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ウルトラマンが泣いている 円谷プロの失敗(講談社現代新書)
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.9 6件

電子書籍

ウルトラマンが泣いている 円谷プロの失敗

著者 円谷英明 (著)

1960年代から80年代にかけて、多くの子どもたちが夢中になったウルトラシリーズ。ミニチュアや着ぐるみを駆使して、あたかも実写のように見せる独自の特撮技術を有し、日本のみならず世界の映像業界をリードしてきたはずの円谷プロは、なぜ、乗っ取られてしまったのか。(講談社現代新書)

ウルトラマンが泣いている 円谷プロの失敗

648 (税込)

ウルトラマンが泣いている 円谷プロの失敗

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みんなのレビュー6件

みんなの評価3.9

評価内訳

懺悔

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Tucker - この投稿者のレビュー一覧を見る

ウルトラマンのストーリーではなく、円谷プロの経営者としての視点からウルトラマンシリーズを振り返ったもの。
ただし、「自慢話」ではなく、「懺悔録」である。

なぜなら、現在、円谷プロと円谷一族は、一切関係がないから。
円谷英二(著者の祖父)氏が創設しながら、その子や孫たちは、円谷プロの経営を全うできなかったのだ。

その原因は、本書でもいろいろ挙げている。
曰く、円谷英二自身は「特撮の神様」と呼ばれる"技術者"ではあったが、"経営者"ではなかった。
曰く、特撮自体、普通のドラマよりお金がかかるので、赤字体質だった。
(ヒーロー、怪獣、それらが動きまわる舞台セットが必要なのはもちろん、破壊シーンでNGを出すと、セットの作り直しになってしまう等)
曰く、筆頭株主である東宝が人が育つ前に大規模なリストラをしてしまった。
曰く、円谷英二、円谷一(2代目社長)が相次いで亡くなってしまったため、経営側の人が育たなかった。
曰く、会社の経理が雑すぎる。
・・・などなど。

これらの理由は間違いではないと思うが、その根底には
「ウルトラマンと、そのファンを大切にしなかった」
という事があるのではないだろうか?

現場の人はともかく、著者も含めた経営者側にウルトラマンと、そのファンに対する「愛」が足りなかったからではないか、と感じる。
ウルトラマンを使って、どのように商売を拡げていくか、という事を考えたという記述はあるが、ウルトラマンの作品そのものについては、ほとんど語られていないからだ。
(当然、「どのように商売を拡げるか」も重要ではあるが)

その辺り、反省が足りていないのではないか、という気がする。
ただ、自らの失敗を認めた上で、本にまとめる、という事自体が貴重な事だと思うので、踏み込み不足のような感じがあるのは止むを得ないだろう。

ところで、ウルトラマンの監督の一人であった実相寺昭雄氏の本で、円谷英二氏の足跡を辿る一節があった。
その中で、円谷英二氏と一緒に特撮映画を作った人は、口を揃えて、こう語っていた。
「(円谷英二氏の死と供に)日本の特撮は死んじまった」
と・・・。

もしかしたら、その言葉は「天才の喪失」を嘆いているだけではなく、後を継ぐ人達が育たないうちにバラバラにされてしまった、という悔しさも含まれていたのかもしれない。

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同族会社のお家騒動の暴露本としては最高。

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わびすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る

ウルトラマンなどのエピソードを拾えるかも、などという気持ちで読み始めると完全に裏切られる内容だが、別のベクトルで面白かった。この本に対抗して著者を追い出した側からの意見もどこかで発表されると面白そう。

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どう捉えるべきか

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サラーさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は円谷一族と円谷プロの経営について書かれた本です。有名な特撮作品を数多く生み出し、熱狂的なファンも数多くできましたが、その裏では予算を大幅に超えた番組づくり、海外展開の失敗、お家騒動により企業体力を失っていったということが読めました。これで円谷プロの経営の惰弱さとみるか、良くも悪くも職人的な企業だったと読むかは人それぞれかと思います。ウルトラマンの思い出を汚したくない方は読まない方がいいかもしれません。

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円谷一族が泣いている!

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は円谷一族の没落と瓦解のお話です。同時に、ウルトラシリーズの裏側で何が起きていて、そして何故堕落(≒幼稚化)していったのかが描かれています。一味違うウルトラマン史に仕上がっています。
 番組制作には莫大な費用がかかること、初代・二代目が相次いで亡くなり精神的支柱がなくなったこと、三代目が絵にかいたような放漫経営を展開したこと等々により、会社は坂道から転げ落ちるように傾いていきます。真っ当な経営を目指した本書の著者であり六代目社長である英明氏の恨み節が聞こえてきます。
 
 そもそも初代の円谷英二社長は、「特撮の神様」と言われるほどの職人気質の人物であり、会社経営には向いていなかったようです。「映画もテレビ番組も、お金を儲けるためのビジネスではなく、夢を映像化する芸術作品そのものでした(23ページ)」という認識です。その結果、「経営陣も社員も赤字に鈍感(32ページ)」という会社になってしまいました。
 それにしても酷いのが、三代目社長です。信念らしきものは何一つなく、ただ私利私欲だけの絵に描いたようなダメ社長です。ハワイやラスベガスでの豪遊、海外旅行、ゴルフ等々を会社経費で賄うなんて、とにかく読んでいて腹が立ちました。

 ただし、私のように「ウルトラマン」や「ウルトラセブン」に夢中になった世代にとっては、今でもウルトラマンは大ヒーローです。決して輝きを失っておらず、ウルトラマンは泣いていません。泣いているのは、「ウルトラマン」で食べていけなくなった円谷一族ではないでしょうか!結局子供の夢を目茶苦茶にするのは、大人の私利私欲だということが再確認できました。

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M87星雲よりも遠いウルトラの復活

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:愚犬転助 - この投稿者のレビュー一覧を見る

円谷家のゴタゴタは、これまで週刊誌でもよく取り沙汰されてきた。どの名家でも内部抗争はあろうが、ウルトラの金が抗争を延々とつづかせたのだろう。逆にいえば、抗争つづきのなか、まがりなりにもウルトラマンをつくってきたのは驚嘆に値する。
そのウルトラマン、いまやライバルであるはずの仮面ライダーに大差つけられていて、もはやオワコンとさえ指摘する人もいる。著者の回想談を読んでいくと、「この人もまた、ウルトラマンを進化させられなかった人かな」と思う。ウルトラマンを偉大なるマンネリでいいと考えているようでは、ウルトラマンの存在は人間に都合のいい、しかも愛想のいい生体兵器、傭兵まがいでしかない。
ウルトラマンは、なにぶん初代の存在がでかく、光り輝きすぎた。初代ウルトラマンにたずさわった人たちを神話化すればするほど、その呪縛に締め上げられることになる。もっと大胆なウルトラマン像を、それも大人をうならせる、そんなシリーズを見たかったが、平成にわずかにあったのみであった。「ティガ」「ネクサス」は、初代と並ぶ傑作であると思う。どうも、そのあたりが、著者の考えと違うようなのだが。

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ちょっと残念な本

7人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:こうちゃんぱぱ - この投稿者のレビュー一覧を見る

題名にひかれて買いましたが残念な内容でした

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