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投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
ジェンダーや人種、性的指向、や、子どもがいるかどうかに関係なく自己実現ができる社会を望む際に、社会正義を考える場面に装具する。渡米し女性医師となった著者の人生の歩みの中に、現実社会との葛藤が記される。付和雷同的性格と、自分から決して意見を言いだそうとしない引っ込み思案的性格の日本人の社会では、社会正義に目を向けることは、つらささえ感じる。無意識に偏見を抱くことは誰であっても同じであり、その無意識の偏見に気づくことが大切だ。意識的に見つめる「再評価」の努力が必要だ。ラジカルアクセプタンスが社旗正義を育てる。
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【ハーバード大学医学部准教授による現代社会への処方箋】炎上の波に乗らず、分断と差別を乗り越えるには――小児精神科医・脳科学者の著者が、激動の時代の問題と処方箋を語る希望の書。
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本書を読む以前は、「分断」というと、集団の間に壁がある、あるいは、互いの意見のベクトルがねじれの関係にある状況を想起していた。さらに、「分断を乗り越える」とは、相手を論破し、考えを上書きすることだと、誤解している部分があったと痛感した。
本書には、「再評価」「ラジカル・アクセプタンス」などの型を通して、分断を乗り越えるための知見が詰まっている。精神科医、および、母としての経験談も綴られているため、科学的な知見が机上の空論に納まるものではなく、実社会に利用可能であると感じさせてくれる。
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本当に買ってよかった1冊!
この本に出会ったのは、オリラジの中田敦彦さんと著者の内田舞さんの対談を聞いたことがきっかけでした。
内田さんの丁寧で考えを押し付けない伝え方で、発見が多く、今まで感じていたモヤモヤが言語化されていく感じがしました。
人の性質や、海外から見た日本などに興味をお持ちの方におすすめできると思いました。
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ソーシャルジャスティスとは「社会正義」=「社会の常識から考えて正しいこと」を指します。
この本は社会で発生する様々な課題を、科学の視点に基づいて解析していき、どのように解決していけばいいのかを考え直すきっかけを与えてくれます。
課題もSNS上の炎上であったり、差別であったり、仕事上の人間関係であったりと、ごく身近に想像しやすいものや話題になったニュースを元に取り上げてあるので、とても読みやすくて身近にとらえることが出来ます。
難しい専門的な単語も全く出てこないのでとても読みやすく、でも自分事として考えることで、課題感はずっしりと質量をもって感じられました。
内田さんのお子さんとのエピソードも頻繁に出てくるのでそれがとても微笑ましかったです。
世の中のあらゆる課題に対し「もうだめだ」とあきらめるのではなく、「ゆっくり紐解いて考えていこう」と前向きな気持ちになれる力強い本でした。
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日本人のワクチンへの忌避感
悪意のないマイクロアグレッション
小児精神科医←科学・ソーシャルディスタンス・人間好き
ヨーロッパ・白人至上主義の伝統
分断を超える色:グラデーション、濃淡で多様に混じり合う
承認欲求とネガティブな感情→フィルターバブル
Whataboutism
Strawman Stragtegy
Gaslighting
Ad Hominem
Middle Ground Fallacy=中道の誤謬
Hasty Generalization
再評価=感情・考え・行動
行き過ぎたキャンセルカルチャー
広く深い経験→勘
内的評価と外的評価のバランス
アドボカシー:望む変化の実現に向けて働きかける
オーナーシップ:選択・行動・結果を所有
表象:社会を映し出す鏡・変化を生むエンジン
ラジカル・アクセプタンス(積極的受容)
時間ではなく生産性で評価される
ゆっくりでもいいから、馬から降りないこと
Beauty comes in all shpes, sizes and colors.
受容≠許容・諦め
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密度の濃い、読むのに時間を要する本。流石、オリラジ中田敦彦氏の御学友!!
大幅な時代の先取り“お母様”がとってもステキ!!
ドラえもんの漫画自体は好きだが、しずかちゃんの悪影響、ワタシも感じている一人です。詳細はnote自投稿に書きました!
https://note.com/ruly_yasuka/n/nc47b8fee3c3f
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「言っちゃいけないことは、だいたい正しい」とは成田(悠輔)先生の弁。
内田舞さんを知ったのは、あっちゃん(中田敦彦)の番組に出演されていて。そのすぐあとに、pivotチャンネルにも本書のブックトークにご出演されていらっしゃいました。
そんな折に、本ともだちのともえさんから
「親友が上梓したから読んでみてね!」とリコメンドもらって、感じたご縁。前のめりに拝読したよ!
