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日本史で詰め込んで以来ほとんど触れていない江戸の文学をよく知ることができた。自分が歳をとると何百年前の人たちが持つセンスに驚くことが増えるが、この時代はより駄洒落のような親しみやすい文化が栄えた年のようで勉強になったし面白かった。
書き方も当時の洒落を交えてくれたりとても読みやすい。
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大河の予習。歴史を学ぶというよりも、江戸の文化と出版界のダイナミズムを肌で感じ、彼の生き様に共感しながら楽しめる本だと思います。江戸時代の文化に興味がある人だけでなく、クリエイティブな仕事に携わる人や挑戦心を持ちたい人にもおすすめです!
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nhk大河ドラマをきっかけに、この本を読んで蔦重の予習。短くまとまっていて、読みやすかった。生涯37歳、江戸のプロデューサーの話だが、これだけでnhk大河ドラマが1年も続くのか、これから見もの。
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1. 酒と狂歌の文化
- 赤良(あかよし)は、酒好きで狂歌を愛する人物として描かれ、吉原遊郭を舞台にドンチャン騒ぎを楽しんでいた。
- 吉原遊郭は男性たちにとって一石二鳥の遊び場であり、赤良や蔦重のような酒好きが集まった場所であった。
2. 蔦重の若き日
- 蔦重は十歳で吉原に出入りしており、「蔦唐丸」という狂名を名乗って「吉原連」に参加していた。
- 江戸の狂歌の発展に貢献した狂歌師たちが紹介されており、特に「吉原連」のメンバーが重要視されている。
3. 田沼時代の背景
- 蔦重が青春を過ごした時期は「田沼時代」と呼ばれ、賄賂政治が横行していた。
- 田沼意次の政治は賄賂と縁故人事によるものであり、これに対する批判が川柳として詠まれていた。
4. 蔦重の商業活動
- 蔦重は貸本業を始め、吉原の遊女などに本を貸し出していた。
- 当時の本は高価であったため、安く借りられる貸本業が流行した。
5. 「吉原細見」の出版
- 蔦重は「吉原細見」という遊女のガイドブックを出版し、吉原の遊女や妓楼の情報を提供した。
- この本は、吉原内の情報を網羅した便利なガイドとなり、蔦重の商業的成功に寄与した。
6. 吉原遊郭の構造と社会
- 吉原遊郭には、遊女のランクがあり、「大見世」「中見世」「小見世」に分かれていた。
- 特に「大見世」の遊女は高級であり、太夫と呼ばれる存在が大名や町人の客を引きつけていた。
7. 田沼意次の失脚
- 田沼意次は賄賂政治の象徴として批判され、老中を解任される。
- 定信の厳しい政治改革が意次の失脚の背景にあった。
8. 出版業界の変化
- 寛政の改革により、出版物の取り締まりが強化され、特に風俗を乱すとされた本が対象になった。
- この影響で、蔦重の商業活動にも制約が生じ、自粛ムードが広がった。
9. 蔦重と狂歌界のネットワーク
- 蔦重は狂歌界の重要な人物である四方赤良などと交流し、吉原での文人ネットワークを構築した。
- これにより、文化活動の発展に寄与し、様々な文学作品が生まれた。
10. 結論
- 本書は、蔦重を中心に江戸時代の酒文化、狂歌、出版業界の影響、政治的背景を詳細に描写している。
- 蔦重の商業的成功と文化的貢献は、江戸時代の社会と密接に関連している。