電子書籍
花鳥風月
ある夜、舞原零央はアパートの前で倒れていた女、譲原紗矢を助ける。どこにも帰る場所がないと語る彼女は居候を始め、次第に猜疑心に満ちた零央の心を解いていった。やがて零央が紗矢に惹かれ始めた頃、彼女は黙していた秘密を語り始める。その内容に驚く零央だったが、しかし、彼にも重大な秘密があった。 二人は自分の居場所を見つけるため、互いに秘密を打ち明け始める。まるで、雨宿りでもするかのように。巧妙に張り巡らされた伏線が、いくつも折り重なったエピソードで紐解かれる、新感覚の青春群像ストーリー。
蒼空時雨
ワンステップ購入とは ワンステップ購入とは
あわせて読みたい本
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
この著者・アーティストの他の商品
前へ戻る
- 対象はありません
次に進む
電子書籍吐息雪色 【電子特別版】
2017/01/30 18:26
綾崎ワールド
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:さるこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
綾崎先生の作品で一番好きな物語です。
登場人物みんな、大切な人へのとても優しい、深い愛を感じます。
電子版ではその後の物語も読めて、とても嬉しかったです。
紙の本蒼空時雨
2010/01/24 13:21
昔の面影、目の前のあなた
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
アパートの前でずぶ濡れになっていた所を助けた女性、譲原紗矢は何故か自分の部屋に居候することになってしまう。彼女がスーパーに職を見つけ、出会ってから1ヶ月後、ようやくアパートの前にいた理由が明かされるのだが…
そして、同じ高校の演劇部だった女性、楠木風夏は無言電話と夫の行動から、浮気を疑ってしまう。その真相を突き止めるため、探偵事務所を開いている舞原零央に相談が来るのだが…
登場人物たちの視点を順々に辿りながら、ひとつの大きな物語を紡いでいく作品。巧妙かどうかはよく分からないが、たくさんの伏線が張られる。メインの伏線については回収されるけれど、名前だけしか登場しない人物もたくさんいる。この辺は、今のままだと余分だと思うし、活かすならばもっとのめり込める様な設定を加えないといけない気がする。
僕は友達が少ないからよく分からないけれど、社会人になってもこんなにきっちりしっかり学生時代の友人と絡めていけるのかなあ、と少し疑問にも思う。むしろ舞台が高校とか大学だったらしっくりと来るような緊密さがある。
その頃があまりにきれいで純粋で、その呪縛から抜けられないだけ、では無かったことに未来への救いはあるかもしれない。
紙の本吐息雪色
2010/12/18 00:09
一歩を踏み出すきっかけ
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
結城佳帆は12歳の時に両親を亡くし、年の離れた妹・真奈と二人きりの家族で過ごしてきた。その妹は、中学の時にした不注意の結果がもたらした出来事のために、家の外に出なくなってしまった。姉は、そんな妹の目を外に向けようとして、自分が一目ぼれしたイケメン司書の話を持ち出す。
舞原葵依は舞原私立図書館の館長を務めている。4年前に妻の舞原雪蛍が失踪してしまい、失意の中に引きこもったのを心配した一族が、彼を館長に推薦したのだ。結城佳帆は、千桜インシュアランスの同期である長嶺凜のお使いを頼まれた関係で、彼に出会う。
図書館職員の楠木風夏や逢坂星乃叶の隠然たるサポートもあり、半ばストーカーまがいのこともしつつ、佳帆は葵依の自宅にたどり着き、話をするチャンスを得ることになる。
「蒼空時雨」からは楠木風夏、「初恋彗星」からは舞原星乃叶、「永遠虹路」からは舞原七虹が再登場する所は、これまでのシリーズとは少し異なっている。だが、全体的な雰囲気と、構成の特徴は変わっていない。
作者としてはこのシリーズを「花鳥風月」シリーズと呼んで欲しいそうなので、どういう雰囲気の恋愛小説かはイメージしていただけるだろう。全体を哀切な空気が覆っており、その中に最後まで貫き通す芯がある。そういった、雰囲気で読ませる作品だと思う。
あとがきは真面目なんだけれど、少し笑ってしまった。
紙の本永遠虹路
2010/07/25 17:43
しぐさから感じる過去の影
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
営業部の夏目瑛太は、派遣社員として入社した舞原七虹に興味を引かれる。飛びぬけた美貌とスタイル。だが人とは関わらない。名前で呼ばれることを嫌がる。並んで歩く時は必ず車道側を歩く。時折、夕焼け空を見て寂しそうな表情を浮かべる。
そういった彼女の振る舞いが示すピースは、彼女のどんな人生を写す影なのだろう。七虹の軌跡を遡り、その原点にせまっていく恋の物語。
交わりそうになっても、かするだけの人生の軌跡はいっぱいある。逆に、どれだけ離れてもいずれ交わる人生もある。
裏表紙の梗概は、実写映画にもなったマンガを感じさせるものがある。名前と併せて考えると編集者の意図があるのかも知れないけれど、中身の関連性はあまりないので、個人的にはよろしくない感じがした。
紙の本初恋彗星
2010/05/29 11:01
移り行く時間の中で変化しないことは狂気とも呼べる
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くまくま - この投稿者のレビュー一覧を見る
小学生の頃に出会い付き合い始めた舞原星乃叶と逢坂柚希、そして彼の幼なじみである美蔵紗雪。しかしある日、星乃叶は家庭の事情で引越しをすることになる。星乃叶は柚希に浮気しないことを誓わせ、手紙で連絡を取り合う約束をして旅立っていくのだが…。
一方から見た遠距離恋愛の物語が、他方から見れば悲劇のような物語に変わっていく。全体としてはクリスタルガラスのように透明感がある物語なのだけれど、そこに織り込まれた硬く揺るがない想いは狂気と呼べるだろう。しかし、読み終わって嫌な感じはしない。
多分ジャンルでいうと、純愛というヤツなんだろうな。
紙の本旋律月下
2020/05/24 11:04
1つ違いの兄弟と双子の姉妹の恋の話
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:AO - この投稿者のレビュー一覧を見る
人生にもしもはないけれど考えずにはいられない後悔ばかりの洋平。そしてもしもの話が始まったと思ったら上手に話が繋がっていた。兄の結婚式に参列して前を向き進んでいくことを決めたのは良かったけど家族の洋平の扱いがちょっと酷くない?姉兄に許したのなら提案くらいしてあげても良くない?そうしたらグダグダいじけずに済んだと思うのだけど。最後の洋平の祈り。彼がそうなれますように。
紙の本陽炎太陽
2013/05/26 12:49
陽炎太陽へ
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏翠 - この投稿者のレビュー一覧を見る
綾崎先生の小説は全作読みましたが、"陽炎太陽"は特別読みやすかったです、
内容としては、"初恋彗星"に似てるような感じがしました。初読の直後には少し納得がいきませんでしたが、読み返してみると登場人物たちに強く感情移入してしまい、切なく感じられます。
綾崎先生の相変わらず綺麗な文章も魅力的で、それが切なさや淋しさを助長させるようでした。
そしてやっぱりキャラクターの名前が美しい!
