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3件
ボクたちはみんな大人になれなかった(新潮文庫)
著者 燃え殻
それは人生でたった一人、ボクが自分より好きになったひとの名前だ。気が付けば親指は友達リクエストを送信していて、90年代の渋谷でふたりぼっち、世界の終わりへのカウントダウンを聴いた日々が甦る。彼女だけがボクのことを認めてくれた。本当に大好きだった。過去と現在をSNSがつなぐ、切なさ新時代の大人泣きラブ・ストーリー。あいみょん、相澤いくえによるエッセイ&漫画を収録。
ボクたちはみんな大人になれなかった(新潮文庫)
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ボクたちはみんな大人になれなかった
2018/12/03 00:08
刺小説とでも言えば良いのか。
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
何者でもなかった時期から今までを、忘れることのできない元カノとの思い出に絡めて断片化した私小説。渋谷のラブホで過ごした時間も、会話が噛み合わなくなっていく焦燥感も全部ブッ刺さるドストライクな一冊でした。
恋愛だけじゃなく、芸能業界を生き抜く主人公の泥沼を這うような働き方も、かつての戦友が自分の人生から離れていくシーンも、過度に涙を誘わない絶妙な筆致。巻末のあいみょんのエッセイも相澤いくえのマンガも全部噛み合って、なんだかよく分からない派手に心を揺さぶる物体と化している危険な本。
分かる、共感するを通り越して、ただただ刺さる。深々と。
ボクたちはみんな大人になれなかった
2019/01/09 13:03
昔を思い出す
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みんと - この投稿者のレビュー一覧を見る
燃え殻さんより5歳ほど年配ですが、出てくる固有名詞はひたすら懐かしいものばかりでした。まだかなりアナログな時代で、SNSは一般的ではなかった頃のもどかしい若さと、不器用さ。戻れないと知っているからこその輝きと、現在の仕事に終われる日々の対比。燃え殻さんは、私たちの捨てられないかっこわるい思い出を、圧倒的に美しく描写してみせた。すごいと思う。架空の小説でありながら、全ての人に浸透してくる切なさ。もし、大人にうまくなれていたら燃え殻さんはこの小説を書かなかっただろうと思うと尚更シンパシーを感じます。大人になれなかったボクたちみんなのための物語。みんな読んで、そして自分より好きだった人のこと思い出して欲しい。
ボクたちはみんな大人になれなかった
2021/08/11 06:20
著者の趣味について行ける人には面白いかも
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る
映像関係の仕事をする43歳の主人公が、過去に交際していて自分より好きだった唯一の女性との思い出を振り返りつつ今を生きていく話。ロックや芸能界に疎い私には、あまり興味を持てませんでしたが、そういうものに詳しい人が読めば面白いかもしれません。とても売れた小説らしいですが、どの辺に人気を得られるポイントがあるのかよくわからなかったです。