紙の本
サンクコストの話。
2022/02/10 22:55
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投稿者:ちゃこみん - この投稿者のレビュー一覧を見る
埋没コストという、生きていく上で無駄な考え方や今までの渋っていた気持ちに気付かされ、今後のことを考えるきっかけをくれる内容でした。
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p5 これまであたりまえのように続けてきたやにかをやめると決め、行動を根本的に変えていく
やめるという選択をすると、新しい自分と出会える
p23 どんなことも実際に行動した人間しか気づけないことがあるのではないか
p24 自らの過去の体験の延長線でしか、ものごとをかんがえられなくなる
とにかく忘れづらく捨てにくいのが過去の成功体験
大切なのはこれからどうするか
p26 過去の成功体験にとらわれていると、根本的な変化のときですら自分を変えることができない
p29 大切なのは、自らが判断して、体験し、自分自身で鮮度と品質をみ見極めること
p36 埋没コストとは経済学の概念で、「ある経済行為(投資、生産、消費など)に支出した固定費のうち、どんな意思決定(中止、撤退、白紙化など)をしても回収できない費用」を指します」
p39 使っていないのに捨てられないものもまた、人生の埋没コスト
p52 過去にどれだけいいことがあっても、いま現在、心がときめなければ、それはいつの間にか埋没コストになっている
p72 言葉は人をつくるといわれるほど、とても強力な力をもっている
p75 いくら過去の成功体験があったとしても、時代が変わり否応なく変化にさらされているときには、根本的な価値観を変えていく必要がある
p76 our industry does not respect tradition, it only respects innovation わたしたちIT業界では、伝統は尊重されません。イノベーションだけが尊重されるのです
p77 不安に襲われたときは、コントロールできる重要なことに集中しよう
p134 過去がいまの自由を奪う
埋没コストは、基本的に過去の話。そして過去というのは、成功体験であれ失敗体験であれ、それに固執した途端にいまの自分を強く限定してしまいます
p180 大切なのは自分なりの結果や成果であり、それらを出せなくなった成功体験は、きっぱりと捨て去ったほうがいい
プロセスを重視しすぎてしまうと、手段が目的化してしまう
p181 まわりの状況は日々刻々と変わるため、これでうまくいったやり方や、そこから生じた成功体験にしがみついていると、結果が出せなくなる
p193 やって失敗して後悔するのではなく、失敗したら反省すればいい
p213 たとえ世界的に認められようが、他者のものさしではなく、あくまで自分がありたいと思うかたちに近づくために努力すればいい
働くのはありたい自分になるための手段
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「やめる」という選択
著:澤 円
本書は「やめる」という言葉をネガティブにとらえて、心をざわつかせてしまっている人のためのものである。
こうあるべき。さもなくば。という思い込みから、自分を解放するための、そのための「やめる」という方法論が展開されている。
「やめる」という選択をすると、新しい自分と出会える。その新しい自分とは、毎日をワクワクして過ごせる自分である。本当に好きなことをしながら、充実感に満たされて1日を終えられる自分。多様な人たちとフラットに関わり合いながら、豊かな時間を過ごせる自分。それこそが、「幸せな生き方」につながっている。
構成は以下の5章から成っている。
①自分にバカ正直に生きる方法。やめるという選択
②人生の見えない重荷を見える化する
③自己中戦略で豊かに生きる
④やめる技術
⑤ありたい自分になる
確かにこうあるべきという考えやここまでやってきたからもったいないという考えに縛られてサンクコストにがんじがらめになっていることから自分自身も逃げているとは自覚している。
急激な転換は困難ではあるものの、上記を認めながら、とれる行動と思考をバランスよく取り入れていくことは出来る。
急激に変わっていく外部環境は不安ばかりなのは誰しもが同じ。その中ではリスクもチャンスも平等に用意されている。これぞという武器はないのではなく、気づいていないだけ、コツと勇気を持ち、バッターボックスに立ち、フルスイングではなく、コンパクトなスイングを自分の強み等の組み合わせを持って数をこなして振っていくことが大切。
人から聞いたことや二次情報に頼るのではなく、自身がファーストペンギンとなり少しの勇気を持ち、ファーストギブで得た仲間と世界を創り上げる気概が必要なのかもしれない。
出来ることややるべきことはまだまだ目の前に広がっている。
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◆マイクロソフトテクノロジーセンター長(元)の最新著作
私は著者のファンであり、「おっかけ」である。
北海道で講演があれば、必ず聞きに行く。仕事上でもずいぶん良いインスパイアやヒントをもえらえている。