分断とか忖度とか同調圧力多き世の中で、ソーシャルジャスティスを論じるのって、すごく勇気のある行動ですよね。尊敬です。
女性であることによる、日本社会での生きづらさや、そこを曖昧にしないで米国に渡って、結果を出されていらっしゃるのも本当に素敵。
内容が素晴らしくて、付箋だらけになったのだけど、実際に体感してほしいから、今回は内容抜粋でのご紹介はしないけど、生きづらさを感じるビジネスパーソン(特に女性には!)必読です。新書っぽくないティファニーブルーの装丁もかわいかったな♡
核心つけるひとって、重宝されますよね。
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何かを自分で考え選択する。
その背景に、実は自分では気が付かなかった固定概念や、〇〇すべきが隠れていること。その違和感と
自分はどう生きていくのか。
納得して選択していく事の難しさを感じました。
しかし、誰かの勇気ある発言や行動が今では信じられないといった過去の事を変えてきたのだと本を読んで感じました。知ることだけでも、今は変わらなくても多くの人の未来を変える事ができるのだと思いました。
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世の中に蔓延る炎上やジェンダーギャップなどの不公平について脳科学的な視点から語られていてとても理解しやすく、共感できた。
世の中の現象を見れば、人間は動物的であり、動物たらしめる本能が働いていることをメタ認知することが、よりストレスが少なく生きられるヒントになるような気がした。
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彼女の発言や考え方に興味があり、
それが込められていると知り、すぐさま手に取りました。とても面白かったです。
中でも印象的だったのは、
「ベトナム帰還兵との対話」の章。
「その質問には答えるけれどどうして知りたいか教えてて」という、この場面で私には想像もつかない返しから始まるやり取りが、本当に深く、分断を乗り越えられるのかも知れないと、私にも希望を感じさせてくれるものでした。
日常的に感じていた様々な違和感から、
この本を読んで解放された気持ちになりました。
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日経テレ東大学で内田さんのことを知り、今もその他メディアでよく拝見しています。
とても読みやすく、再評価やマイクロアグレッション、ラディカルアクセプタンスなど番組内で新しく知った言葉をこの本で復習することができました!
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YouTubeチャンネル『日経テレ東大学』や『Re:HacQ』など、政治•経済系メディアでよく出演されている、ハーバード大学医学部准教授であり、マサチューセッツ総合病院小児うつ病センター長の内田舞氏の著書。
本著では、著者がこれまでアメリカやスイスで暮らし、多様性、多文化、人種差別を経験した上で、感じてきた分断や差別についての考えや提言について述べられていました。
僕個人としては、Silence is Complicity(沈黙は共犯)や、本著の終盤に述べられていた『ゆっくりでもいいから、馬から降りないこと』という部分に、自身も何か想い伝えるべき場面が来た時、背中を押してくれるフレーズだなと感じました。
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現実に様々な感情を持ちながら生活をしていく中で、悲しいことや不快なことにぶち当たったときに、「ラジカル・アクセプタンス(自分の管理外で起きたことを良いとも悪いとも評価せずに一旦受容すして前に進むこと)」をすることは、とても難しいことだと思う。それでも、ラジカル・アクセプタンスをしていこう、という方針を持っておけば、そうでない場合と比較して前向きに現実を捉えられることは間違いなさそうだと感じた。
また、ラジカルアクセプタンスや「再評価(過去の経験や感情を、いまの自分の視点や異なった観点から再度評価してみること)」は、ネガティヴケイパビリティとも相性がいい考え方だなと思った。
あとは、より実際的には、「ラジカルアクセプタンス」や「マイクロアグレッション」等のカタカナ語を用いることに表面的な拒否感を示す人たちもいると思うので、ちょうどいい表現の仕方を探っていくのも必須だろうと考えた。
p.142辺りに記載のある、前頭前野の働きが抑制されることで思考が固定化(習慣化)され、反復経験を経た固定観念が形成される、という説明が興味深かった。このような説明がどれくらい妥当かというのはわからないけれど、このようなある種の理論に則った説明が与えられると、「あぁ、あの人はこういう状態だったからそのように考えてしょうがなかったんだな」と、ラジカルアクセプタンスの促進に資することもあるな、と思った。
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世の中に頻繁に起こる炎上の原因がとてもわかりやすく説明されています。
とてもおすすめの本です。
ひとつ。著者の息子が言った言葉を引用します。
「相手を下げてみたところで、自分は上がらないよ」。