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人間処刑台(角川ホラー文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.5 1件

電子書籍

人間処刑台

著者 著者:大石圭

網膜剥離を理由にボクシング界を去ったものの、戦いの熱気が忘れられずにくすぶっていた小鹿。彼のもとに、格闘エージェントである美女が訪れ、世界最強の男、ラムアとの一戦を持ちかける。それは、アンダーグラウンドファイトへの招待状だった――。闇のリングをまばゆく照らす光。血に飢えた観衆を熱狂させる野獣たちの死をかけた戦いが始まる。暴力だけがすべてを支配する、限りなく残酷で官能的な世界を、濃密に描く。

人間処刑台

税込 770 7pt

人間処刑台

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紙の本人間処刑台

2009/02/04 20:38

大石圭の魅力が凝縮された1冊

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mayumi - この投稿者のレビュー一覧を見る


 アンダーグランドファイトの世界を舞台に、戦う男の物語。

 大石圭らしい1作といえると思う。
 つまり、美しく残酷。そして、クール。
 主人公は、網膜剥離が原因でボクシング界を去った男なのだけど、彼の生い立ちが淡々と語られることが、むしろ切ない。ああいう環境で育ったことへの憎悪がないことが、彼を戦うことへの希求につながっているのだろうけれど、その矛盾に目を閉ざし、自分のなかで折り合いをつけている。たぶん、これが大石圭の持ち味なのだろうけれど、このある種の淡白さは人を選ぶように感じた。
 主人公の姉の話が、耐えがたいほどに苦い。
 だからこそ、むしろこの先の彼の戦いを見てみたいと願ってしまう。

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