切なくて綺麗な物語でした。
紙の本旋律月下
2021/01/21 15:19
彼に共感できるなら
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:usa_0814 - この投稿者のレビュー一覧を見る
親の都合で、中学二年生の秋に新潟に越してきた望月洋平は、舞原月乃と今宵という双子の姉妹と出会います。朗らかで誰からも好かれる月乃に恋をした彼は、またすぐに転校することになると、考古学が好きで大阪の大学を目指すという月乃の言葉を忘れずに勉強を続けますが、受験に失敗して静岡の大学への進学が決まりました。このまま静岡に進学する道と、ifとして語られる、浪人しても大阪の大学を目指す道で、彼らは双子の姉妹と再会します。
まず恋愛とミステリを絶妙に調和させた展開が見事。文章も読みやすいので、ミステリと言われると敬遠しそうな人にはこういう作品から読んでほしいという作品です。恋愛小説としても、叶わぬ恋に対する思いが切実に語られていて、理性的になれるはずもない想いの強さが伝わってきて、恋愛小説が好きな人にもおすすめできる作品です。単なる読者としても、双子の姉妹の恋のゆくえを応援したくなるお話でした。
なので、ただ一点、主人公の性格も言動も受け入れがたいことが気になりました。恋愛などというものに理屈を求めても仕方ありませんから、誰が誰を好きになるか、好きになれないかなど、どうこうできるものではないでしょう。ただ作中の人物で、彼は後悔してばかりでほとんど何もしていません。彼の周囲の人たちが、何かの行動をしている中で、自分から何かを手に入れようとはせず、すぐに諦めては他人のせいにする彼の性格だけはどうしても受け入れることができませんでした。
結末はあれでよいのだと思います。彼女は幸せになることでしょう。主人公の彼に共感することさえできれば、何の違和感もなくよい作品だと思います。
電子書籍陽炎太陽
2020/11/07 01:09
和奏はすごい
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みるちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヒナノへの想いを忘れられないイブキをずっと思う和奏は、すごい。なぜ、エンゲージリンクを渡そうと思った時に現れるのか不思議でした。他の作品のキャラも登場しているので、それは嬉しかった。イブキがあまり好きなキャラじゃない。綾崎さんの文章表現はやっぱりいい。
紙の本吐息雪色
2020/11/02 16:06
花鳥風月シリーズ
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みるちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初、佳帆の館長さんへのアピールが凄すぎて引きました。奥さんいるって言ってるのにも関わらず引かない姿勢にドン引き。会話も引っかかる部分が多かった。中盤以降、謎が解けてきて納得。舞原家の遺伝子は相変わらず凄い。
電子書籍永遠虹路
2020/10/20 09:23
純愛
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みるちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある意味純愛ラブストーリー。最初、七虹のことを自分勝手な女だなと思ってたけれど、読み進めていくと彼女のことが分かってきた。綾崎さんの本は相変わらず読みやすい。
電子書籍初恋彗星
2020/10/11 10:37
苦しい恋
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みるちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
こんなにもずっと好きな人を思っていられるのかな。幼なじみ2人の視点で描かれた作品。ラストはどうなるのかなと思った。流されました。
電子書籍蒼空時雨
2020/10/05 11:28
花鳥風月第一弾
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みるちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は、このシリーズを初めに読んでいなくて、違う作品から入ったのですけれど、全然関係なかったのですんなり話に入り込みました。図書館、舞原家というワードがよく出てくるなという印象です。倒れていた女性は、最初したたかな人だなあと好きじゃなかったけれど、読み進むにつれ、その思いは払しょくしました。ネタバレになりますが、れおくんだけかわいそう。とりあえず、読みやすいです。
紙の本旋律月下
2020/08/30 00:30
双子
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みるちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
財閥のお嬢様でありながら、容姿端麗、頭脳明晰の上、性格もいい月乃。彼女に恋い焦がれる主人公は、ややストーカーちっくでしたが、後半一気読み必至の作品でした。
電子書籍蒼空時雨
2020/01/06 10:50
パズルのような
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:もも - この投稿者のレビュー一覧を見る
パズルのような作品でした。読み進むにつれて、一つ一つのピースがぱたぱたとはめこまれいくような感じが面白かった。捻れに捻れた人間関係が、最後にあるべきところに収束し、なんだかみんな良かったね、と思えた。