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風の又三郎(角川文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4 1件

電子書籍

風の又三郎

著者 宮沢 賢治

谷川の岸にある小さな小学校にひとりの少年が転校してきた。小学校の子どもたちは、落ち着かない気持ちに襲われながらも、少年にひかれてゆく。少年の周りには、いつも不思議な風が巻き起こっていた……。名作の誉れ高い表題作のほかに、人と熊との宿命的な命のやりとりを哀切をこめて描く「なめとこ山の熊」、峻烈な印象を残す自伝風作品「ガドルフの百合」、仏教的寓話「マグノリアの木」など、賢治世界の多彩な顔を楽しめる作品集。

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紙の本風の又三郎 改訂

2018/08/04 17:18

鮮烈な風の又三郎

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:弥生丸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

影絵作家藤城清治さんの『画本 風の又三郎』を購入したのがきっかけで、本編を読んでみようと思った。

収録作品の中では『風の又三郎』が、子どもたちの体温を一番感じられる物語だと思う。不思議な転校生を、風の子どもとしてすんなり受け容れてしまう嘉助たちの素朴さがいい。今は失われてしまった子どもたちの風景に、郷愁のようなものを覚える。

子どもと山男との交情を描いた『祭の晩』も好きな一編。朴訥で優しい山男の姿が目に見えるようである。『なめとこ山の熊』は、生きるために殺生を重ねる哀しみを描いた物語。『土神ときつね』は、人ならぬものたちの恋情を映し出した一編。

上記の他の収録作品は、面白さがよく分からなかった。自分の感受性が摩耗しているためだろうか。

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