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メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1778700167614755255?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
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発売日(2024年3月)に購入し、しばらく本棚のインテリアとして背表紙を眺めていました。
脳科学の分厚い本ですが、読み始めると池谷氏のわかりやすい説明と、斬新な考え方に引きこまれページを捲る手が止まらなくなります。
「夢を叶えるために脳はある」という題名は平凡に感じましたが、読み終わると「そういう意味だったの?!」と印象が変わります。
ヒトの脳は思い込みで判断したり、過去の経験に基づいた推測が得意なんです。
みさなん おはよういござます
よしろく おねがしいます
こんな間違いだらけの文章だって、(無意識で)きっちり補正してしまいます。
AIだったら、この文章はどのように理解されるのだろうかと思います。
斬新な考え方では、次の発言が印象に残りました。
動物はなぜ眠るのか?と言う問いは設定が間違っている。
動物は「起きる」ように進化した。
視点を変えると、アプローチの方法に幅ができますね。
ヒトの脳は非常に発達しているが、物理的な限界があり実は大したことはない。
騙し合いのゲームであるポーカーで、人工知能がヒトに勝った。
人工知能は人の心を理解しているのか?
では、ヒト同士はよく理解し合っているか?
本質は、ヒトは思考範囲に限界があるので結果的に判断を間違える。
人工知能はあくまでも最適解を選択するだけで、心理戦などしていない。
ポーカーが楽しめるのは、ヒトの能力が低いからだとも言える。
ヒトの脳が大したことがないのは、ルールが明確な将棋や囲碁ですら人工知能の指す手がわからないことからも明らかである。
人工知能に対する理解を深めることは、ヒトの脳に対する理解を深めることに繋がる。
「わかった!」「なるほど!」は本人の自己陶酔にすぎない。
完了した感じが伴い、知識欲を減退させ、思考停止を招く。
ヒトは自分の理解の及ぶ範囲の中で「わかった!」を繰り返しながら知識や知恵を蓄積していく。
自分に都合よく世界を解釈する機能がヒトにとっての「心」であり、考えるというプロセスそのものだ。
人工知能がヒトには理解できない理論をみつけても、ヒトは信じる/信じないを決めるしかない。
ヒトの脳に理解できない論理は、「非科学的」説明に過ぎない。
例えば、1000年前の人にとって相対性理論は非科学的な説明。
科学はヒトの脳で理解するためのものだ。
池谷裕二さんは「生きているのはなぜだろう」という絵本を出している。
その絵本での答えが本書でも丁寧に説明されていた。
秩序のかたまりである生物は、エントロピー増大の法則に反する存在だ。
しかし、地球上に生命が生まれたのは、地球をより早くぶっ壊すためでエントロピー増大の法則に反していない。
個々の生物に注目するのではなく、全体から見ると秩序を壊す働きをしている。
ヒトは脳まで発達させて、効率よく地球を破壊することに勤しんでいる。
森林を伐採し、石油を採掘し、大気を汚染し、山を切り崩し、地下を掘り起こし、地球破壊に抜群の影響をもたらしている。
誰もが生きているだけで、宇宙の老化を早めるのに役立っている。
睡眠と覚醒
夢と現実
記憶と意識
などなど、いろんな話題が満載で、「脳」に関係した新しい発見や考え方に多く出会える本です。
人工知能の仕組みについての理解を深めるのにも役立ちました。
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【目次】
はじめに
一日目:脳は夢と現実を行き来する
夢と現実
心と脳
脳の潜在力
つながる脳
記憶の呪縛
感じる時間
曖昧な記憶
生きている実感
物語と夢
二日目:人工知能がヒトの本質をあぶり出す
曖昧な境界
理解の概念
人工知能二元論
人工知能とヒトの能力
科学と脳の限界
ヒトらしさの誤解
能力の多様性
三日目:脳はなんのためにあるのだろう
脳を刺激する美
乱れる秩序
自由は錯覚
感知できない世界
知能の仕組み
脳の存在理由
脳の無限ループ
私という現象
仮想と現実
生命の原理
真実の相対性
補講:人工知能の仕組みを解説しよう
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私が、私だと思っているのは適正な認知なんだろうか?と、様々な例をあげて考えさせられた。
人間の脳はすごい。
個人的に衝撃を受けたのは、脳がくっついている双子。
なんとなく、相手の考えていることは意識に入ってくる、でも、2人で1人かというと、それは違う、、、
人間の脳はすごい。
この講義にちゃんとついていって、的確に質問したり感想を述べることができる高校生もすごい!
