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がたぴしくん
著者 たしろちさと
町で一番古いバスのがたぴしくんは、町のみんなをのせて走ることが大好きです。ところがある日、がたぴしくんは道の途中で止まってしまいました。修理工場に運ばれたがたぴしくんでしたが、エンジンはとうとうなおりませんでした。二度と走れなくなってしまったがたぴしくん。町が見渡せるすてきな広場に置かれ、子どもたちの遊び場となりました。それでも、がたぴしくんは走っている車たちを見るたびに、もう一度走りたいと思うのでした。そんなある満月の夜、がたぴしくんは泣いている迷子のきつねを見つけました。みんなを探してあげたいけれど、走れないがたぴしくんにはどうすることもできません。そのとき、月の光ががたぴしくんに降りそそぎました。そしてがたぴしくんのエンジンが動き出し、ついに走りだすことができたのです。年をとって走れなくなったバスが、ふしぎな満月の力によって再び走る姿を描いた、心温まるお話です。
がたぴしくん
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紙の本がたぴしくん
2019/02/14 19:20
バスのがたぴしくん
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ウッドチャック - この投稿者のレビュー一覧を見る
古くなって、町をはしらなくなったがたぴしくんの、夢のような夜のおはなし。
満月の夜の描写が美しくて素敵でした。
紙の本がたぴしくん
2016/03/28 16:51
夜の中を走るがたぴしくんの絵が印象的
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紗螺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「がたぴしくん」はエンジンが動かなくなってしまった古いバス。でも、月夜の晩に月の光がそそぐと不思議な力で動けるようになって、きつねの子を乗せて走り出すー。
がたぴしくんのエンジンが動く場面がまずいい。様々な青色を背景にぽっかりと浮かび上がる黄色い月、そこから光の道筋ができて、バスの中も黄色で満たされる。月の光がガソリン代わりになっていることがよく伝わってくる絵だ。
それから夜の中を走っていくがたぴしくんの様子。夜の町を暗く描き、そこを走るバスだけ小さく、でも明るく描くことでがたぴしくんの存在がしっかり印象づけられていていい。そして更に、森の中へもー。がたぴしくんの黄色いライトと黄色いお月様が呼応しているように見える。
夢のある話を、絵がうまく生かしている作品だった。