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BISビブリオバトル部
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.6 4件

電子書籍

BISビブリオバトル部

著者 山本弘

「彼にSFが好きと言わせたい!」――中高一貫の美心国際学園(BIS)の高等部へ編入した、SF小説が大好きな15歳の少女・伏木空(ふしき・そら)は、SFに理解のない同級生・埋火武人(うずみび・たけと)に誘われ、ビブリオバトル部に入部、個性的な5人の仲間と活動を始めるが……。紹介書籍は多種多様、臨場感溢れる、日本初の本格的ビブリオバトル青春小説!

世界が終わる前に BISビブリオバトル部

1,700 (税込)

世界が終わる前に BISビブリオバトル部

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みんなのレビュー4件

みんなの評価4.6

評価内訳

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  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

ビブリオバトルシリーズ第二作<怖い話>と<戦争>

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かんけつ - この投稿者のレビュー一覧を見る

うっかり二作目から読み終わってしまった。したがって、主人公の伏木空がもう一人の主人公埋火武人と出会って入部させるエピソードは後から読むことに。とはいえ、二作目から読んでも大きな問題はなかった。
架空の高校を舞台の部活動ものだが、空の女子高生らしからぬSF好きのおかげで古典SFまで含めたガイドブックにもなっているわけだ。非常に面白い。
ビブリオバトルなどという楽しげな交流があることは、この本で初めて知った。

ビブリオバトルの最初のお題が<怖い話>。
作中で紹介されていた小野不由美の「魔性の子」は既読。確かにホラーだったんだけれど、自分だったら「屍鬼」の方を選ぶかも。
「屍鬼」に影響を与えたキング「呪われた町」の上巻も相当怖かった。ただ下巻になると怖さは半減。謎が解かれないとストレス溜まるが、解かれてしまうとがっかりしてしまうミステリーのようなもの。
印象的な怖い話というと、子どもの頃読んだ五島勉「ノストラダムスの大予言」かな。当時はそれこそノンフィクションだと思っていたから、21世紀に自分がこうして生きていられないかのように思われたものである。何でも鵜呑みにするほどは素直じゃなくて自暴自棄にならずに忘れてしまって良かった。そういう意味では、別の意味でも怖い本だった。

<戦争>テーマで空が選んだのが筒井康隆「馬の首風雲録」。筒井康隆の本は読んでいる方だがこれは読んでなかった。今回紹介されているのを読んで読みたくなったな。

読んでないので、私が選ぶなら他の筒井康隆作品からなら「虚航船団」かな。「歌と饒舌の戦記」もありか。
戦争を描いたSFはそれこそ星の数ほどあるが、ほかに思いついたのはハインライン「宇宙の戦士」、ホールドマン「終わりなき闘い」あたり。

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紙の本世界が終わる前に

2016/03/17 15:54

ミステリであることにこだわり抜いた結果

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:TACHO - この投稿者のレビュー一覧を見る

元来、ホラー、ミステリ、SFは深い類縁関係にある。初期の合流地点にポーがあるわけだが、それぞれが自らの特性を突き詰めた結果、ジャンルを超越した傑作が生まれることがある。本書がそれだ。
 SF作家である山本氏が隣接するジャンルであるミステリに真摯に挑んだが故に、ジャンルを突破するというパラドクス。この構図こそが謎ときの後で更に作品を楽しむためのキーであるとも言える。その割にはあのクリスティ作品への言及が無いようだけど、これは『ラプラスの魔』で宇宙を蜘蛛の巣に例えつつアトラク=ナクアの名を出さないようなもの。秘してこそ花と言う事か^^。
 幾重にも仕掛けが施されたメタ・ミステリ。完成度は恐ろしく高い。あと、ギリシャ神話ファンは解読に有利かも。

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ビブリオバトル部

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふる - この投稿者のレビュー一覧を見る

本が好き!ならぜったいに楽しめる作品だとおもう。
べつの誰かが語る本、というのはなぜこうも魅力的なのだろう。

山本さんの作品は「アイの物語」しか読んだことなかったけど、もっと読んでみたい。
少なくともこの2冊には、そう思わせる魅力が十分すぎるほどあふれてた。

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紙の本翼を持つ少女

2015/02/08 17:52

バトル物のテイストを入れつつ、織り込まれる山本節

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エリック@ - この投稿者のレビュー一覧を見る

いわゆる学園もの。
ただし、単純なラブコメではなく、娯楽小説ではあるものの、話の切り口とテーマは想像していたよりも複合的で、意外に深い。

結論を述べると、SF好きの人はもとより、広く読書自体を好む人にはこの本は間違いなく受け入れられる作品だと感じる。
早期の続巻発行が期待される作品だ。


主人公は高校生の男女で、メイン視点は老舗酒造の跡取り息子・埋火武人。
話の主軸としては、書籍のタイトルでもあり、主人公も所属している「ビブリオバトル部」が舞台となっている。

そもそもこのビブリオバトルというものは、実在するゲームであり、各々が他の人に読んでほしい書籍を5分間で自分の言葉でアピールし、複数人がアピールし終えたところで、アピールを聴いた結果で一番読みたいと思った本を、バトル参加者・聴衆が投票により決するというもの。
ビブリオバトルで特徴的なのは、ディベートのように相手を論破するのではなく、あくまで自分自身の紹介したい本・読んでほしい本を如何に魅力的に伝えるのか、ということでのみで雌雄を決する点であり、ディベートとディスカッションの要素を少しずつ持っている点がゲームとして興味を惹く。


同時に、この作品の面白い点は、ビブリオバトル自体の面白さを表現しているとともに、多くの過去や悩みを持つ思春期の登場人物の人間像を浮き彫りにしつつ、相互に関連性を持たせ、上手くストーリー展開している点だろう。この点が非常にユニークだ。
読了した後、自分もビブリオバトルをやってみたいと強く感じさせられた。

個人的には、著者・山本弘氏がグループSNEに所属していた時代の各長編・短編を好んでいただけに、相変わらず飛び出す薀蓄の数々と、山本節ともいうべき「青春謳歌すべし」というオーラが非常に好ましく映った。

登場人物紹介や表紙・挿絵からライトノベル色が強いように思われがちだが、実際、そういう要素が皆無ではないが、しかし、作品の本質は全く別なところにある。
現在、SF作家の肩書を得ている山本弘が、なぜ一見SFと関係ない本作を執筆したのか、という点にこそ、この作品の本質が隠れている。
一読するだけで、SF作家としての山本の狙いと期待が嫌と言うほど伝わってくる。
詳細はここでは明かさないが、興味のある方には是非手に取ってほしいところだ。

なお、仮面ライダーや特撮にかかる描写はお約束。これもまた山本弘らしい一面で、ファンはとにかくニヤニヤしながら読むべし。


評するに、この本はSF小説ではない。
しかし、SFというジャンルをもっと世間に広げたいという著者の思いが迸るSF入門編ではある。SFではないのに、SF入門、という矛盾を確かめるためだけでも構わないので、一読を勧めたい一冊である。

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