電子書籍
「脳疲労」社会 ストレスケア病棟からみえる現代日本
著者 徳永雄一郎
「新聞は見出しに目を通すぐらいになった」「食欲が低下して、好物に箸をつけない」「家族との些細なやり取りにイライラする」「朝の身支度にも時間をかけない」……。長時間労働、職場の人間関係からストレスをためこみ、判断力、集中力が低下してしまう脳疲労は、約1000万人の勤労者が陥っているともいわれます。全国初のストレスケア病棟を開設した医師が、ストレスとの原因、対策を説き、現代日本が抱える病理を描きます。
「脳疲労」社会 ストレスケア病棟からみえる現代日本
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2016/02/21 21:17
素晴らしい! バランスの取れたうつ病予防入門
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たまがわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
素晴らしい! バランスの取れたうつ病予防入門
専門家の視点から、社会の移り変わり、職場環境、個人の性格特性、家族関係、治療と回復、
職場における対応方法、現代型うつ病についてなど、全方位を見据え非常にバランスの取れた、
うつ病予防と理解に関する入門書。
よくまとまっていて、読みやすい。
特に、職場における従業員へのメンタルヘルス対策として、読む価値が高いと感じる。
また、本書を読んで自身を振り返ってみても、参考になる部分もあった。
本書の「ストレスチェック表」をやってみた結果では、
『本書のテーマである脳疲労状態で、集中力や判断力の低下が起こっていて、
すでに会社業務に支障をきたしている段階になります。』と判定されてしまった。
なお本書では、タイトルにもなっている「脳疲労」について、次のように書いている。
『しかし、うつ病はある突然に襲ってくるわけではありません。
うつ病にいたるまでには段階があります。私は、このうつ病になる前の状態を二つの段階にわけて、
「脳疲労」と「脳不調」と呼んでいます。
「脳疲労」は初期の段階で、頭の働きが悪くなった状態。
「脳不調」はさらに疲労が蓄積して、頭が働かなくなった状態です。
特に「脳不調」はうつ病寸前の段階である「前うつ病状態」です。
うつ病にまで悪化しますと、休職などの対応が必要になってきます。
うつ病を発症しないためにも、脳疲労にいち早く気づき、本人はもとより職場や家庭でも対策が求められます。』