最新刊が出たので、見つけたその場で購入。
◆自分自身を常に新しくするために
過去にうまくいった思考や方法を繰り返しているウチに、思考パターンがその過去に固定化される。」いつの間にか過去の延長線上でしかものを考えられなくなる。いわゆる思考停止に近い状態になってしまう。
筆者は何よりもこれを恐れる。
変化の激しい、ダイナミックな時代にはこれは致命的。過去の成功体験に捕らわれると、根本的な変化にも自分を変えることが出来なくなってしまう。
新型コロナウイルスは「空間(移動)」という感覚・概念を破壊してしまった。そして、これは不可逆性をともない、「元には戻らない」。
自らが体験し、自らが判断して「自分をアップデートする」意識を持つ。そういう心をもたないと、自分が過去(の成功)に固定されてしまう。
「自分の人生が豊かになるかどうか」「好きかどうか」を判断基準にして「やめる」「捨てる」「譲り渡す」という思考形態が要。
自分がアップデートしていゆく感覚を捕まえるには、「自分が外からどう見えるか」を捉える視点が必要。と言うことだ。
スキルもアップデートさせる。自分の属性となっているスキルも、テクノロジーが進化すると普遍化しコアコンピタンスたり得なくなる。「古いやり方」に固執してはならない。
スキルもアップデートしセンス化することでコモディティ(陳腐化/没個性化)する。
さらにこれ「センス化しアップデートする自分のスキル(コアコンピタンス)」も、一つではなく複数持つための努力もしなくてはいけない。
好意の「返報性」をよく理解し、Give & TakeのGiveをまず行う。
与えることをコツコツ積み重ねることで、それが自分に少しずつ返ってくる。
これは桃組・桃知さんの理論では「贈与の理論」とも言われるところで、昔から時間をかけて研究してきたところ。
◆
非常に読みやすく、傍らに澤氏がいてそっと語りかけてくれるような文体は見事。
一冊の本を読み切るのに一日かからなかったのは久しぶりだ。
いつまでも現役でいるために,自分をサビさせないために、「好きなことしかやらない」、そして、「過去の自分の成功体験」を捨てる。
ここ難しそうだがやってみようと思う。
良著である。おすすめ。
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やめることで人生を豊かにしていく考え方をまとめた本。
他人の考え方を軸にするのをやめて自分の考えを軸にして生きて行く。これに尽きると思います。
誰もが1日24時間しか無い中、やる事を自分が得意で好きなことに絞って行かないと、時間が足りなくなるのは当然の事。
自分も大分やる事を絞って来たと思っていたが、まだまだ時間が足りない。もっと突き詰めて自分軸で生きていきたいと思う。
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「やめる」ということが、人生を豊かにするためには大切な理由と、豊かな時間を作るためにはどうすべきかについて書かれた本です。
いつも頑張ってきたけど、いつのまにかそれほど好きでもない仕事、生活になっている方におすすめです。
■やめることが大切な理由
・1番大切なのは時間
・過去の延長でものごとを考えるのではなく、これからどうするかで考える。元に戻すにはどうするかではない。過去の成功体験にとらわれていると、コロナの時のような根本的な変化に対応できない。
・同じことを続けることもリスク。
・仕事だから仕方がないと言っていると、自分の時間がどんどんなくなる。
■豊かな時間を作る方法
・全ての判断基準は、自分の人生が豊かになるか(豊かな時間を得ることができるか)、好きかどうかを軸にする。
・やる、やらないの選択肢があるときは必ず「やる」を選ぶ。
・自分がコントロールできて、且つ重要なことに集中する
・他者の評価にとらわれる必要はない。「あっそう。よかったね」ですましておく。時間のムダなのでわざわざ言う必要はない。
・自分からGIVEすることを心がける。良い人間関係が築ける。
・時間の質を上げることで、幸福の解像度を上げる。例えば外食の際はカウンターに座って、「美味しいですね」と伝えて相手も自分も気分が良くなり、豊かな時間を作ることができる。
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澤さんのコラムが好きなので、この本にも興味を持って読みました。
生きている中で、自分が本当にやりたい事に取り組めているか、無駄なことに時間を割いていないか、という事を問われている本です。
本書の中で、こんまりさんのこんまりメソッドの考え方を紹介されているのですが、部屋の整理整頓と一緒で、仕事や人間関係、趣味も全て、根源に「好き」や「ときめき」がある方を選んだ方が幸せに生きられるよ、そんなメッセージ性を感じました。
私の話でいくと、エンジニアの方が稼げる、食いっぱぐれがない、と思い、エンジニアとして働いてきましたが、根本的に興味が無かったり好きではない事は続かない、と最近になって気づきました。
