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冬吾&恵
同級生の恵の白い肌に、冬吾の下半身が大反応?!
俺は超イケメンの高2、一ノ瀬冬吾(いちのせとうご)。美形で長身、秀才で金持ち、女にゃモテモテのクールガイ。昼は優等生、夜はなじみのクラブに通う俺はカッコいい。 ある日、俺のクラスに西脇恵(にしわきめぐみ)という天然ボケの美少年がやってきた。俺は恵が大嫌いだが、ヤツは可愛い笑顔で子犬のようにまとわりつく。ウザくて気分は超バッド。おまけに、恵が被害にあったパーティー券詐欺に巻き込まれ…。すったもんだがあった後、恵はクラブオーナー連城(れんじょう)とホテルへ行き、コトに及ぶ直前、俺が恵を救出するハメに
※この作品は、パレット文庫として配信された作品と同じ内容のものです。
サイズの大きいイラストに入れ替えて作成しております。
B+ LABEL これも恋だろ
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紙の本それも愛だろ
2001/07/30 09:18
真摯な気持ち
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投稿者:純弥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
冬吾に語らせる話で、グイグイ引き込まれてあっという間に読んでしまいました。真船さんらしく、硬すぎない読みやすい話の作りと、読み手を引き込んで離さない手管に、毎度のことながら脱帽です。
このお話は、人がいるところでは決して読めないと痛感。何故なら、至る所に爆弾が仕掛けられ、緩んでしまう顔の筋肉をなんとか宥めるのに、散々苦労したからなんですね。まわりに人がいなかったら、爆笑して、床でもドンドンと叩きたいくらいでしたから。
さて、こんなにユーモアたっぷりの語り口ではあっても、中身は本当に切ないです。ナンパな冬吾が本気で恵を想い、そしてなんとか受け入れて欲しい。そのためには、なんでもする! そのけなげな想いは、前作の「これも愛だろ」の冬吾からは想像もつきません。恵の誕生日のために、涙ぐましい努力をする冬吾。そしてその当日の冬吾の行動。
…う〜ん、人を本気で好きになる、その人を大切にしたい…と思ったら、人間というものはこういうふうになるのですね。変わるんですね。…そう、思わされました。
また、普通は、天然で何にも知らない、流されるままの無邪気なヤツ…と思われてしまう恵は、実はとてもしっかりとした、正義感の強い、肝心なところでは絶対に自分の意志を曲げない人間。その恵が、以前自分に対してとった冬吾の理不尽とも思える行動を理解しようとし、そしてそれを理解した故に、自分の冬吾に対する気持ちに気づいて、冬吾にそれを語る下り。
それは冬吾でなくても、一番胸にズーンとくるところでしょう。
とても楽しく読めるのですが、このお話はただ楽しいだけじゃありません。切なくて、高校生の冬吾と恵の真っ直ぐな気持ちがとても真摯で、やさしくて…。それがほのぼのと伝わってくるいいお話でした。
このシリーズの続編、強く希望します。
まわりの他の登場人物も、ひとクセもふたクセ魅力的な人たちばかりなので、是非是非、そちらも方のお話も読んでみたくなります。
紙の本それも愛だろ
2001/11/04 10:14
恋は人をアホにするか?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:miho_tokeshi - この投稿者のレビュー一覧を見る
現役高校生の一之瀬冬吾は、ハンサム・秀才・スポーツ万能と自他共に認める“イイ男”。そんな彼が惚れたのはなんと同じクラスの激カワイイ転校生(でも男)・西脇恵だった。初めはうっとおしく思っていたはずが、ムリヤリ振り回されるうち心は骨抜きに…。遊びの付き合いしかしてこなかった冬吾も「これが恋か」と初めて自覚。恵を愛しいと思い始める。同性という事実、鈍感すぎる恵の行動、恵の兄・理の厳しい監視など多くの問題を抱えつつ、恵ゲットに向け熱く頑張る冬吾なのだった。「これも恋だろ」の続刊(上のあらすじ4行めまでが、前作の主な内容です)。
自ら“イケメン”(死語)と名乗る冬吾が、恵に惚れしまったためあたふた四苦八苦する描写には笑い呆れつつも素直に応援。だって、かわいいんですよ〜。こいつ。相手の誕生日を祝うために必死でバイトして金貯めて、自分で理性飛ばして襲っちゃって、それでも来てくれた相手と旅行に行っときながらワケありな話を聞いて日帰りしちゃう。
こういう良い(?)部分を見せられると、一人称のアホアホ加減も許せてしまうから不思議(笑)。人って恋をすると少なからずこういう部分を持っているもんじゃないのかなぁーと、個人的には思うのですが。どうでしょう。どうにかして好きになって欲しくてアホな行動をとってしまうことって、結構ありませんか? 恋愛だけに限らず日常の色んな場面において。一生懸命すぎて後から考えると赤面モノみたいなことしちゃったりとか…(笑)。それってムチャクチャ恥ずかしいし滑稽だけど、どこか愛しいし、大切なことだと思うのですよー! 私は!! だからフィクションなはずなのになんとなく他人事じゃあない気がするのかも(笑)。
冬吾以外の連城、白河たちもなんだかかわいいし、好かれ役の恵も、ただのボケカワイイだけの受じゃないところが凄く良い。絶対周りに流されない。特別目新しいストーリーじゃないのに楽しめるのは、キャラクター達がそれぞれ個性を持って生きている証拠なのでしょう。
軽いようでいてしっかりキャラの感情・想いが書き込まれたシリーズ。かなり楽しめる作品ですので、ぜひ皆さまご一読ください。冬吾の恋愛するさまを読んだ後、自らの過去を振り返ること間違いなしですので…(笑)。そんなの私だけかもしれませんけど。