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よろこびの歌(実業之日本社文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 4.5 6件

電子書籍

よろこびの歌

著者 宮下奈都 (著)

著名なヴァイオリニストの娘で、声楽を志す御木元玲は、音大附属高校の受験に失敗、新設女子高の普通科に進む。挫折感から同級生との交わりを拒み、母親へのコンプレックスからも抜け出せない玲。しかし、校内合唱コンクールを機に、頑なだった玲の心に変化が生まれる――。見えない未来に惑う少女たちが、歌をきっかけに心を通わせ、成長する姿を美しく紡ぎ出す。小泉今日子さんや書評家、書店員諸氏も絶賛した傑作。

よろこびの歌

464 (税込)

よろこびの歌

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みんなのレビュー6件

みんなの評価4.5

評価内訳

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  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

紙の本よろこびの歌

2013/11/18 14:32

少女たちの成長の物語

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:未央 - この投稿者のレビュー一覧を見る

母親が有名なヴァイオリニストの娘である御木本玲。
玲は、音大付属高校の声楽科を目指し受験に挑むが、まさかの不合格。
なんとか滑り込みで、新設された明泉女子高校の普通科に進学するのですが…。
受験に失敗した挫折から玲はクラスメイトとは一人距離を置き、毎日を
平坦に学校生活を送っていました。

そんな中、学校行事の一つである合唱コンクールの時季が訪れます。
玲のクラスでもそろそろ合唱コンクールの準備に取り掛かることになり、
指揮者を決めなければなりません。そこで、玲の名前が挙がるんですね。
周りのクラスメイトからすれば、指揮者という厄介な役割は有名な音楽
家の娘である玲に押し付ければよいという根端からでしょう。
でも、意外とこれが彼女たちの平凡な学校生活を大きく変える出来事に
なるんですね。それがこの小説の醍醐味です。

この小説では、七章で構成されていて、すべてが玲の目線で描かれてい
るわけではありません。玲を含む五人の同級生の目線でそれぞれ描か
れています。一人ひとり悩みを抱えていて、自ら望んで明泉女子高校に
進学したわけではない。そんなもやもやした彼女たちを合唱が変えるん
ですね。
歌を歌う楽しさ、素晴らしさを知った彼女たちはこれから先の未来へと一
歩踏み出していく。その姿がとても美しく、色鮮やかに描かれています。

最終章の主人公である玲は、明泉女子高校をこう語っています。

―みんな、選んでここへ来た。私も明泉を選んで入学した。今となっては
そうとしか思えない。私はこの高校を選んだのだ。そして運良く私もこの
高校に選ばれた。―

合唱をきっかけにクラス全体がつながり、玲は本当の歌の素晴らしさを
この明泉女子高校で知ることができたのです。もし、違う高校を選んでい
たら。もし、音大付属高校に受かっていたら。玲は本当の歌の素晴ら
しさに気づくことができたでしょうか。これは玲だけでなく、同じクラスメイ
トにも当てはまると思うんですよね。
最後の場面である彼女たちの目をキラキラさせて玲の指揮を待つ部分は
もう鳥肌が立つほど震えるし、その場面を想像するだけでも思わずうるっと
きてしまします。

さあ、彼女たちが奏でる物語をあなたも聞いてみたいと思いませんか。
絶対読んで損はしません。

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紙の本よろこびの歌

2015/08/30 19:47

初出は月刊ジェイ・ノベル2007年11月号~2009年9月号

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:bbsf - この投稿者のレビュー一覧を見る

初めのほうはよくある自意識過剰女子高生の話かと構えてしまったが中盤から最後までは心地よいドライブ感がずっと続いていてイイ感じで読み終えられた…イベントの多さに不満タラタラだったが結局このクラスは盛り上がっているんだから経営者側のカリキュラムは成功だったといえる…霊感少女を登場させるのはちょっと反則っぽい

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紙の本よろこびの歌

2015/05/08 23:01

少女の心情が伝わってきます

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:めいんくーん - この投稿者のレビュー一覧を見る

ありがちな設定の物語のようにも思えましたが、これがどうして、気取ったところも斜に構えたところもなく、ほんとうに素直に読み進めることができます。物語の進み方もテンポよく、少女の集団を描きながらも、これはないだろうという登場人物がなく、破たんなく物語が進行していくのはさすがだと感じました。全体に音楽が漂っていて、世界観を楽しめる一冊です。

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紙の本よろこびの歌

2016/08/20 05:50

音楽と表現する力

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:neko - この投稿者のレビュー一覧を見る

入試で「著名なヴァイオリニストの娘」を実技でふるい落とすって、ちょっと勇気がいる。とすると、ヴァイオリニストからインプットがあったって考えたくなる。その目で見ると、ヴァイオリニストは、娘を気持ちを表現する能力のある歌い手として育てようとしてるのが伝わって来る。きっと、音楽の先生も仲間でしょう。たぶん、自分の次の一歩を娘に託すってのが、文化を豊かにしていくモトなんでしょうね。

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紙の本よろこびの歌

2016/04/14 20:43

ふとしたきっかけで、心が動く

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:westtribe - この投稿者のレビュー一覧を見る

女子高を舞台にした連作短編×群像劇。
部活ではなくクラス合唱がストーリーの核になるのが新鮮。

音楽は、人によっては生きがいであったり呪いであったり、またあるいは全く興味のないものであったりするもの。
だから熱心に伝えようとしても全く響かないこともあるし、ちょっとしたきっかけで心を動かしたりもする。
きっと音楽だけではなく、人生はそういうモノであふれている。誰もが既視感を感じられそうな物語。

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紙の本よろこびの歌

2016/03/31 21:07

読書の素晴らしさに気付かされた本

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:けんたん - この投稿者のレビュー一覧を見る

女子高校生の成長物語ですが,私のような,”オッサン”でさえ,感情移入できました。
これは,『本』というツールだけが持つ素晴らしい特長であると思います。これが映画やテレビなら,女優さん達が演じる登場人物の姿が見えてしまうので,感情移入することは難しく,あくまでも他人事というか,客観的に,冷めた目で見てしまいます。
本を読むことによって擬似体験できる様々な人生。これからも宮下先生には,素敵な小説を書き続けてほしいです。

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