電子書籍
和泉蝋庵シリーズ
著者 著者:山白 朝子
旅本作家・和泉蝋庵の荷物持ちである耳彦は、ある日不思議な”青白いもの”を拾う。それは人間の胎児であるエムブリヲと呼ばれるもので…。迷い迷った道の先、辿りつくのは極楽の温泉かはたまたこの世の地獄か――
エムブリヲ奇譚
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紙の本エムブリヲ奇譚 Roan’s Mysterious Journey
2018/11/01 19:58
奇怪で幻想的で生々しい
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ほっけん - この投稿者のレビュー一覧を見る
語り部というのは大抵人畜無害なのですが、この話の耳彦は欲深く、自分が生きる為なら罪を犯すという今までに無い語り部で新鮮でした。ゾクッとする怖さ、嫌悪感、素晴らしいホラー小説でした
紙の本私のサイクロプス
2018/11/12 01:03
だーかーら、ホラーは苦手なんだってば!
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る
運命のいたずらでこの本を読むことになりました。神様のバカ。
図書館待ちをしていた本が運悪く二冊手元に来てしまい、
この本の読み順が後回しになりました。
ホラーが苦手なら、後回しでよかったじゃんと思っていませんか?
ノンノンノン。
一日一日と過ぎるにつれ、ほら次はホラーだよ、
ちょっと表紙を見てみないか、大丈夫怖くなんかないからと、
頭の中で無限妄想ループが始まるのです。
普段は会社の昼休みしか本を読まないのですが、
図書館本をさっさと返却するために帰宅後の夜を使い、
土曜・日曜を使ってとにかく読み切りました。
手元に来てから一週間後、ついにこの本を
手に取ることになったのです。
実はもう、心が折れる寸前だったのです。しかも読む前に。
いまわたしは、平穏な心で書評を書いています。
運命の神様にはいじわるされましたが、
本読みの神様には助けられました。
これは面白かったです。ホラーが苦手という人に超おすすめです。
大丈夫、騙して犠牲者を増やそうなんて考えていませんよ。
この作品をジャンル分けするならばノスタルジック・ホラーに
なると思います。そうです、わたしが読める数少ないホラー作家の
恒川光太郎さんと同じカテゴリーです。
ホラー好きな人にすれば、ホラーとはちょっと違うじゃないのと
言われそうですが、苦手な人にとってはとても貴重な
ジャンルなのです。
ところで、先ほどからあえてホラーが「苦手」と書いています。
「嫌い」なのはスプラッタ系の悪趣味なものです。
苦手という意味は、刺激が強すぎて耐えられないと
いうことなのですね。
分かりやすく言うと、夜、眠れなくなるということなのですね。
さらに、せっかく目を閉じても悪夢を引き連れてきて(やめんか
苦手でも、大丈夫な条件があります。
残酷なシーンが少しあっても、物語の核で心が通じていれば
救われるのです。ノスタルジック・ホラーは、あやかしの時代に
対する敬意や、怪異に対する自然体の立ち位置が
感じられるので読めるのです。
つまり、無意味に怖がらせようとしないで、超常現象を淡々と描き、
その中で人間模様を描いてあれば乗り越えることができるのです。
それにしてもわたし、今日はとても饒舌ですね。
見苦しくてすみません。
頭の中に浮かんだ考えを全部さらして、怖さから逃れようと
しているようです。いやもう、それに間違いないです。
最後に、物語を少し紹介しておきますね。
九篇の連作短篇集です。
一篇が三十ページ前後なので、恐怖におびえる時間が
少ないので素敵です。
江戸時代らしき舞台で、ろう庵先生と輪と耳彦の三人道中、
その行く先々で出会う怪異をまとめたものです。
三人の役割は、旅本の作者、書物問屋の娘、荷物持ちです。
ふらふらとさまよい歩く先生を、しっかり者の娘が助けるのですが、
まぬけな耳彦がいつも何かをやらかすという展開です。
表題作の「わたしのサイクロプス」は、せつなくて印象深いです。
「四角い頭蓋骨と子どもたち」の悲哀も心を打ちますし、
「星と熊の悲劇」は王道の作品です。
うちの娘もホラーを読みかけては、抜けられなくなって後悔
しながら読むタイプなので、この本を薦めておきました。
わたしはきっと、ホラーを強く意識しすぎているのでしょうね。
永遠の修行不足に恥じ入るばかりです。
紙の本私のサイクロプス
2018/11/01 20:10
前巻に引き続き、面白い
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ほっけん - この投稿者のレビュー一覧を見る
新たな登場人物である輪が追加され、前巻とは違った蝋庵一行の掛け合いは面白いですね。河童の話は残酷であるが何処か切ない。
子供の頃に見た本物がただの夢だったと諦観し、罪を犯してもどきを再現し、金を儲け、やがて本物によって因果応報な目に遭う。
殺しまでやり過ぎですが、子供の頃夢見た空想を無いものと割り切って、その時の気持ちを忘れる様は何か共感めいたものを感じます。
このシリーズの続きが出るのが楽しみ
紙の本私のサイクロプス
2022/08/03 08:34
凸凹3人組が全国行脚
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
方向音痴でありながら旅本作家という、和泉蝋庵のアンバランスさが絶妙です。サポート役の耳彦や、紅一点の魅力・輪との冒険の数々も痛快でした。
紙の本私のサイクロプス
2019/04/16 00:54
蝋庵先生2冊目
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:イシカミハサミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
1冊目はもっと幻想的なイメージだった気がするけれど、
こちらはもっと地に足がついた感じ(ざっくりいうと筆名・乙一の作風)
耳彦がかなりひどい目に遭う。
蝋庵先生の迷い癖の正体は。
「死の山」「呵々の夜」が好み。
紙の本私のサイクロプス
2017/02/07 13:17
昔話
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のぞみん - この投稿者のレビュー一覧を見る
エムブリヲよりSっ気の輪や、ろくでなし耳彦のキャラが激しくなっている。蛆虫を除けば読みやすく面白かった。耳彦は蛆虫にタカられ過ぎ。好きだったのは箱のお父さんの話。続いて欲しい。