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欲望という名の愛
著者 ふゆの仁子
ホストの倉科は、喧嘩に巻き込まれていた所を暴力団幹部の樋口に助けられる。気取らない態度の一方で、獰猛な一面も持つ樋口。倉科は樋口に畏れを感じつつも、次第に惹かれるのを止められず――。※イラストは含まれていません
欲望という名の愛
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紙の本欲望という名の愛
2007/05/16 15:42
ファンタジーの一種、というこなのでしょう、きっと。
15人中、13人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hamushi - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヤのつく職業のひとの話は、正直、好きではないのですが、このジャンルの作品には、その職業の人々をメインにした作品が少なからず存在していて、好きな作家さんの作品のなかにも結構含まれていたりするので、誘惑にまけて買ってしまい、読んでしまうことが多いです。
でも、読むたびに、「こんな、非の打ち所のないヤクザ、ほんとにいるのか?」と思います。
容姿端麗、頭脳明晰、冷酷であっても人望と人徳と教養とオシャレセンスをふんだんに持ち、ついでに有り余る財力と若さと高学歴も持っているヤクザ。
あちらの業界については全く疎いので、そういう人物が存在可能なものかどうか、さっぱり分からないのですが、そんな希有な人材であるなら、なにもヤのつく仕事をしなくても、ほかにいくらでも適職があるのではないかと思います。なのに彼らは、ヤクザをやめません。
このお話に出てくる樋口も、まさにそういうエグゼクティブ・ヤクザ(?)で、蓮川愛氏の独特のイラストの雰囲気も手伝って、どこのお貴族様かというような人物として登場します。主人公の倉科でなくても、チンピラにからまれているところを、こんな男に助けられたりしたなら、そりゃ一目惚れしてしまう確率は高かろうと思います。
けれども、いかにお貴族的でエグゼクティブ風でも、やはり本業があれですので、やることは外道です。目的のためには手段を選ばず、平気で他人を陥れます。
主人公の倉科は売れっ子のホストですが、過去に暗いトラウマがあるため恋愛には臆病で、かつて自分を助けてくれた烏丸という先輩を心密かに慕いつつ、禁欲的なホスト生活を送っています。その思い人である烏丸がチンピラと喧嘩しそうになったのを助けようと割って入った倉科は、あやうく怪我をさせられそうになったところを、樋口に助けられます。
倉科はその場で樋口に強烈に引かれますが、樋口のほうは、そのささやかな縁を利用する形で倉科を陥れ、いかにもインテリな外道らしい手口で身に覚えのない借金の保証人に仕立て上げたうえ、拉致監禁に至ります。烏丸に対する思慕を見透かした上で、ヤクザとのトラブルに巻き込まれている烏丸を助けたければ自分の言いなりになれという樋口の要求に、すでに樋口に心を持って行かれている倉科は、心密かに喜びますが、敢えて本心は口に出さずに、烏丸を守るためという名目で樋口に身を投げ出します。ところが樋口のほうは、どうもそれが面白くない様子。
読者視点だと、樋口の本心はかなり早い時期に分かってしまうのですが、倉科がそれを知るのは最後の最後になってから。要するにこれは、両思いでありながら互いの気持ちに気づかずにすれ違うという、古典的な恋愛ものなのでした。
蛇足。ヤクザもので同性愛というと、遠い昔に読んだ筒井康隆の「男たちの書いた絵」という短編集に、そんな作品があったと記憶しています。あの作品を読んだころには、後年これほど同性愛のヤクザを描いた小説が巷にあふれかえるようになるだろうとは、夢にも思いませんでした。世の中、二十年先は分からないものだと、つくづく思います。
電子書籍欲望という名の愛
2020/10/22 19:56
誠実なホスト?
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公の受けが高校生の時救ってくれた先輩に傾倒して、裏切られても先輩に対して誠実であろうとしているだけに先輩のクズさ加減が際立った
だがそれより酷いのは卑怯な手を使っても受けを手に入れようとした攻めだよ
ゴージャスな雰囲気と、尽くすかのような愛情でごまかされてしまいそうだけどやってることは最悪、だけどハピエンなのは受けが攻めの事を愛してしまっているから
仕方ない
高校の時の受けを脅して関係を持った教師とか、今回のヤクザとか、受けは最悪男ばかりを引き寄せるタイプなのかも
とにかく本人が幸せそうなので良かったのだろう、ただ先輩が何事もなく幸せになるのにはちょっと納得いかない
電子書籍欲望という名の愛
2016/01/05 07:08
男前??
3人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みお - この投稿者のレビュー一覧を見る
受け、攻め共に中途半端な男前でした。
どちらも見た目の「男前」は表現されているものの、内面的な所はどちらかというとグダグダ。
ヘタレともちがって、ちっとも萌えなかった。
もっとも気に入らなかったのは、攻めがヤクザなのに跪いて足の甲にキス。
極めつけに「愛している。世界中の誰よりも」
えぇぇぇ!そんな王子様的な求愛!?
もっと、らしく?ガツッと!
と、全体的に消化不良でした。