただろう。今よりもっと安い値段で。節約を考えて、結局粉ミルクを使うということがないくらいの値段で。”(p.99)
“だいたい、あらゆることが心配でうわーってなったり、日々進化していく様に感動してうわーってなったり、なにかと、うわーってなる、この絶え間のないいろいろな気持ちを、私の気持ちを、「母性」にまとめられるって心外だ。知らんやろ、それぞれの人の、それぞれの気持ち。”(p.238)
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もうすぐ出産というタイミングで読んだ。
ほんとにそう!!!と一緒に声をあげたくなったり、私自身どうであったかとハッとさせられたり、今読んでおいてとてもよかったと思うし、産後もまた読み返したい。
例えば、出産にかかる費用のこと。無痛分娩や液体ミルクが主流にならないこと。そんな社会がまだ当たり前になっていること。本当に腹立たしい。
妊娠、出産は病気ではないというやつ。本当腹立たしい。病気だろ!保険対象であり、手厚く保障されるべき病気だろ!って私も強く思う。悪阻で仕事控えたら給料減るって何なの!?しかもその分出産手当育休手当減るって何なのその仕組み!!と、私も妊娠してから初めて知った理不尽なことの山。
出産にこんなにお金がかかるとは…
これじゃ少子化が進むわけだよ…
お金がない人は産むなって言ってるようなもんだよ…
夫婦別姓の件もそうだ。なぜこんなに嫌な思いをしてる人々がいるのに選択させない!
児童扶養手当の、同居男性がいるだけで除外されてしまうことも初めて知った。生活保護なども同じで、不正受給を防ぐためなんだろうけど、理不尽なことばかり。こんなの本当におかしい!
読んでいて、著者と一緒に憤っていた。
あと、ハッとさせられたのは、「ベビーカーをただのものだと思っている」と言う言葉。いまならそんなことないけれど、なんか自分でも思い当たるような気もする。"こっちが普通で何か邪魔になってるものは迷惑な障害物"という認識が私にもあったかもしれない。
それは「お腹を無視する人」も当てはまる。
私も妊娠中、気遣ってくれる人がいたらすごく嬉しかった。しかし妊娠前の自分はどうだったか?たぶんそのお腹や抱っこされた子どもを無視する人だった。それが「その人の資質」。ショックだけど、それが私の資質だったのだと気付かされた。
また、著者が最後に書いている「子どもの人生を仮止めしているだけ」という言葉が良かった。
名前、性別、容姿、全て子ども自身のものなんだよな。今は仮止めだけど、好きに変えていいよって思っていたい。
最後に、妊娠中、出産、子育てのエピソードやその時考えたことなど、全体を通して著者の冷静で堂々たる姿勢が読んでいてとても清々しかった。
私もこんな風に、ありがたいことは素直に受け止め、逆に違和感を感じたのなら、自分の気持ちに正直に堂々としていたい。
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結婚制度の不自由さ、無痛分娩のありがたみ、ゾンビと化した産後・・・など、妊娠、出産、子育てについて綴ったエッセイ。
普段生きている中で存在する理不尽さに、「それっておかしくない?」と違和感を覚える著者。
わかるわかる、と思いつつも、私は日頃そんな違和感に無意識に蓋をして生きている側の人間で、むしろ理不尽さに対して声をあげ続けてくれた人がいて改善された部分にフリーライドしているような人間で、だからこそ共感する気持ちがありつつも、どちらかというと憧れに近いものを抱きながら読み進めていた気がします。
今年の7月に刊行されたばかりだけあって、液体ミルクのことやコロナ禍のことなどタイムリーな話題も含まれていて、より楽しめる内容でした。
液体ミルクや予防接種もそうだけれど、子育て業界は日進月歩で変化が激しいというのは子育てに目を向けるようになって私も気付いたところ。
保育園の3歳児以上の無償化も本当にありがたいし、10年前に出産していたとしたら随分子育て事情は異なるよなあと思う。
著者が指摘するように女性中心の分野だったからこそ我慢させられていた部分は往々にしてあると思うけれど、今後男性も育児をするのが主流になってきたら、より良い方向に変わっていくだろうか。本来、男性が、とか女性が、とかではなく、子どもも子どもを育てる人も大事にされる社会であってほしいのだけれど。
松田さんの本は初めて読んだけれど、他の本も手にしてみたい。違和感に蓋をしながら生きていると、正直おかしいなと思うことに対して反応する精度も落ちてくる。あれもおかしいし、これはどうなんだ、と思いながら生きることは一歩間違うとすごくしんどくて、心のバランスを取っていかないと病んでしまう。おかしさに気付き闘うことは強さだと思うけれど、それは生まれつきのものというよりも、筋肉のように積み重ねて身についていくものな気がしている。
これから生まれてくる子にとっても生きやすい社会であるように、蓋をしておしまい、ではなく、真っ新な目で社会に目を向けられるよう意識していきたい、と思わされた。
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妊娠前に読んで凄くパワーが出た作品。母親とか母性とか大枠に絡め取られず、産後もわたしのままでいたいな。
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筆者と同じく、子育てをしてみるとこの国の生きづらさを日々感じる。このエッセイの内容は、まさに子育て女性たちが抱える違和感を代弁している。
妊婦様、子持ち様と母親たちを罵る、夫婦別姓やシングルマザーへの偏見、弱者を取り残す社会の目、ジェンダー形成… こういう問題には、自分も子どもを育ててみないと気づかなかった。
個人的には、カルディ店内ベビーカー問題に関して筆者に大賛成!
