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10件
貴族探偵
信州の山荘で、鍵の掛かった密室状態の部屋から会社社長の遺体が発見された。自殺か、他殺か? 捜査に乗り出した警察の前に、突如あらわれた男がいた。その名も「貴族探偵」。警察上部への強力なコネと、執事やメイドら使用人を駆使して、数々の難事件を解決してゆく。斬新かつ精緻なトリックと強烈なキャラクターが融合した、かつてないディテクティブ・ミステリ、ここに誕生! 傑作5編を収録。
貴族探偵対女探偵
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貴族探偵
2020/02/10 00:22
探偵は言った「労働(推理)は下々のすることですよ。私はしません」
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:アントネスト - この投稿者のレビュー一覧を見る
「労働は下々のすることですよ」
ゆえに主人公・貴族探偵は何もしない。調査も、尋問も、推理さえも労働。労働(=推理)をするのは執事やメイド。貴族探偵は見ているだけ。よくもこんな名探偵を思いついたものです。彼と周囲のかみ合わないやり取りが、なかなか笑わせてくれます。
しかし、キャラクターのとっぴさに目を奪われがちですが、単純に本格ミステリとして秀逸な作品ぞろいなことが、この短編集の最大の売りではないかと思います。
特に、大胆すぎてユーモア(ブラックユーモアの類ですが)の域に片足を突っ込んでいるトリックの切れ味がよい「トリッチ・トラッチ・ポルカ」。ごく平板な物語がラストで変貌し読者を驚嘆させる、超絶技巧の「こうもり」が、印象深いです。
貴族探偵対女探偵
2017/01/29 18:21
決着は最初から
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のぉちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編で貴族探偵と女探偵の対決は何度もあるのに、必ず貴族探偵の勝ち
最後の最後で女探偵が勝ったと最後の話でガッツポーズした
ガッツポーズしたけど、負けた
女探偵に感情移入して読みました
貴族探偵と言いながら推理を語るのは使用人
探偵を労働と言う感性はあまりない
読者として騙された
そして心底、腹が立つのに続きがあったら絶対に読む
中毒性があると本気で思います
2017/07/18 07:37
ドラマよりも原作の方が面白いと思いました。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:monica - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドラマを観てから、原作を読みました。ドラマにもドラマの良さがあったと思いますが、ドラマの脚本よりもサクサク進み、トリックに強引さがなく、面白いと感じました。同じ短編推理だと、「謎解きはディナー」の方が好きという感想を何度か目にしましたが、私は貴族のキャラクター設定の方がしっかりしていて、引き込まれました。引き続き、彼の他の作品も読んでみようと思っています。