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イデオロギーの崇高な対象
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イデオロギーの崇高な対象
2020/05/30 11:26
スロバキアの哲学者スラヴォイ・ジジェクが最初に世界に訴えた作品です!
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、スロベニアの哲学者スラヴォイ・ジジェクの作品です。彼は、難解で知られるラカン派精神分析学を映画やオペラや社会問題に適用してみせ、一躍現代思想界の寵児となった人物です。独特のユーモアある語り口のために読みやすいようにも見るのですが、実際にジジェクの思想を理解するには、彼がラカンを使って後々対峙することになった対象として、ベースにあるドイツ観念論の思想及びその延長線上にあるマルクスの議論についてある程度の知識が必要です。同書は、そうした知識に上で読まれると非常に面白く、興味深い作品です。同書は、「いかにしてマルクスは症候を発明したか」、「症候からサントムへ」、「汝何を欲するか」、「汝は二度死ぬ」、「現実界のどの主体か?」、「実体としてだけでなく主体しとしても」などのテーマで議論が進んでいきます。