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脳関連の本としては決定版とも言える内容。
かなりボリュームのある本だが内容はとても面白くて目からウロコの連続。
今年読んだ本のベスト3に入るのは間違いないと、この時点で言えるくらい素晴らしい内容でした。
個人的には超おすすめ。
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いやあ高校生がうらやましい。こんな濃密な講義を3日間みっちり聞くことができたのだから。きっと世界観が一変したのではないだろうか。僕も、池谷先生が勤務先のアドバイザーについてくださっているということもあって、毎年講演を聴かせていただいている。とにかく話題が豊富でおもしろい。今回は高校生が相手だったわけだが、決してレベルを落とすことなくお話されているように思う。かなり高校生を信頼されているようだ。と言うかここに集まった高校生がかなり優秀だったのだ。きっと池谷先生の本も事前に読んでいたことだろう。今回は哲学的な話も多く、かなり考えさせられた。心理時間と物理時間、分かるとはどういうことか、脳は何のためにあるのか、人は何のために存在するのか、私はどこから来たのか、などなど。カール・ポパーの名前もあれば、シュレーディンガーもさらにはプリゴジンまで登場する。熱力学第二法則や渦の話などは、池谷先生の絵本「生きているのはなぜだろう。」からつながっているのだろう。今回は登場していないが、メンタルローテーションの話も何か進展があれば知りたかった。そして、最後にはホジキン・ハックスレイ方程式まで取り上げている。いやいや、これは微分方程式だよねとか言われているが、数Ⅲでやるのだろうから、そこにいた高校生のどれくらいがちゃんと受け止めたのだろうか。ところで、ピラミッド型(正四角錐)のサイコロの目はどれを読むのだろう。下になった目か? 人工内耳の音源、僕はまあまあ聞き分けられたのだが、空耳アワーといっしょで文字列を見ているからそう聞えるというだけだろうか。最も印象に残った実験は、ネズミに磁気センサーを埋め込むというもの。それがうまくいったから、いつか人でもやってみたいとポロッと言っているところがすごすぎる。それから額にあてた紙に鏡像文字を書くという話。これはなかなか感動ものだった。すぐに小5の授業でもやらせてみたら、みんな驚いていた。そうそう、球形の粘土を並べて上から板を乗せて押しつぶすと六角形ができるという実験、やってみたい。自然界には六角形が多く存在する。それは知っている。ただ本書に掲載されているキリンの模様は五角形の方が多いように見える。高校生に見せている画像や動画などの多くを見られるようにしていただいているのだが、どうせならすべてQRコードを載せていただけるとさらにうれしかった。ゴリラが通り過ぎる動画とか。前に見たことはあるけれど。ヴァイオレットとマゼンタの違いが分かった。マゼンタはRBが半々なのだな。そもそも紫とは波長が全然違うわけだ。「下手こそものの楽しかれ」あまりに下手では楽しさも分からないような気がするが、好きでやっているだけではなく、楽しんでやっている人の方が強いということだな。楽しく学ぶ、これが継続するための秘訣だ。それに楽しいことは連鎖もするわけだしな。それから根拠なき自信、これはやはり大切なのだ、と自信を持った。(池谷先生は、毛内さんが研究しているアストロサイトの話などはどのように考えられているのか。そんなこともいつか質問してみたい。)
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むちゃくちゃ面白い!
池谷さんが張り巡らせているアンテナは本当に高感度で、ワクワクすることばかりを紹介してくれる。
解釈や自説の展開は控えめに呈示してくれるからこそ、テーマとして長く残るものがある。
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タイトルの語りつくすとあるように脳についての本質が書かれている。
文中最後にある以下の文章が自分には刺さった。また読もう
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私たちが自分の生き方に対して問うべきは「人生にどんな意味があるか」ではなく、「どんな意味のある人生にしたいか」です。意味を訊くのではなく、意味を創り出す。外部に答えを求めるのではなくて、自分の内側に答えをこしらえる。
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精神論の話かと思いきや、自分の苦手分野がたっぷり詰まった内容だった。
そりゃ、この分厚さで精神論語られたら読むの疲れるな。
苦手だけど、とても知的好奇心が満たされるワクワク感じる秘密がたくさん。とても面白かった。
また今度読むときがくるだろう。
ピピピ信号で作り上げられてる世界なら、何か嫌なことがあっても、「ピピピ」の変換と思うと痛みも軽くなるかも。
運命の人に会ったとき電気が流れるって、一昔前そんな言葉を聞いたけど、これって案外科学に基づいてる?って思ったり。
高校生があんなに素晴らしい感想を言ってるのに、チープな感想だけれども
見取り図がハートってとこも⭐︎
脳に遊ばれて楽しく生きたい。
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著者の脳講義シリーズは三部作の全てがお勧めながら今回の完結編は全ての人にお勧めの大傑作。
3日間に亘る講義を近しい形で体験すべく、3日に分けて読み進めた。生徒の1人が感想で述べているように、最終日はこの講義が終わってしまうのが残念でならない気持ちでついページをめくるスピードが遅くなった。日々の生活がちっぽけに感じてしまうこともあるが、一方で人生の意味を考え、意義とモチベーション、そしてより良く生きる為の知恵を与えてもくれる。
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脳研究を行う上で,脳というものに対する姿勢を整えるところから始まり,どうしてその姿勢に辿り着いたかの履歴が全て語られ,最後に脳研究の現在と未来が詳らかにされる.一般論としての研究者の姿勢なので共感を感じつつ,研究哲学を支える教養の幅広さに納得する.さらに語られる脳という存在から,生命そしてヒトのレゾンデートルが論理的に導かれる件は純粋な好奇心をくすぐられ,確かな面白さを感じる.
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これは面白い!
600頁超のボリュームでまだ途中。
さて、もう一回予約入れるか、それとも買うか。。。
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『夢を叶えるために脳はある』
の「結論」を知ろうとして、手っ取り早く最後の章を先に読んだとしても、たどり着けない。
1日目2日目の講義内容を知ることで、自分の中の常識が揺らぎ、世界や自分を見る視点が変わり、「こういうことかも」と新しい常識を作り上げても、すぐにそのニュー常識も揺らがされる、そんな体験。でも、それが心地よい。
このような体験を繰り返しながら3日目講義に触れることで、1つ1つの言葉にある色や重みを少しは感じ取ることができた、気がする。(フライングで、読んでしまった時と比べて)
で、自分は、世界をどうとらえて、どう生きよう?
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なかなか面白くでかなり厚いのに一日一章読んでいるうちにあっという間に読み終えてしまった。
夢を叶えるためにあるという言葉を噛み締めたい。
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面白かった。633ページで満腹でした。脳について、そして認知について学ぶことができて楽しかったです。神経細胞の発するパルスだけで脳はこの外界を想像して組み立てる。それがどれほど不思議でかつ驚異なことか。こうやってレビューを書いていることも現実なのか?分からなくなりますね(汗)