でも、エンジニアのために勉強してきた技術や時間はどうなるんだ、と考えるとなかなか方向転換が出来ない。本書で言う、サンクコストに引っ張られている状態ですね。エンジニアの仕事はやめたのですが、踏ん切りつけた時の理由は「好きなこと、興味があることに挑戦する」というシンプルな理由、それだけでした。今はその考え方で良かったな、と思って過ごせています。
その本当に好きだと思えることを探すのも、また難しいのですが…。
重荷や負担に感じていることを減らして、気分良く生きていくための考え方は、意外とシンプルなものなのかもしれない、と思えた本でした。
画期的な考え方があるに違いない、と気張って読んだのですが、内容はかなりふんわりしたというか、優しい言い回し(疲れている人に寄り添うような)が多く、拍子抜けしたのですが、澤さんの人柄を感じられたり、ちょっと息抜きにサラッと読む程度にはちょうどいい本でした。
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サンクコストの見極め方と限られた自分の時間の使い方が紹介されています。やりたい事があるのに時間がない、がんばっているのに幸福度が低い、と感じる時に読むと良いと思いました。逆に、自分が無邪気に他人の時間を奪っていないか考える良い機会にもなりました。
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心地よい関係性は変わりゆく…相手から奪わないこと。自分の予算や時間をブロックしてまもる。自分の課題はまず自分で解決する。
優先順位はあらかじめ決めておく。やらなくてもいいことは一切しない。ひとつのキャリアパスだけに固執し続けるとコストパフォーマンスが悪くなっていく…複数のパーツを持つ。あきらめたのではなく、アップグレードするんだ、とマインドを持つ。
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エッセンシャルなネタが詰まっていて、バランスも良いと感じた。すべてサンクコストというラベルを付けるのはやや無理があるかなと思った。
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一番響いたフレーズ
いまやりたいことを5年後のために我慢する毎日は楽しいですか?
過去に囚われて続けてしまっていること、辞められないことがないか?人は本来はもっと「自己中」に生きていい。自分というOSをアップグレード(≠アップデート)して、自分の好きなことに集中できる人生を、というメッセージが詰まった本と受け取りました。
過去の成功体験にしがみついてること、あるなぁ。求められているからやる、あるなぁ。違和感あるのに、「違う」と否定するほどではないから迷いながら時間をロスすること、あるなぁ。…と、自分あるあるがたくさん書かれていて胸にグサグサ刺さりました。
特に仕事面。自分があまり貢献できていない仕事を任命されたからという理由だけで続けている現状は、自分にも周りにも良くないなぁと痛感。
自分のやりたいことに全力を注ぐ毎日を過ごせるよう、何か一つだけでもやめてみよう、と背中を押してくれる一冊でした。
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コロナ禍の世界で自分を見つめ直せる1冊。
個人的には、”終わりに”で書かれている内容やその直前にあるメッセージ達が心に響きました。
今、自分が何をしているのか。
分からなくなりかけた時、原点に立ち返らせてくれる本。
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何かやめることがないかと考えてた時期に本屋で出会った本。埋没コストという言葉をキーワードに、コロナ禍後の新しい生き方への指南書。現在、どこの組織にも属していない私には比較的取り入れやすいように思えました。読了直後の感想は、「もう一回読もう」です。
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澤円さんのオンラインでの講演会に参加し、最後の最後に、「今日の話は全部この本に書いてあります!」とご紹介されて、講演会がとても面白かったので、興味を持ち購入しました。
自分の人生を、自分らしく、充実して生きるためのヒントがたくさん詰まった本でした。
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一言、めちゃくちゃ良い!
being、あり方について語った澤さんの本。
何を信用して生きていくか、自分の軸は何なのか改めて問い直したいとこの本を読んで感じた。
そうした意識がオリジナルの人生を作っていくのだと。
朝渋で澤さんの講演を聞いて感じたのは、辞めるときに大切なのはとにかく解像度を上げること。何がボトルネックなのか。とにかく原因を究明する。
何回も読み直したいフレーズがたくさん詰まった本である。
いくつかピックアップ
自分流を作っていくのがスキルを「センス化」すること。
アップデートではなく、アップグレード。
[以下、余談]
上手く辞めれる人はどんどんステップアップしていけるまさにその通りだなと思った。
これまで生きたきた人生でもせっかくそこまでやってきたのにもったいないと言われることが多かったが、この本をよんで改めて辞めることへの決心を強めることができた。