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刀伊入寇 藤原隆家の闘い(実業之日本社文庫)
  • みんなの評価 5つ星のうち 3.6 3件

電子書籍

刀伊入寇 藤原隆家の闘い

著者 葉室麟

日本国存亡の危機に真の英雄現わる! かつてなき国難に立ち向かった実在の貴族の闘い! ――時は平安中期、朝廷きっての貴公子でありながら、「さがな者」(荒くれ者)と呼ばれた藤原隆家は、花山法皇や藤原道長らとの「闘乱」(喧嘩)に明け暮れる日々を送っていた。その頃、陰陽師・安倍晴明は彼にこう告げた。「あなた様が勝たねば、この国は亡びます」。道長との政争に破れ、自ら望んで任官した九州・大宰府の地で、隆家は、海を越えて壱岐・対馬を蹂躙し、博多への上陸を目論む異民族「刀伊」の襲来を迎え撃つ! 清少納言、紫式部らとも交流し、京の雅の世界にも通じつつ、かつてなき未曾有の国難に立ち向かった実在の貴族の奮闘を、豊かな想像力をからめ織り上げた、雄渾にして絢爛たる平安戦記エンターテインメント!

刀伊入寇 藤原隆家の闘い

551 (税込)

刀伊入寇 藤原隆家の闘い

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評価内訳

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紙の本刀伊入寇 藤原隆家の闘い

2015/02/15 21:26

不遇な藤原隆家の獅子奮迅の活躍

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

葉室が描く平安時代の時代小説である。時代小説といえば江戸時代を舞台にしたものが多い中で、平安時代とは珍しい。主人公は藤原隆家である。隆家といえば、平安時代を制覇した藤原家の中で、天皇家との外戚関係を多岐にわたって結んでいた藤原道長の甥である。道長はもともと藤原北家の系統である。

 その元は藤原不比等である。その後、藤原家は天皇家と姻戚関係を結び、関白の地位を独占して朝廷政治に君臨したのである。本書の趣旨は大きく2つに分かれている。隆家の性格や出身を著わす1部と刀伊との戦いを描く2部である。隆家の父親は藤原道隆である。その父親が藤原兼家である。道隆は道半ばで病に倒れ、長男の伊周が後を継いだのだが、叔父の道長に権威をさらわれてしまった。

 しかし、実際に関白の座についたのは道長であった。1部は道長との葛藤、あるいは藤原家によって早々に退位させられた花山院との闘争など、隆家の武勇を轟かせる活躍が書かれている。隆家は兄の伊周とともに流罪となってしまう。

 2部は、流刑地から帰京した隆家が外国から海路侵入しようとしている女真族との絡みで太宰府赴任を希望することから始まる。平安時代に女真族が勃海という国を興したが、これが滅んで、残党が高麗を襲撃し、その流れが九州北岸に襲来したという。

 隆家は太宰府赴任を希望して、太宰権帥という事実上最高の責任者であった。歴史の教科書によれば、この女真族の襲来時に隆家が最高の責任者にいたのは幸いだったと書かれている。勇猛果敢な責任者がいれば、士気も上がろうというものである。見事に女真族と言われる刀伊を撃退したのである。

 この辺りの物語が2部に描かれている。それにしても平安時代に元寇の先触れと言えるような外国勢の襲来があったとは知らなかった。準備もないままに突然の襲撃をよく撃退したものである。隆家はまさに無冠の帝王と呼ぶにふさわしかったのかもしれない。

 そこに繋げるべく葉室は伏線を張っており、物語を面白くしている。いかにも小説と思わせるものだが、都では不遇の隆家は、殊勲を上げた様子を楽しめた。地味な存在の隆家であるが、よくぞスポットを当ててくれたものだ。

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電子書籍刀伊入寇 藤原隆家の闘い

2014/10/30 12:53

ニッチな事件に注目していておもしろい

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かもちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

教科書ではごく簡単な記載しかない刀伊入寇をテーマにした作品。改めて考えてみれば元寇に先立つ日本史上最初の外敵襲来という大事件であるわけで、もっと注目されても良い事件のはずなのに、教科書での扱いが小さいのは不思議な気がします。そうした事件にスポットを当ててくれたのは良かった。また、藤原道長の陰に隠れがちな「中関白家」についても興味深く読みました。ただ、登場人物の名前(特に刀伊の人たち)の読み方が難しく、読み進めるうちに分からなくなって、ルビが振ってあるページに戻る、というのを繰り返したので、
もっとルビを振ってほしかったです。

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紙の本刀伊入寇 藤原隆家の闘い

2018/05/16 21:17

刀伊入寇 藤原隆家の闘い

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:雨読 - この投稿者のレビュー一覧を見る

平安時代中期の藤原隆家を主人公に、天皇を退位させられた花山院や叔父の藤原道長等との争い、陰陽師・安倍晴明との関わりや太宰府への赴任後の刀伊の襲来を撃退させるなどの働き、出世よりも日本平和、雅を守ることに命を懸けた男らしい生き方に感動しました。
不条理に立ち向かう正義感は、現代でも一番大切で尊いものだと思います。
そんな世の中になって欲しいし、しなければならないと思いました。

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