あと、11章の締めくくり「迷っている間の長考もわりと楽しい。である。」これは本当にそう!
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著者の妊娠・出産・育児を、現在の日本社会の息苦しさを交えつつ軽快に語られてる。
きっと同じような状況の女性は共感しまくりなのではないだろうか。
私もそうであり、ここは違うなと感じるところもあり。
やっぱり都会と地方での子育ては違うので感じ方も違うのかな~
最後のマンダロリアンの話、同感。
あのベビー・ヨーダの乗ってるカプセル。あれ最高!
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共感する事が多かった。
中盤あたりだったか、高田賢三さんのエピソードが心に残った。
大人は知らず知らずのうちに、男らしさ女らしさを期待し、男と女の間に見えない線を引く。おままごとは、女の子のコーナーに、戦隊ものは男の子のコーナーに自然と配置されている。
「こうでなければいけない」なんて無い。男の子がピンクを着たって良い。自分が正直に満足できればそれで良い。
息子は、男の子の遊びと言われるものも、女の子の遊びと言われるものも、両方好きだ。うん、それで良い!
周りが、人の事をとやかく言わず、認めて、性別の線をぼやかせば色んな可能性が増えて、生きやすくなると私も思う。
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彼女と異なることも多いが
同じ歳に息子を産んだという共通点もあり
考え方や感覚、世の中の常識に対しての疑いなど
8割ぐらい共感できる
数少ない子育てエッセイで
大変楽しく一気読みしました。
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これそう思ってた、そう思う!
っていうことばかりで、改めて生きづらいことの多い世よ。
そんな中でも優しい人に出会えた時の喜びよ。
産んだ人も産む人も産めない人も皆読んでみて、考えてみて欲しい。
老若男女思うところはあるはず。
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松田さんの結婚・出産・育児に対する考え方がほとんど私自身と一致。
結婚した場合、女性の方が当たり前のように苗字を変えるという行為に私も違和感を感じているが、変えない場合、戸籍や役所関係で色々面倒があることがまざまざと分かった。そろそろ行政動いても良い頃だが…まだかな。政治家ほとんど男だしな、しかもおじさん。
無痛分娩、海外では殆どが無痛分娩と聞いたことがあって、日本ってまだ女性が我慢が当たり前なところか変なこだわりがあるのか、国の風潮そのままだな、と思った。楽できるところは楽すべき。
優先座席の話は読んでいるだけで腹が立つ。
男性が同じ経験をしていれば…早急に法律的に整備されるだろうし、環境も整えられるだろうが残念なことに男性中心社会の中で、いかに他者を思いやる気持ちを持てるかというのが…なかなか出来る人は少ないようだ。
ちなみに、表装の色合いがとてもとても可愛くて、飾っておきたくなるくらい。そして今更ながら松田青子さんが松田聖子から名前をつけたことを知る。
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今っぽい考えだなあというのがシンプルな感想。
母性ってなんやねん。
男の子感、女の子感って大人が勝手にレール敷いてるだけやん。
妊婦じゃなくてもしんどい人には優しくしたらいいのに、妊婦様ってなんじゃい。
今は「ふつう」とされている軸が少しずつズレてしていて、疑問に思う人も増えてる。
でもまだまだ「ふつう」が「ふつう」で、そこからズレていたら「普通じゃない」
もうそろそろ、その感覚に疑問を持とうよいうカラリとした思考が松田青子さんにはあるのかなあと感じた。
でも、すごいフェミニストなのかと言われたらそうじゃないし、可愛い服はやっぱり欲しくなるし、それがいいと言われているなら育児グッズも気になる
「ふつう」な面も多分に持ってる。
誰もが「ふつう」な部分も持ってるし、「ふつうじゃない」部分ももってるし
それを妻だ母だ男だ女だ言わずに、「個人」で大切にしていったらいいのにね。社会生きやすくなってくれーって呟きたくなる、そしてそれに共感する本でした。
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苗字のこととか「保護する者」という関係性とか、そんなことまで考えながら子育てしてるんか、という点で、作家さんってそういうもんなんかなぁ、わたしはそこまで思い至らないなと感じつつ、実際2人の子を持つ母としては母親ゾンビの話やカルディの通路の狭さなんかはそうそう、と思いながら読んだ。液体ミルクやロタ無償化なんかが著者の産後普及していったように、今後もっと子育てのハードルって下がっていくべきだよなー。