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ポーの名作
2022/03/30 01:19
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ao - この投稿者のレビュー一覧を見る
傑作選だけあってどれも短いながらも引き込まれるものがあるポーの名作です。個人的には黒猫、アッシャー家の崩壊、早すぎた埋葬が面白かったです。
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いろんな人の訳で何度も読み、何度も読みたくなるポー。”お話”の原型が詰まっているように思うんだよね。
巻末の「数奇なるポーの生涯」も力作で、1篇の作品のようですらある。
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黒猫は面白かった。
そのまんま短編の題名にもあるけど、早すぎる埋葬の話が多いような。リジーアは最後がよくわからなかった。
ゴシックホラーというかエンタメ作家という感じ。
20年ぶりぐらいに読んだ気がするけど、まあまあ面白かった。
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エドガー・アラン・ポーの名作が詰め込まれた短編集。今作はあの有名な「大鴉」などの詩も含めたゴシックホラー編。読んだ事のある話もあればタイトルだけ知っていた話もありで、どの話もポーの技巧が凝らされた話ばかりである。「大鴉」だけでなく「黒猫」や「アッシャー家の崩壊」に「赤き死の仮面」も収録されているので、そんなに分厚くないながらも読み応えは抜群にあった。
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今まで読んだどのポーの翻訳とも一味違った雰囲気で面白く読んだのですが、訳者の河合先生のあとがきで「ポーの文章に込められた〈技巧〉を訳出することを第一に目指した」というお話しに、なるほど、と。
また、巻末についている作品解題とポーの生涯紹介に60ページ使っているだけあってとても丁寧。詩の押韻の型とか細かく触れて下さって、授業みたいな解題でした。これも面白かった。
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青空文庫で読んだペスト王を、もっと新しい訳で読みたくて借りた。収録されてなかったけど。
赤き死の仮面と黒猫とアッシャー家の崩壊は良かった。他は、好きな人は好きなんだろうけど、なんだか付き合いきれない感じがしてほとんど読み飛ばしてた。
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ポー、生き埋めへの執着がありすぎる(と思わせる収録作品のセレクション)
ブラッドベリ「火星年代記」の一編「第二のアッシャー邸」で引用されているオリジナルを知りたくて読みました ブラッドベリがポーから非常に強く影響を受けていることが文体からさえもよくわかる 全体を通してグロテスクな銀細工のような文章 (「ポオはぼくの従兄弟」とまで比喩するのも納得)
現代のエンタテイメント価値観で読むと「エッ、結末、やさしー!!」と感じる編もあり面白い
「アッシャー家の崩壊」はスティーブン・キング「シャイニング」の元にもなっているのだろうなあ
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1.おすすめする人
→最古のミステリーを読みたい、
ホラー要素がほしい
2.感想
→エドガー・アラン・ポーの短編集。
当時の様子を想起させるゴシック調の建造物や
その歴史が事細かに記載されていて、
人間の本来の怖さをリアルに感じられる。
どの話も印象的だけど、
「アッシャー家の崩壊」はとても気味悪かった。
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昨年刊行されたE.A.ポーの新訳傑作選。3冊シリーズの第1弾にあたる『ゴシックホラー編』。
ポーの語りの技巧、言葉への拘りを訳出することに腐心したと訳者あとがきにあるが、訳自体はとても読みやすく、それでいて軽過ぎない。約80㌻に及ぶ作品解題とポーの生涯についてもかなりの読み応え。
『ゴシックホラー編』と銘打たれているが、収録作を読み進めていくと、ポーが“生き埋め”や“地下への閉じ込め(壁に塗り込め)”、”蘇る美女“といったモチーフを繰り返し登場させていることに改めて気付く。それらはお気に入りであったと同時に、ポー自身に閉所恐怖症なり、何らかのオブセッションもあったのだろうな、と思えてくる。
掉尾を飾る「跳び蛙」は、王様らに虐げられた道化師の復讐譚だが、これを下地に江戸川乱歩が書いたのが「踊る一寸法師」なのは有名な話。だが、乱歩が自分のフリークス嗜好や猟奇趣味全開で書いた酸鼻な残酷譚であるのに対し、ポーも同じく残酷ではありながらどこか冷静な観察者の目を保っているのがわかる。ポーの冷静な目、第三者的な態度、雰囲気というのは、例えば「黒猫」のように一人称で書かれた作品でも(狂気や恐怖にかられている描写ですら)感じられる。これは雑誌編集者としての経験も影響していたのではないか……と先日の読書会で聞いて、なるほど、と納得。
また、ポーの出世作と言える「大鴉」はじめ詩作も3編収録されているが、作品解題では各詩の構成や韻律について詳細に解説されており、「小説は面白いけど詩はどうもわからなくて」という読者(自分含め)にも、ポーの詩の技巧と凝り、味わい方が理解し易くなっている。
ポーは何度も読んでるよ、と言う人でも新たに愉しめる1冊ではないかと思う。
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江戸川乱歩は読んだことあるけど、そういえばエドガーアランポーの本はあんまり読んだことないかも、と思って読んでみたけど、表題の『黒猫』まで読んで中断。勝手にミステリーのイメージ持ってたら、ガチガチのゴシックホラーで震えちゃった。翻訳されたものしか読んでないけど、独特の文章とストーリーだったのでポー自身に興味を持って巻末の『数奇なるポーの生涯』を読んだら想像通りの狂人だった。
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情景描写も心理描写もまるでイメージできず。読む人の感性や趣向によるのであろうが、私はまったく受け付けなかったです。
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エドガー・アラン・ポーの「黒猫」は、ゴシック文学の中でも特に傑出した作品です。この物語は、酒に溺れた男が愛猫を殺害し、その後、罪悪感と恐怖に苛まれる様子を描いており、ポー特有の暗く、緊張感あふれる筆致が色濃く出ています。
物語はかつて優しかった男が酒乱となり、愛猫プルートに暴力を振るうところから始まります。彼の行動は次第にエスカレートし、最終的には猫を殺してしまいますが、その行為が彼の運命を狂わせることになります。新たに現れた黒猫は、前の猫とそっくりでありながら、一つ違いがありました。その猫は胸に白い斑点を持っていたのです。
この物語を読む際、私は、主人公の精神の崩壊を目の当たりにして、彼の心理に深く引き込まれてしまいました。彼の罪悪感と恐怖が、まるで自分自身のものであるかのように感じられます。ポーは、心理に巧みに訴えかけることで、恐怖を増幅させる術を見せつけます。そして、その恐怖はただの外的なものではなく、内面から湧き上がるものであることを教えてくれます。
本作の作風は、人間の心理を深く掘り下げ、罪と罰、そして自己欺瞞のテーマを探求しており、単なる恐怖小説以上のものです。ポーは主人公の行動を通じて、私たち自身の内面に潜む暗黒面に光を当てます。そして私たちがどのように自己正当化を図り、真実から目を背けるかを描いているのです。