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電子書籍

ブルース

著者 花村萬月

南シナ海の烈風。眼下で砕ける三角波。激しい時化に呻ぐ25万トンの巨大タンカーの中で、村上の友人、崔は死んだ。仕事中の事故とはいえ、崔を死に至らしめた原因は、日本刀を片手に彼らを監督する徳山の執拗ないたぶりにあった。村上を愛していた同性愛者徳山の嫉妬が、村上と親しかった崔を死に追いやったのだ。横浜・寿町を舞台に、錆び付いたギタリスト村上とエキセントリックな歌姫(ヴォーカル)綾、そしてヤクザの徳山が奏でる哀しい旋律。芥川賞作家が描く濃密で過剰な物語。

ブルース

税込 880 8pt

ブルース

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紙の本ブルース

2003/07/11 01:04

小っ恥ずかしい青臭さが、美しい

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yurippe - この投稿者のレビュー一覧を見る

虐待され、どん底の生活の中で、黒人たちがせめてもの慰めにとありったけの魂を込めて口ずさんだ救いのない歌、ブルース。この黒人音楽を表題に持つ本書の結末に、大団円は期待すべきでない。だが、堕(お)ちる所まで堕ちた人間たちの哀歌に受ける衝撃は、想像以上だ。

舞台は横浜市中区寿町。ハマッ子が“近づいてはいけない”と教えられる町、通称“コトブキ”は国内最大級のドヤ街であり、今も昔もハマのアンタッチャブルである。本書によれば次のような町だ。

寿町。簡易宿泊所の町。ドヤ街。毎年二百人もの行路死亡者のでる街。中村川に死体の浮く町。死体が浮いても、労務者風であれば、警察は調べもしない地区。ほとんどの死亡者が無縁仏として葬られる町。港湾労働者をはじめ、港町横浜の底辺を支えて、忌み嫌われながらも、その存在が絶対に必要である町。(文中より)

主人公の村上は、寿町にくすぶるシカゴ仕込みの一流ギタリスト。厳しい港湾労働の中でも最もきついといわれるタンカーのスラッジ清掃で日銭を得ている。寿町の目と鼻の先にある中華街のバー“MOJO”に迷い込んだある晩、村上はステージ上で蛇のようにくねる美しいブルースシンガー綾に出会う。そしてまた大時化のある晩、港湾労働を取り仕切るヤクザであり同性愛者でもある徳永は、スラッジ清掃の際に村上が目をかけている青年、催を巨大タンカーの底に突き落とし、死なせた。村上への愛ゆえに。徳永の歪んだ愛と綾のひたむきな恋心が、村上を徐々に締め上げてゆく。

中学・高校の6年を山手のミッションスクールで過ごし、学生生活の4年を横浜市の大学で送り、文字通り横浜で生まれ育った私は、横浜を庭だと思っていた。…だがそれは思い上がりで、花村萬月の描きあげた横浜は全くもって未知の世界だった。ここには、レトロな洋館も、瀟洒なカフェも、和める港の風景もない。あるのは腐臭を放つドヤ街と、登場人物たちの悲痛な叫びばかりだ。

自ら青臭いと恥じながらも、音楽論を語り、階級闘争を唱える催に説教をたれ、音楽に苦悩した身の上話をぶつ。村上の言葉は読んでいる方が恥ずかしくなるような“熱い”ものばかりだが、しかしその未熟さ、稚拙さに喩えようもない魅力がある。それらは、私たちがそれに正直に生きたい願いながらも、社会生活を送る上では内に秘めるか、忘れざるをえなかった思いだからかもしれない。

しかし一度どん底の生活に堕してしまった者は、未来の明るい状況を手に入れても、それを捨てる方向へと進むことしかできない。安定、幸福、前途ある将来…、それまでの自分とは対極の存在であるそれらを前に、手にしたら再び失うかもしれないという恐怖と潜在的な不安が、舵をもと来た道にきらせるのであろうか。村上は、美しい綾と、確実にヒットするに違いない彼女のバンドの一員としての地位を手に入れ、コトブキを上がってもなお、破滅への道に足をむける。

コトブキの威を借り、コトブキに支配された村上の行く末は、表題の通りである。
花村萬月作品群の、一つの頂点をなす傑作である本書は、完璧なハードボイルドであり、濃密な恋愛劇であり、紙上に奏でられたブルースである。

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紙の本ブルース

2002/04/13 09:48

哀しい歌声

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:真  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 理屈より感情。暴力とセックスでしか愛情を表現できない不器用な奴らが繰り広げる、哀しい物語。ホモの中年ヤクザ徳山、ブルースを歌う綾、ギタリスト村上、彼らが奇妙な三角関係を持ったときから、この物語がはじまる。
 この作者の特長はやはり、登場人物たちの存在感にあるだろう。指を切り落とし、暴言を吐き、汚物にまみれながらも、彼らは心のなかに侵されることのない「潔癖」な部分を持っている。特に「優しさ」と「残虐性」を心に同居させた徳山の情けなくて怖いというアンビバレントなキャラクターが面白い。他の人物も、なかなか現実にはいないような人たちなのに、リアルで存在感がある。これはやっぱり、作者の過去が関係しているのでしょうか。かなりヤバイ経歴を持った人らしいけれど…… 著者近影を見ればニッコリ笑った萬月さんが写ってるんだけど、その写真と話とのギャップにはちょっと戸惑う。ま、それはともかく、いかにも花村萬月らしい、熱い想いを読者にぶつけてくる小説だ。芥川賞作家だからかな、さすがに文章もうまく、スラスラと読める(改行が多いせいかもしれないが)。他の作家にはないエネルギーをもっている作家さんなので、熱い読者体験をしたい人にはおすすめです。ちょっと好き嫌いがわかれるかもしれませんが。

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